「廃線と廃駅の調査」

第8回 加悦鉄道その3

〜まだふみも見ず天の橋立〜


[11-2] 加悦鉄道のダイヤ

ゑゐぢ:手元にある時刻表で、加悦鉄道のダイヤを調べてみました。

@1980年(昭和55年)8月
交通案内社発行 日本時刻表
記載なし。さすがにポケット時刻表に掲載がないのも当然といえば当然。

A1984年(昭和59年)8月
国鉄監修交通公社の時刻表
543ページのDに記載。

1984/7/2現在 営業キロ5.7km 250円 所要17分  
加  悦 620 715 757 848 938 1031 1213
丹後山田 637 732 814 905 955 1048 1230
    @   B   D?  
丹後山田 638 745 900 936 1013 1133 1316
加  悦 655 802 917 953 1030 1150 1333
    A   C   E  
 
加  悦 1318 1401 1515 1643 1818 2020  
丹後山田 1335 1418 1532 1700 1835 2037  
  F            
丹後山田 1340 1450 1623 1717 1851 2117  
加  悦 1357 1507 1640 1734 1908 2134  
  G            
🚃=細字 🚌=太字 判読不能=斜字  

鉄道で運行される時刻の下に〇囲みの数字を書き込んでいます。

ただ、この時刻表の印刷品質も保存状態も良好ではなく、バス代行とされる太字と鉄道の細字の時刻の区別がつきにくく、太字に見えるDの10時31分加悦発がバス代行だとすると、3往復半となり単純な単行(1両)での運行だと辻褄が合わないのです。
それともBが2両編成で丹後山田に向かい、1両を切り離しEまで丹後山田に留置しCが1両で加悦駅に戻るといった複雑な運用をするのかどうか、理論上主力車両がキハ08 3とキハ10 18の2両であったので可能な運用ですが。

ダイヤは、1985年(昭和60年)5月1日の廃止前年の1984年(昭和59年)7月2日現在で、13往復中9往復がバス代行になっています。1982年(昭和57年)夏には6往復がバス代行で鉄道7往復だったのでトータルの本数は変わっていません。
鉄道に限定すれば、始発が@の7時15分加悦駅発、最終がGの13時57分加悦駅着となっています。

大判時刻表でさえ起終点の時刻だけで、途中の水戸谷駅・丹後四辻駅・加悦谷高校前駅・三河内口駅・丹後三河内駅は見事に飛ばされています。

JR(国鉄)の丹後山田駅は、1990年(平成2年)4月北近畿タンゴ鉄道への移管により野田川駅に改称。さらに2015年(平成27年)4月WILLER TRAINSへの移管により与謝野駅に改称。

B1987年(昭和62年)8月
弘済出版社発行 携帯全国時刻表
445ページ記載。

すでにこの時点で廃線になっていますが、参考までにバス転換後の状況。
バス事業の経営はカヤ興産。

1987/8現在 🚌 270円 所要17分
加  悦 613 700 820 954 1043 1228
丹後山田 630 717 837 1011 1100 1245
   
丹後山田 635 748 924 1021 1105 1337
加  悦 652 805 941 1038 1122 1354
             
加  悦 1405 1615 1654 1840 1919 2055
丹後山田 1422 1632 1711 1857 1936 2112
   
丹後山田 1454 1636 1736 1901 1938 2118
加  悦 1511 1653 1753 1918 1955 2135
時刻表記載時刻=太字 推測時刻=細字

時刻表には起点の発車時刻のみ記載されています。
終点の時刻は、起点の出発時刻に17分を足して推測しています。

実質1往復減便で20円の値上げ。所要時間は変わらず。


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