リハビリテーション
健康のための運動はどこまで?
運動は健康増進に役立つばかりでなく、病気にたいしても薬同様の役割を果たします。
たとえば、高血圧、肥満、糖尿病などの生活習慣病、女性に多い骨粗鬆症などには運動療法が
役立ちます。運動の目安は1回1時間、週2〜3回、翌日に疲れを残さない程度、ウオーキング
の目標は1日1万歩!出来るだけ車に乗らない!歩く!汗をかく!ことから始めましょう!
大切なことは長続きさせることです!ただ歩くだけいうのはむつかしいが思わぬ効果が期待できます。日常生活の中で手軽にできる散歩やジョギングは特に勧められます。
運動したあとの脈拍数が、40才代なら130/分、60才代なら120/分 というのが目安です
目安
心拍数(脈/分)=138-年齢/2
運動療法のコツ!
”痛みがある時は、運動前に患部を暖めるか鎮痛薬を飲む ”
”楽な姿勢で休み休み行う”
”運動のあと痛みが2時間以上持続・翌日に疲れが残る時は運動量を減らす”
”運動は根気よく続け、徐々に増やす”
”関節の運動は「少し痛いかな」と思う程度まで行う”
 実は骨の周りの筋力を強くすることが全身筋力アップという事になり大切です。
 ただし、がむしゃらに筋力トレーニングをしても、症状が悪化するだけですので、
 一人一人の体力や症状に合ったトレーニングメニューを根気よく続けていくことです。
大腿四頭筋・膝関節のリハビリ
1)足を伸ばして畳に座ってください。十分足を伸ばしたつもりでも、膝の裏がピッタリつかないで
少し浮いてしまいます。これをピッタリ押し付けるようにします。伸ばしたまま10秒間静止して
ください。10秒間の静止がポイントです。膝の伸びない人はやりやすいように膝の裏に適当な
厚みのタオルや枕をいれます。テレビを見ながら1日100回以上を目標にしてください。

2)イスに座ってゆっくり両足を水平にまで上げてください。そのまま10秒間膝を伸ばしきることが
ポイントです。10回を1クールとして合計100回を目標にしてください。

3)立ったままのトレーニングです。身体のバランスを支えるため、壁や柱の脇に立ってください。
左脚を挙げ右脚1本で体重を支えます。左脚は軽く前方に伸ばしたまま、右脚の膝をゆっくり曲げ、そのまま曲げた右脚で10秒体重を支えてください。軽く曲げても効果はありますが、筋力の強い人はしゃがみこまない程度に深く曲げてください。左右で1日20回から始めて1日100回が目標です。
名古屋大学整外教授 岩田 久