−ダイエット話その9「痩せるための運動」− |
最初に言っときますが痩せるためには余程食生活がダメダメでもない限り、短時間の運動のみでは不可能です。
実際体脂肪を燃やすための運動で短時間で出来るものはありません。 短時間で出来るのは痩せるための身体を作ることです。 ですから短時間の運動を上手く利用することは勿論可能ですがそれのみで痩せることは無理だと思っておいていいでしょう。 そういうのを期待した人は悪しからず。 その辺何故かも含めて脂肪燃焼の話を簡単に。 まず私たちは瞬間的なものは別として糖尿病でもない限り普段一定の血糖を維持しています。 散々書いたようにこれは私たちが活動するための主燃料ですから運動を開始するとまず血糖が消費され燃えます。 当然激しい運動の方が速く燃えますが続けようとすると下降曲線が急すぎて保ちません。 だから一定まで血糖が下がったら緩やかな持続運動に移ります。 当然最初からこれでもかまいません。 所謂有酸素運動ですね。 そうすると血糖が正常範囲でも低い方に近づいてくると身体は次の資産を使いにかかります。 前にお金に例えたのをここでも使いますのでおさらい。 血糖=財布のお金 グリコーゲン=タンス預金(それ程多くない) 血中脂肪=最寄りの銀行の普通預金 体脂肪=定期預金・・・は実はちょっとオーバーなので普段使わない複数の銀行口座のお金にしときましょうw 財布のお金が心許なくなってくると、まず家のお金を財布に移してしのぎます。 更に運動を続けると最寄りの銀行の普通預金を下ろして財布に補填します。 更に更に運動を続けるとそこら中の銀行に分散して貯蓄しているいざという時のお金を下ろして補填します。 体脂肪を落とすことを目的にしている人は当然銀行のお金を浪費するまで運動し続けなければなりません。 これは通常血糖時からだと普通20分が目安と言われています。 満腹刺激のタイムラグも20分ですから合わせて「20分」をキーワードとして覚えておきましょう。 逆に財布やお家のお金でどうにかなっている内は当たり前ですが銀行口座のお金は全く減りません。 ダイエットと称して激しい運動を短時間行う→血糖がた減り→疲れてお腹が減る(イパーイ運動した感もゲット)→美味しく間食を頂く→血糖上昇し剰った分は速効預金→体重増加w なんていう「なんちゃってダイエット」黄金パターンでは絶対に痩せないどころか太ってしまうということがよく分かるでしょうwww だから、単純に言えば有酸素運動を20分以上続けらればおkということになりますが、ただしこのセオリーはある程度身体が出来ている人のお話です。 まぁ、これが簡単に出来ないから痩せられないわけで、また出来たとしても効果が薄いことが多々ある。 それは何故かというとカロリー燃焼のスピードが個人個人でまちまちだから。 先程のお金の例えで言うなら浪費家と節約家のどちらがより資産を食いつぶすか、ダイエットというのはいざという時の資産を食いつぶす行為ですから車的に言えば燃費が悪い方が有利なわけです。 大体太りやすい人というのは燃費が良いものですからダイエットではかなり不利になるのです。 ですから「身体が出来ている人は」となる。 最初からある程度筋肉量が多い男性なんかの方が有利な所以です。 基礎代謝の低い人、筋肉量が極端に少ない人などはいきなり有酸素運動をしたとしても非常に効率が悪くなるのでまず消費型の身体に作り替える必要があるため、最初に言った短時間の運動を有効に使う必要がある訳です。 無酸素運動は血糖のコントロールには適していますし、何より筋肉量を増やせますから。 少し横道に逸れますが筋肉の話も少々。 筋肉量を増やす場合は短時間でも最大負荷をかけることが最も望ましく、逆にゆとりのある負荷ではいくら時間をかけても回数やっても筋肉は肥大してくれない。 例えばベンチで60sギリギリ上げられ30s楽々上げられる人が30sでいくらトレーニングしても筋肥大は起きません。 なぜならそんな必要ないからw 我々の身体は筋肉に限らず限界以上の負荷を受け続ければ可能な限り肥大して対応しようとします(労働性肥大)が、対応可能な時にはそんな必要有りませんから華麗にスルーです。 だから、そういう人が更に腕力をアップしたいなら例え短時間でも毎日60s前後でトレーニングする必要があります。 ただし、コントロール出来ない負荷は危険ですから補助が要りますが。 逆に普段から60sの重量を日常的に扱っている人が必要が無くなりもっと軽い負荷になったり全く扱わなくなったら一旦肥大した筋肉もキッチリその時の最大必要量まで萎縮してくれます;(不動作性萎縮) だって必要ないからw 我々の身体は使わない部分は露骨にカットしてきますから運動を昔していた人でもどんどん筋力は落ち燃費が良くなっていく訳です。 困ったものです・・・。 (ただ、一から鍛えるよりも肥大経験のある筋肉を再訓練で戻す方が幾分楽ですが) だから常に最大筋力を使う短距離選手は良い身体になるのに、速くても全力ではない長距離選手はマッチョにはならないわけです。 時々女性で「ダイエットしたいけど運動して筋肉質になるのはイヤ」みたいなことを言うのがいますが、如何に的外れか分かるでしょう。 だから筋肉量が足りてない人は目標筋肉量まで負荷運動をしカロリー燃焼には有酸素運動というのが基本戦略です。 まあ個別にやっても良いですが微量であっても効果を見ながらのがやる気が出ますから同時進行でも良いでしょう。 ただし、あまりに体重が重い人は有酸素運動時には注意が必要です。 何故なら「重さ」自体が足枷になるからです。 例え少ない筋力でも出来るようなゆったりした運動でも継続して、特に体重負荷をもろにうける足腰に運動負荷をかけ続けることで関節を痛めてしまう可能性が非常に高い。 関節(腱、靱帯、関節軟骨)はどんな人でも耐久力、柔軟性は大して変わりませんから、どれ程筋力があろうが摩擦による関節炎、靱帯炎は避けられませんから。 ですから、ランニング等膝関節、足関節に重量のかかる運動はある程度体重が減るまでは避けた方が良いでしょう。 まあ、それはそれで他に方法もあります。 で、次回はその具体的方法にいきます。 (その10につづく) |