昔 の 子 供 の あ そ び (屋外の遊び)

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◆ ウマムシ
浜地には麦畑、甘薯畑等多く、畦に偏平なウマムシの穴が見える。 しのころ草で穴に入れて回すと虫が出てくる。 あるいはトラ虫、しりはさみ虫で追い出す。
手でその穴を掘り進むと、虫が現れる。 3センチほどのウマムシを取り集め、ビンに入れて持ち寄り、土で競馬場を造り、競争さして勝てば負けたのを取り、勝負して遊んだ。
大体4,5月頃から秋頃にかけての遊びであった。 学名はハマクワガタムシという。 クワガタムシの一種。



◆ うなぎとり
夏期中はうなぎ取りがよくはやる。竹で編んだ 「モドリカゴ」 へ餌を入れて、夕方に川へ漬けて置く。 このモドリは口は狭くて一旦中へもぐり込むとでられないようになっている。
                                   
翌朝は早めにモドリカゴを揚げに行くと、モドリの中にうなぎが何匹も入っている。 
これとは違った取り方は夜漬けといって釣り針へ餌をさして川へ漬け、流されぬように釣り針のひもを固定しておく。これも翌朝集めに回るのである。
また、穴釣りといって釣り針へ餌をつけて、川流れの石の間へ竹竿を副えて差し込み、竿は抜き取る。 うなぎが餌を飲み込むと針が喉ヘ引っかかって釣れる。
子供たちは、このようないろんな方法でうなぎをとる。 川うなぎは養殖ものと違って風味があり、栗栖川の料理店へうれる。 これは明治時代よりずっと行われていた。



◆ うみほおずき
海辺の子供にとって懐かしいのはうみほおずきである。
うみほおずきは巻貝の卵嚢(らんのう)を保護する袋で、テング二シの卵をウミホオズキ、ナガニシのをグンバイホオズキ。 これの中身を取り去り、口に含んで頬と舌の加減でキュッキュッと音を出すのである。 
ちり紙に包んで懐に入れておけば、いつでも退屈したときに気持ちをなごませてくれる。 乾いて音が出なくなると水に浸せばなおる。