青い海と空 鳥の声と波の音・大三島より    NO2

さて、久々の大三島便りです。

 みかんの花の真っ盛りに転居して、1年が経ち、夏、秋、冬、春と四季それぞれの海の幸、山の幸を味わい、草木花を楽しみ、そして今2度目の夏を迎えています。でも、農作業というのは、残念ながら年に1度しか試みる事ができず、去年のとおりしても、その年の気候が違うと、うまく行くとは限らず、ミカンも野菜も、木と相談しながら、手をかけ、愛情かけて、育てるというのが大切と感じています。今年のミカンは、去年とは正反対の日照り続き、頑張って、美味しい実をつけてくれるよう、見守っています

 

借りたみかん園にあるレモンの木

解体した廃屋の基礎石を使って、階段やベンチコーナーを作成

ミカン作りや野菜作りなどの農作業や開拓は、

 3〜5月は、草木の芽や根が動き出す大切な時期、この時期を逃さないよう、一生懸命苗を植えたり、種を撒いたり、接木をしたり。百姓というのは,百の植物を育てる意味らしく、植物のこと、気候のこと、土地の事いろいろ事をと知らなければ、うまく育てる事ができず、なかなか知的な職業と実感しました。もちろん、体力の方がもっと必要ですが。

 ご近所から「百姓は,種を分け合うもんじゃ」と、いろいろな苗や種や接木苗を戴いて、アドバイスどうりにしようとすると、新米百姓は、次々と思わぬ仕事が出来て、休む間もありません。みかんの木にレモンや新品種のみかんを接木しました。無農薬レモンを堀内農園の主力商品にしたいのです。今は残念ながら、私が、レモン焼酎を飲む時に、絞るぐらいしか採れないのですが。

 私は、夢のハーブ園の実現に向けて、あちこちに苗を植えたり、種を撒いたり、「堀内さんの奥さんは、雨でも、ジョロ持って、畑をウロウロ歩いとるけど、なにしとるんじゃろ?」という心配の噂に替わったようです。通る人が、「水撒かんでも、雨降るでえー」と声を掛けるのですが。

 ”早く夢の実現を”と頑張りすぎ、{浸水の心配のない新居の建築は、まだ着手できてないのですが、}主人が腰痛になったりして、毎日、ゆっくり、焦らずにを反省もしました。重いみかんの収穫作業の直後に、廃屋を解体した時の基礎石を使って、階段やベンチのあるバーベキューコーナー作ろうとして、100キロ以上の基礎石をいくつも運んだりしたのが、原因のようです。このコーナー、今は、近所の人が農作業の途中の、休憩所に結構喜ばれています。「あんたら、きれいにして、入場料とるんかね」と冗談言いながら。

海や山の恵みは

 海の幸(ワカメ、天草、イギス)、山の幸(ワラビ、筍)を採ったり、調理したり、自給自足は、収穫から始まるので、これも慣れないこと、時間と手間がかかること・・・・もちろん、楽しさ、美味しさ、喜びは、その何倍もあるので、できるのですが。

 ワカメを採っている時に、ふと海から見上げた、海岸の上の満開の桜は、夢のような素晴らしい情景で、なぜか、島暮らしの幸せを感じてしまいました。

 蛸獲りは、今や部落一番の名人。近くのケイコさんが、毎日「一緒に仕掛けようや」と誘いに来ます。知恵を出し合い、いろいろ工夫していると、蛸の仕掛けに、アナゴや甲イカがかかっていて、思わぬ収穫に大喜びも度々です。蛸は、うじゃうじゃいるみたいで、海遊びをしていると、本当に足に絡みついたり、イギスを採っている時、泳いでいる蛸を捕まえて、犬のように紐で首を括って籠に縛り付けておいたのには笑ってしまいます。そうそう、天草を採っていたら、産卵後海岸に打ち上げられた、80センチ以上もあるあおりイカを拾ってビックリ。

