神道幡蔭流居合と無双直伝英信流居合を紹介します。
神道幡蔭流居合(しんとうはたかげりゅういあい)は、水戸の天狗党より伝わった流派と伝えられています。
第12代宗家の故・野田茂之先生は、長らく青少年へ剣道の指導をされましたが、神道幡蔭流居合の指導はされなかったことから、
昭和51年に野田先生が逝去された際に、幡蔭流居合は失伝の危機に陥りました。
しかしながら、戦後に野田茂之先生の剣道助手を務め、野田先生が幡蔭流を演武する際に常に側で見ておられた草津尚武館館長 木山 泰先生が
幡蔭流居合を記憶されており、これを後世へ伝えることとされました。
木山先生は、かつて木山先生から居合の指導を受けた龍洞館館長 河上 龍介とともに、故・野田茂之先生が演武された各業の所作をまとめあげ、
幡蔭流居合の教本を作成されました。
木山先生及び河上館長の尽力により幡蔭流居合は再び稽古されるようになり、現在は龍洞館において河上館長の指導のもとで稽古されています。
神道幡蔭流居合は上記の経緯から修行者が大変少なく、龍洞館では幡蔭流居合を後世へ伝るべく活動を通して修行者の養成と普及に努めています。
無双直伝英信流(むそうじきでんえいしんりゅう)は、現代においては夢想神伝流と並ぶ一大流派です。
長谷川英信を流祖とし、居合のほか組太刀や柔術等も伝えられています。
英信流居合は、初伝11本、中伝10本、奥伝21本の計42本からなり、横一文字の抜き付け(抜刀からの斬りつけ)が特徴的です。
龍洞館では居合のほかに組太刀(実際に木刀で打ち合う型)を稽古しており、普段の稽古では専ら組太刀を行います。
これは、組太刀を重視する河上先生の方針によるものです。居合を稽古する道場は数多くありますが、組太刀を稽古する居合道場は少なく、
龍洞館では活動を通して組太刀の普及に努めています。
初 伝 | 前 | 右 | 左 | 後 | 八重垣 | 受 流 | 介 錯 | 付 込 | 月 影 | 追 風 | 抜 打 | ||
中 伝 | 横 雲 | 虎一足 | 稲 妻 | 浮 雲 | 山 颪 | 岩 浪 | 鱗 返 | 浪 返 | 瀧 落 | 真 向 | |||
奥伝 (立膝の部) |
霞 | 臑 囲 | 戸 詰 | 戸 脇 | 四方切 | 棚 下 | 両 詰 | 虎 走 | |||||
奥 伝 | 行 連 | 連 立 | 総 捲 | 総 留 | 信 夫 | 袖摺返 | 行 違 | 門 入 | 壁 添 | 受 流 | 暇 乞 | 暇 乞 | 暇 乞 |