昔 の 子 供 の あ そ び(屋外の遊び)

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◆ 汽車ごっこ

太いめの縄を輪に結んで、何人かがその輪の中に入り、先頭と最後尾の者が、腰のあたりで縄を落ちないように引っ張り合い走る。 もちろん先頭のものが機関車の役目。

汽笛も鳴らせば、シュッシュッシュッポシュッポと蒸気音も出す。 中ほどの者は左右の手のひじを曲げてくるくると回しながら機関車について走る。 
大勢が入っているときは、前の人の足を踏まないように、そして遅れないように調子をそろえて走る。
    

◆ 木の実笛

椿やクヌギ (ドングリ) の実を拾ってきて、石で辛抱づよくすりへらすと、1ヶ所に穴があく。 そこに唇をあてるとピュー、ピューと音が出る。池の中のヒシの実も同様にしてヒシ笛という。 イスノキの玉も笛になる。 
これらは音色より、期待感からつくることのよろこびがあったようである。



◆ 木の実とり  

「山で何喰た  コシキの実喰た  インデ何した  ビチ糞たれた」 品のあるセリフではないが、子供はよろこんで口を揃えて囃し立てたものである。
インデは 「帰って」 ビチ糞は 「軟便」 の意。コシキは赤い実のなるカマツカ(バラ科)のこと。カマツカは一名ウシコロシともいわれている。

コシキは無味であるが、茶紫色に熟すサセンボ(和名シャシャンボ、ツツジ科)は甘味も濃くてよろこばれた。 いずれも小粒で、口にはたまらず、小枝を折って持ち帰ることも多い。 また、実を手にせず枝に口を当てて食べていた。
                                               

その他、コビヤ(イヌビワ、クワ科)、ヤマモモ、エノキなど四季折々の野山の木の実とりは、健全娯楽であり、自然に親しむ良い機会であったが、今日の子供は、どの身が食べられるかを知らないものが多くなってきた。
 


◆ 肝だめし

子供が4,5人集まれば、年長の者が音頭取りになって小暗い森の木陰の谷に、目標を定めておいてそれを取ってくる。 年長の2,3人の子供は適宣その途中に隠れて適当に脅かす。
                                                    
夜間の場合は隣組の青年とか大人が子供の肝だめしとして、神社とか寺院の墓地・小丘を利用して行った。 うまくこわがらずに目的場所に行って来れば褒美の菓子の配給などもあった。




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