「廃線と廃駅の調査」

第10回 神々の詩 第1部

〜尾道鉄道〜



[6] 三成(みなり)

新尾道駅から、ずいぶん歩きました。ここでちょっと休憩です。

GNG:バスの車庫がありますよ。三成(みなり)地区です。

ゑゐぢ:尾道鉄道の「三成(みなり)」のすぐ先にあった車庫の跡地です。零細私鉄とは思えないほど技術力の高い車両工場と変電所も併設されていました。また戦時中の電力事情が悪い時には火力発電所もあり、大きな煙突があったそうです。現在は尾道鉄道のバス部門を引き継いだ中国バスの車庫になっています。
余談ですが、近所の小学校の裏山の頂上には、忘れ去られたようにひっそりと「乃木大将」(乃木希典(のぎまれすけ)大日本帝国陸軍大将)の石像が建っています。

GNG:新尾道駅を出て約45分歩いてきました。ここに来るまで知らなかったのですが、ここにゑゐぢ氏の本家があるんですよね。

ゑゐぢ:廃線跡を拡幅してできた広い新国道と対照的に、すれ違いができないほど狭い旧国道沿いには酒屋さんや製材所などの趣のある民家がびっしり並んでいます。

ゑゐぢ:昨日から泊まってる築100年以上の本家で昼食をとり、終点の「(いち)」まで歩くことになりました。本家や地元の人は「それはやめておいた方が良い」と忠告してくれたのですが・・・。

GNG:私は尾道に土地勘がありませんから、終点の「(いち)」まで歩くことが、いかに無謀な行為であるか知るよしもありませんでした。ここまでは楽しく歩いてきたわけです。後半も楽しく歩けるに違いない。このときはすごく楽観的に考えていました。

追記:時系列地形図「今昔マップ」で見た三成(みなり)駅付近。
「大日本帝国内務省陸地測量部二万五千分一地形図」(1925年(大正14年)測図、1925年(昭和5年)発行)がもとになっているが路線名は「尾道電氣鉄道」と記載されていて正式な名称とは異なっている。

この地図は、時系列地形図閲覧サイト「今昔マップ on the web」((C)谷 謙二)により作成したものです。


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