第33・34話 さよなら守護月天 その3 その4

あらすじ

 古代中国でシャオの3代前の主、魅花にあった太助は、いろいろと話を聞く。そこで太助は、守護月天本来の姿と、その宿命を目の当たりにする。太助はシャオのために自分は何もしてやれないと嘆く。そこに南極寿星は、自分がシャオの主でいるべきではないと納得するべきだとたたみかける。
 現代に戻った一行。1時間の待ち時間の間、自分は何もしてやれないとシャオに謝る太助。それを見たシャオは、とても悲しい気持ちになり、それでも太助のそばにいたいと思うのだった。
 別れを告げる段になり、太助は別れの言葉なんてとてもいえないと言い出す。その想いの深さを知った南極寿星は、今しばらく様子を見ることにするのだった。
 後日談…翌日学校に行くと、なぜか太助とシャオが消えた理由が、「シャオに主交代のときが来たが、泣いて嫌がる太助を一日かけて説得した」ということになっていた。実はルーアンが苦し紛れに言った言い訳だった。怒る太助だったが、そのルーアンが、「3日連ちゃん宿直地獄」を言い渡されていると知り、別にいいかと思うのだった。

登場キャラ ル・た・乎・出・軒・南(両方)花・陰・高・鶏・塁・北(33話のみ)離(34話のみ)


名セリフ

第32話 シャオが消えた後、ルーアンにもらした太助のセリフ

「なんで俺は大事な人と一緒にいられないんだ!! 俺はただシャオと一緒にいたいだけなんだよ!!」

 太助の気持ちが爆発したこのセリフ。多くを望んでいなかっただけにこれはぐっと来ますね。

    第32話 太助を悲しませていると気づいたシャオのセリフ

「……私、守護月天じゃなければよかった」

 確かにそうなんですが、そうじゃないと太助と出会うこともなかったわけで…ジレンマに悩まされるシャオの気持ちがよく表れています。

    第32話 泣きじゃくる太助に対するルーアンのセリフ

「…たー様、泣かないで。慶幸日天の誇りにかけてあなたをそれ以上泣かせはしないわ」

 このときのルーアンはすごく輝いてました(笑)。でもそのあとが…ねえ(笑)。

    第33話 あきらめて魅花を引き渡せと言ったルーアンに対するシャオのセリフ

「…私…は守護月天。最後まで御主人様を守りぬきます――――…たとえ逃れられることのない別れが近くても…」

 このときの魅花は高齢で、あまり長くは生きられない状態でした。それでもシャオは、宿命に忠実に、主を守ろうとしたのです。このセリフにそれらの想いが凝縮されています。

    第34話 謝る太助に対するシャオの独白

「あなたと離れて気づきました。守護月天だから守れないものもある…人ではない私には癒せない苦しみがあるのね――――それでももし許されるなら私は…今すぐあなたのところに帰りたい。私はそれでもあなたと一緒にいたいんです」

 これは原作の中でも相当上位に入る名セリフ。シャオの、「宿命からではなく太助のそばにいたい」という気持ちが前面に現れているセリフです。

    第34話 別れの言葉なんて言えないといったあとの太助のセリフ

「やっぱりシャオは帰せない。そのかわり見つけてみせる。シャオがこれ以上辛い想いをしなくてすむ方法を…」

 太助、かっこいいなと思いましたね。この後も少しセリフがあるんですが、シャオが抱きついてきて強制中断(笑)。

    第34話 ↑に対するシャオの独白

「私も…私もいつか見つけます。あなたの心を守る方法…」

 ここからまた新しい物語が始まるのです。さりげなくシャオに腕を回していた太助は少し気になりますが(笑)。

コメント

 今回ちょっとコメントなどを…雑誌でこれが載ったときは、「これで終わってしまうのか?」と、2週間ごとに(当時ガンガンは隔週発売でした)ハラハラしながら読んだ記憶があります。シャオが支天輪に帰されてしまうかもしれないということで、今までにないシリアスな話になり、その結果名セリフも多くなりました。
 ところで一連の話のあらすじを読んだ方はわかると思うのですが、あらすじが短いんです。2話まとめているのにこの短さ。これが本当の「あらすじ」なんだろうと思うのですが、こうすると、必ずと言っていいほど「手抜きだ」というメールをいただくので、次からはまた普通になると思います(笑)。今回は許してください。暗めの話はこうなる傾向が強いです。


次の話へ 前の話へ 目次に戻る