ゑゐぢ:生瀬駅から5本目のトンネル(溝滝尾トンネル、150.0m)を出てすぐにこの鉄橋があります。橋を渡った直後に6本目のトンネル(長尾山第1トンネル、306.8m)に入ります。
GNG:ただし現在は鉄橋の上は通れず、鉄橋の左にある保線用通路を渡りました。旧線を歩いてきて、初めての本格的な橋でした。やはりこれがなくては廃線調査の面白さも半減です。
ゑゐぢ:少し気になったのが、はるか下の川面の鉄橋より少しずれたところに、橋げたの基礎のようなものを発見。旧線のさらに旧線があったとも考えられますが分岐点もなかったし。どちらにしても、両側を山に挟まれて資材搬入路もない所にこれだけの構造物を作ったことはすごいことです。
GNG:どうやって組み立てたのか、我々には想像もできません。あの橋げたの基礎のような遺物は、この鉄橋を組み立てるために利用した足場の基礎だったのかもしれませんね。
追記[1]:トンネルの長さですが、「にしのみや観光協会」の「廃線敷マップ」では溝滝尾トンネルは149m、長尾山第1トンネルは306mとなっていますが、より正確と思われる手元の資料の溝滝尾トンネル150.0m、長尾山第1トンネル306.8mを採用しています。
溝滝尾トンネルの長さは、1899年(明治32年)1月25日の阪鶴鉄道有馬口駅(現 生瀬駅)〜三田駅間延伸開業時には138.6mで、1921年(大正10年)1月28日(着工は前年11月29日)に落石防護を理由に武田尾駅側坑口が3.4m延長。さらに1961年(昭和36年)7月に同じく落石防護を理由に生瀬駅側坑口が8.0m延長。よって生瀬駅側から8.0m+138.6m+3.4m=150.0mとなっています。
追記[2]:読者様の情報によると、1954年(昭和29年)頃に鉄橋が架け替えられたとのこと。