昔 の 子 供 の あ そ び (屋外の遊び)

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◆ イチゴとり

黄褐色の透明体に熟すキイチゴは、結晶体の集まりのようで、手にとってながめても美しい。
木苺は小刺が毛状に生えており、ひとつずつ採る面倒さがあるだけに、口にたまらずおいしいといえる。蔓性で地面を逼うフユイチゴは赤熟して同じ味。コウゾ(クワ科)の実は褐熟するが食べられない。  



◆ いなごとり

稲が稔ると、子供たちは袋などを持って田へイナゴ捕りに出る。稲刈りをしている親たちのそばで、小さい子供たちがイナゴ捕りをして遊んでいる風景はどこでも見られた。

イナゴは袋に入れて脱ぷんさせ、串にさし焼いて食べる。 また砂糖醤油で付け焼きにしたり、煮つけてつくだににすると、弁当のおかずにもなる。 近頃は、イナゴもいなくなってしまった。  

                                                           


◆ いわいそ

いわいそは 「祝いそ」 のことで、幕末まで行われ、明治になって禁止された行事である。太さ3センチくらいの椎や樫の棒を80センチほどに切り、刀のように刃の部分を削る。
正月14日の夜、それを腰にさして、道ゆく女性を見かけると、後を追ってそれで尻を打つ。
その時の囃歌が 「祝いそ祝いそ祝わぬ者は、鬼うめ、蛇うめ、角の生えた子産め」 であった。 子宝に恵まれよ、という古習である  



◆ 亥の子

亥の子の晩、子どもが2人で石を縄でくくり、両端を持って、石を突きながら家々を回り、戸口に立って歌う。

♪亥の子しよう / 亥の子しよう / 一に俵ふまえて / 二ににっこり笑うて / 三に酒作って / 四つ世の中ええように / 五つ出雲の若えびす / 六つ無病息災に / 七つ何事ないように / 八つ屋敷を広めて / 九つ小倉を建てこめて / 十で繁昌祝とくれ ♪