 魚釣りも、元船乗りさんの自称名人に餌採りや穴場を伝授してもらって、去年より上達しました。チヌ、鯛、カサゴ、アナゴが、このところ続けて数匹釣れて、食卓が豪華に。残念ながら、毎回という訳にはいきませんが。

80センチのあおりイカ  

いぎす採り

蛸網に、甲イカが2匹かかって、大興奮! 今夏十数匹目の蛸

みかんの木クラフトを作りました。

みかん園の剪定や間伐でできた沢山の枝や幹を見ていたら、使いたくなって・・



みかんの枝や幹を使っての、木工品も、ようやく、何種類か仕上がり、昨日、道の駅に出品してきました。みかんの木は、木の皮が鹿の角に似て美しく、木肌もオイルを塗ると、みかんのように黄色い綺麗な色になるので、自信作ができたのですが。

去年6株のカモミールが、春には、敷地の周りを全部囲めるほどに増え500株以上になったのに自信を持ち、私も自分の育てたハーブを使って、何か、道の駅に出す小物ができないか思案中ですが。どうも、この島では、ハーブは、雑草のように、憎らしいぐらい大きくグングン育って、まるで価値がないようです。隣のおばあサン曰く、「これが、ベランダーかね。うちにも一杯あるわ。毒しそうな色の花じゃ。臭くて嫌なんよ」と。

バターナイフ        

小枝フォーク

よーじ立て

箸置き

箸置き

一輪挿し

蝶のハガキ立て

カタツムリのハガキ立て

小枝笛 

ホイッスル

みかんの木の組み木パズル

大三島の組み木パズル

育てたハーブをドライにして、リースやポプリを試作中

田舎暮らしにつき物の虫が(^^♪

 ・家の蛇が入ってきて、ゴキブリホイホイに、頭を突っ込んでました。

 ・寝てる時、ムカデに刺されて大騒ぎ。近くの人が、死んだおじいちゃんが作ったハミ酒(マムシを 

 お酒に漬けた薬)を、よく効くからと持ってきてくれました。

 ・昨日の台風で、カニが何十匹も、なぜか家の中を運動会。蛸獲りの餌が一杯獲れました。

 ・夜寛いでいると、小さなねずみと、突然、家の中で目があったりして。

 ・フナ虫は、夏、夜になると、家の中を海岸のように歩いています。満潮時になるとくるらしい。

 ・大きな蜘蛛は、ハエや蚊を食べてくれるので、大切に育てて、脱皮して大きくなるのを楽しみ

 に、大事に育てているつもり。脱皮した殻を見つけて何故か嬉しくなるのが不思議です。

 ・朝、戸を開けるときは、上からヤモリが首筋に落ちないように注意が必要です。

 ねずみと、蛇は捕まえて、逃がしたけれど、ムカデはムカデ油で薬に、かには蛸獲りの餌に、いろいろ役立てています。

「悪いねずみや蛇じゃなかったら、逃がした」と言うと、近所の人曰く、「又、戻って来るわ。殺さにゃ」と呆れ顔。「あんたと

こは、農薬まかんし、除草剤も使かっとらんから、虫が集まるんよ。いつも、玄関も開けっぱなしやし。バルサンを炊き」と

勧められたけれど、「蜘蛛が死んだら困る」と言うと、「好きなようにしろ」という感じ。近所は、屋内防除といって、お盆前、

孫や娘が帰ってくる前に、みかんに使う薬撒きで、床下に共同で、薬を撒きます。自分達はいいけれど、孫が嫌がって来

てくれなくなると困るからでしょう。

 でも、可愛い鳥や蝶も一杯来ます。

 今年は、うまく巣作りしてくれて、燕のヒナが5匹かえりました。でも、生存競争からか?3匹は、巣から落とされていまし

た。親から餌をもらえるよう、箱に入れて巣の近くにおいたら、なんとか育ってホッと一安心、

みんな、無事飛び立ったようで、しばらくは、飛ぶのがへたくそな燕が、うろうろしていました。

 

 

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