−ダイエット話その4「何故太るのか3」− |
敵の戦力が知れたら次はその戦法を研究しますw
前の回で最大の敵は「脂質」であると書きました。 しかし彼とて三大栄養素の一つですから必要なものではあります。 要は過剰になった場合のリスクが他の2つよりも大きいということです。 そこで簡単ですが敵の駒の特性を書きます。 最初に断っておきますが今回はかなり簡略化して書きますので栄養学、生理学に詳しい人はツッコミは自重気味でよろw 三大栄養素とは言わずと知れた炭水化物(糖質)、蛋白質、脂質の3つですね。 炭水化物(4.1kcal/g)は分かりやすく言えば私たちの身体の燃料です。 しかし血中に循環させられる濃度は制限があってそれを超えると自動的に加工圧縮されて貯蔵されます。 インスリンで下がった血糖は消えて無くなるわけではないんですね、当然w 蛋白質(4.1kcal/g)は代謝してエネルギーにもなりますが主には身体を構成する材料、謂わば建材になります。 脂質(9.3kcal/g)は必須である上記2つに対していざという時の貯蓄です。 内臓や腹腔、筋肉間結合組織などに沈着して糖代謝が切迫して来た時に備えます。 又、脂質は食物として摂取した以外でも過剰な糖質の圧縮手段として変換し蓄えられるものもあります。(ここ重要) 貯蓄される場合変換されるのは最初はグリコーゲンですが更に過剰になると脂質に変換されるのです。 つまり、脂質を控えたとしても甘い物の過剰摂取等で炭水化物の総量が多い人は身体の中でシコシコ作ってくれるわけですw 対して脂質を使っての代謝はそう簡単には起きません。 私は仕事柄そういう話をする時によくお金に例えるのですが、血糖が財布のお金だとするなら、グリコーゲンは銀行の普通口座のお金、脂肪は定期預金。 で、財布のお金が一定(具体的には血糖値140辺り)以上になれば自動的に普通口座に入金されます。 逆に財布のお金が一定以下になりると自然に口座からお金が降ろされて財布の中の金額は糖尿病でもない限り上下動はするものの大体一定です。 ただし、ここで問題なのは余った時は、それが例え瞬間的なものでも速効口座に入金されるのに対して、おろされる方はそもそもそれ程急激にはまず減りません。 血糖が下がってくると激しい動きが出来なくなるため消費も落ち込んでくるからです。 しかも普通預金に余裕があるのに定期預金に手が付くことはまずありえません。 グリコーゲン→血中脂肪→内臓脂肪→体脂肪と使われていく順番は大体決まっています。 つまり痩せる=体脂肪を燃やすとするならば如何に痩せるのが順番的に難しいか分かるでしょう。 そりゃそうです、脂肪は前述したように、もしもの時の「取って置き」ですから。 しかも圧縮されているので瞬間的には使えません。 普通は生物というのは常に確実に食物を摂取できる保証はないため基本的に余った分は速効蓄えられ、ヤバくなってくると消費は自然に抑えられ省エネ運転、考えてみれば生き残るために持っている当然の性質です。 ダイエットというのはこれに逆らわなければならない。 最初に「簡単」とぶち上げましたがなかなかに敵は手強いです^^;。 (その5につづく) |