昔 の 子 供 の あ そ び(屋外の遊び)

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◆ ワラビとり 

ワラビの新芽が頭をもたげてくると、春が来たことを告げられたようでうれしいもの。
ワラビとりは子供の遊びというより、副食用だから家事のお手伝いである。しかしワラビを探して、その採り高を競うことは楽しいものなので、よろこんでワラビとりに出かける。 
                                             
ゼンマイとりも同じである。  



◆ 藁(わら)むし

布団の間に人を押し込んで包み、押さえるのがふとんむし。
それと同じく、稲扱(こ)きの済んだ後、田の隅に乱雑に積み上げられた、わら束の中に押さえ込んで、むしあいするので 「わらむし」 と名付けてみたが、もちろん新造語。

田舎の子には単に 「むしィしょうら」 と言った方が通りがいい。藁くずにまみれ、ほのあたたかい藁のぬくみに押さえつけられるとき、苦しい息の下でなんとなく田の神様の肌の温みを覚えるのであった。