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<ご詠歌略註>
昔より立つとも知らぬといいて今熊野とかけ詞によみたり。観音の御誓いは久遠劫(くおんごう)とて遠き昔より立給えども、凡夫は夫れとも知らず今新たに立て給うように思うとの意を、今熊野の堂昔より建たるに通わしたり。仏の誓いあらたなりとは観音の御誓いは昔より立給えども、その御利生は日々に新たなりとよみしなり。
<付言>
後白河法皇が永暦元年(1160)に那智の熊野権現をこの地に勧請されたときに、観音寺の山号を「新那智山」としたことから「今熊野」と呼ばれるようになった。 |
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<観音霊験記・・・後白河院> |
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