昔 の 子 供 の あ そ び (屋外の遊び) 

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◆ 椎ひろい

シイノキ林は、どの村々にも残っているが、殊に、熊野九十九王子跡を中心とする鎮守の森がシイ拾いの場所となる。 落葉の上に点々と黒く落ちている実を拾うのである。
                                              
台風などの後では2リットルも3リットルも拾うことが出来た。 木に登って枝を折る者もいた。 生食もするが、煎るとよい間食になる。 



◆ ししまい遊び

田辺近辺の祭りは獅子舞が多く、秋ともなると皆、しし舞い遊びに興じた。 
幣の舞、眠り獅子、花獅子、剣の舞など見よう見まねで演じたものの、玩具の獅子頭を手に入れることはなかなか難しく、小箱に風呂敷をくっつけて代用にして舞い興じた。 
ささらなど形つくったものもあり、天狗の面・お多福の面をもっている者もいたが、素面で獅子の相手を演じたものである。 



◆ 柴づけ

これは子供らの川遊びの際の一種の競技で、川の淵の潜り難い深みに青柴などを持って潜り、石で押さえて置くのである。 
次に、自信のある者は、この深みにもぐりこの青柴を、到達したしるしに取り出して浮かび上がるもので、見事取り出せば拍手喝采である。 これを 「柴づけ」 と呼んだ。