娘の事

NO.3

娘の体にさまざまの薬が残っていて 先ず体に溜まった薬を抜く鍼を
してくれていました。
これにとても時間がかかってたようです。
心療内科でもらった薬を量を減らしながら飲んで 週に一度往診で
鍼とお灸をしてもらってました。 
少しづつ ほんの少しづつ 上向きのように見えていました。

でも、しんどい時は 娘の寝てる部屋から7〜8歩でいけるトイレまで 這うようにして
20分もかかるときがありました。途中で休憩しないと 行けないくらい弱っていました。
寝ている布団も かさが低くなって 痩せているのが 布団の上からも分かりました。

体力がなくなると 生理も止まりました。
結局 6ヶ月間 生理は止まっていました。

往診で診てもらうようになって 一ヶ月くらいたった頃
私にも宿題が出ました。
* いつも笑顔でいる事
* 毎日 何をどれくらい食べたか と その日の様子を
   FAXで知らせて欲しいという事でした。

なるべくいろんな物を食べさせたいと 少ない量の中に 工夫せざるを得ない状態だった上に FAXで先生に見てもらうので より力が入って 食べやすくて 栄養の取れるものを色々工夫して作っていました。

1ヶ月 FAXで送った頃に  「今のままの食事を続けてください」と言われて送らなくて良くなりました。
先生からもマメにお電話があり 娘の様子を聞いたり その時々の注意する事を詳しく指導してくれました。

10月・11月と鍼の先生と アロマの人が よく一緒に来てくれました。
先生が診察して 鍼をした後 どこをマッサージするのか 指示して
アロマの人がマッサージしてくれます。
お二人とも忙しいのに 1台の車で来ると 順番にして 待たないといけないのに
時間が無駄になって申し訳ないと 思うのに よく二人で来てくれました。
少しづつ良くなってるといわれても まだまだ一日寝てる事が多かったです。

クリスマスも過ぎ 2002年になりました。
少しづつ起きてる時間も多くなってきました。
1月23日 22歳の誕生日を迎えました。
主人から “フットスパ”と言う足浴器を
誕生日プレゼントにもらいました。
22歳の女の子にしたら なんと色気のないプレゼント!
でも、本人は とても喜んで 毎日 足を暖めていました。
もともと血行が良くないので よけいにしんどくなるみたいです。

鍼の治療にも 慣れてきて 先生とも色々な話をするようになってきました。
「小学校の頃から 疲れやすかったはずです。」と言われました。
腎臓も肝臓も働きが悪いそうです。でも、数値に出るほどではないので
今まで治療もしないで というより 言われた事もなかったので
ビックリしました。
そう言えば 小学校の頃から 遠足や運動会など行事のあとは必ず
疲れて学校を休んでいました。
修学旅行から帰ってきたときは 真っ青な顔をして 3日も休んでいました。

それと骨盤がゆがんでるという事でした。
左右の足の長さが 2センチ違うと言われました。
これから少しづつ 骨盤のゆがみも調整していきますといってくれました。
娘も寝てるだけでは 退屈になってきて でもまだ家から出て行く元気はないので
家で出来る事を色々考えて 通信教育を受けたいと言い始めました。
自分からやる気になったら なんでもして欲しいと思ったので
(今までそんな事は 全く考えられなかったので) 最後まで出来ても出来なくても
かまわないと思っていました。

長い事寝てるだけだったのに飽きていた所で
かなり真面目に勉強していました。
気分のいい時だけ 勉強して 後は寝てるような
生活をしていました。
勉強してたら 時間が早く過ぎて良いといって
半年くらいで医療事務の通信講座を終わって
資格もとりました。

3月 久しぶりに息子が帰ってきました。
息子は 船に乗っているので たまにしか帰ってきません。
帰ってくるなり 「重大な報告がある」というので ピンときました。
付き合ってる彼女が 妊娠したとのこと・・(やっぱり思ってた通りだわ)
早速入籍して 母子手帳をもらわないと・・・という事で 話はすぐに決まりました。

家から一歩も出ない娘に 先生から階段の上り下りをするように言われました。
体がふらつくので 道路では危険だという事で 2階と1階との階段を
1日30回 往復するようにと言う宿題でした。
カレンダーに「正」の字を書いて 必死で上り下りしていましたが 30回は
なかなかきついようで 出来ない日も多かったです。
しんどそうに下を向いて 階段を上り下りする娘の姿と音が 今も残っています。

息子は私たちに言う前に 娘に電話で喋っていました。
娘は 自分のお兄ちゃんが 遠くに行くようになる感じがして
焦っていました。 何時結婚式をするのか また、自分だけ
行けないで 寝てる間に すべてが終わってしまうんではないかと
 とても不安になってました。

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