昔 の 子 供 の あ そ び(屋外の遊び)

戻 る

◆ かごめ

大勢の子供が輪になって手をつなぎ、輪の中に一人 「小坊(こぼん)さん」 をかがんで座らせ、両手で目かくしをさせる。 そして次のような歌をうたいながら、みんながグルグル回る。
                                            

♪中の中のこぼんさん / なぜ背が低いの / 親の指なめて / そいでに背が低いの / 立てってみよしよ / 座ってみよしよ / 後ろに誰がある ♪

歌の終わったところで、輪の人はぴたりと止まって座り、こぼんさんは目隠しをしたまま 「だれだれちゃん」 と答える。
当たったときはあてられた子が入り、こぼんちゃんとなるが、外れた時は
 
♪違いましたよ / 違いましたよ / 夕べの空 ♪  

と再びうたいながら回る。
当たるまで、それをくり返すが、中に入っている子は足音とか気配、それに歌声に全神経を集中させて、背中に回ったのは、誰かを感じとるのである。

 


◆ 影踏み 

夏の夜や秋の月の美しい晩など、子供が集まると、影を写して背の高さを比べたり、影踏みをして遊んだ。
影踏みは、鬼をつくって、長々と地上に横たわる影を踏みあう遊びで、鬼が来る前にすばやく座って影を縮めるか、早く走って踏ませないようにする。 

鬼をつくらず、どちらもすきをみて相手の影を踏みあうこともある。 座っていても影が出来て踏まれるので、とても忙しく、立ったり座ったり、走ったりのあそびである。

 


◆ 笠鉾遊び 

この地方最大の祭りは田辺祭りである。 祭りが近づく頃、終わっての遊びに笠鉾遊びがある。 
ミニ笠鉾を作って綱をつけて引っ張るもの、ただ箱の外に絵を描いたものを引っ張るもの、こまをつけたものは格別によく作ったもので、一般には手に入り難いものであった。

各町の囃しは、口三味線でいい加減にはやしたてたが、シャンキリとか児子雛などは、みな元気にはやし立てて遊んだ。