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巨樹めぐり(豊岡・養父・朝来) ≪2009/5/23(Sat) 8:30〜19:30 310km≫
インクラと建屋(能座)のヒダリマキガヤ
<コース概要>
〜中国道・吉川IC〜県道512-316-314-75-141-292〜今田町・【上立杭の大アベマキ】〜【和田寺のシイ】〜R372〜R176〜【追手神社の千年モミ】〜【木の根橋】〜R176〜R175〜R483(北近畿豊岡道路)・春日IC〜和田山IC〜R312〜県136〜【藤和の大将軍スギ】〜R312〜県273〜糸井渓谷〜竹ノ内集落〜【糸井の大カツラ】〜県道10-2-253〜【石部神社の大ケヤキ】〜県道253-2〜R312〜県6-70〜【建屋のヒダリマキガヤ】〜県70〜【八代の大ケヤキ】〜県70〜R429〜R312〜県23〜R372〜県23〜R175〜

上立杭の大アベマキ
「登り窯」で有名な、日本六古窯の一つに数えられる丹波立杭焼の郷にある、アベマキの巨樹。 「アベマキ」は、クヌギに良く似たブナ科コナラ属の落葉高木で、別名をコルククヌギとも言います。
上立杭の大アベマキ 立杭の窯元が並ぶ坂の上の旧道の中央にあります。 木の傍らには車2台ぐらいしか止められないので(写真のバイクの場所)、 坂を下った県道292号脇に駐車した方が良いでしょう。

所在地 篠山市今田町上立杭
幹周 約5.4m
樹高 約28m
樹齢 推定500年
県指定天然記念物(H1.12.12)

和田寺(わでんじ)のシイ
和田寺は、大化二年(646)に法道仙人が、和田寺山頂上に一宇の堂を建立されたことに始まったと 伝えられる古刹。近年になって大規模な霊園工事が行われ、かつての古刹らしい雰囲気が失われ、 現在は本堂・庫裏と仁王門が残るばかりとなってしまいました。 大ツブラジイは、仁王門を抜けて本堂へと登る山道の左手にありました。
樹勢は旺盛で、樹種別では県下で二番目の大きさにあたります。 「ツブラジイ」は、ブナ科シイ属に属する常緑高木で、「コジイ」とも呼ばれます。

所在地 篠山市今田町小野原
幹周 約5.9m
樹高 約16m
樹齢 推定720年
県指定郷土記念物(H6.3.23)
和田寺のシイ

追手(おうて)神社の千年モミ
追手神社の祭神は大山祇命(おおやまづみのみこと)、創建年代は不明ですが平安時代には存在していた とされています。
伝説では、鐘を盗んで逃げた神とそれを追いかけた神がおり、その途中で陽が落ちてしまい、 追われた神は「追入神社」(追手神社の北にある)、追いかけた神は「追手神社」として、 それぞれ朝を迎えた場所に鎮座したのだそうです。
追手神社の千年モミ 所在地 篠山市大山宮
幹周 約7.8m
樹高 約34m
枝張 東西10m、南北16m
樹齢 推定1,000年
国指定天然記念物(H6.3.23)

右下の男性と比べてもらえば、その大きさを実感してもらえると思います。 残念ながら全景を捉えられるアングルがありませんでした。

追手神社の夫婦イチョウ 境内には他にも、夫婦イチョウや大ムクノキがあります。

← 夫婦イチョウ
幹周 約3.8m
樹高 約30m
樹齢 推定350年
夫婦円満の樹として親しまれています。

  大ムクノキ →
  幹周 約4.9m
  樹高 約30m
追手神社の大ムクノキ

「千年モミ」は、高知県の「新玉様のモミ」と同じ幹周りで、2本揃っての日本最大のモミです。
幹は螺旋状にねじれながら上へ上へと伸びた、特徴的な形をしています。 落雷により先端が折れてしまったようで、モミとしては幹の太さの割に樹高は高くありませんが、 先端部の枝葉も復活しつつあり、樹勢はまだまだ旺盛なようです。
左後方は、「夫婦イチョウ」です。
鳥居中央下に愛車のインクラがあります。サイズ比較のご参考まで。
追手神社の千年モミと大イチョウ

木の根橋(柏原の大ケヤキ)
木の根橋(柏原の大ケヤキ) 所在地 丹波市柏原町柏原
幹周 約6.0m
樹高 約22m
枝張 25m四方
樹齢 推定1,000年
県指定天然記念物
(1970.3.30)

前回の写真が気に入らなかったので(今回のも然程良くもありませんが・・・)、 通り道だった事もあり、寄ってみました。

藤和(とうわ)の大将軍スギ
文和2年(1353年)、丹波国佐治 山垣城主・足立遠政の長子・足立藤和(とうわ)が、訳あって山垣から この地に隠棲しました。この時、自分より先に仮住まいをしていた藤原正司(まさつかさ)がいた事を 知ります。藤和は正司が自分の遠祖と同姓であることに因縁を感じ、正司の墳墓を崇拝し「大将軍」 と尊称して、杉の木を傍らに植えて神木として崇めました。これが現在の「大将軍スギ」に成長したと 伝えられています。
人名の藤和(足立藤和)は「とうわ」と読みますが、地名の藤和は「ふじわ」と読みます。 藤和地区には現在も藤原姓が多く残っています。

所在地 朝来市和田山町藤和
幹周 約 8.37m
根周 約11.60m
樹高 約35m
枝張 東西26m、南北26m
樹齢 推定650年
県指定郷土記念物(S47.09.01)
市指定天然記念物(S53.10.19)

藤和の山里は、和田山ICやJR竹田駅からわずか5〜6kmに位置しながら、道も風景も最高の所でした。 峠を越えると建屋に抜けられるようです。(地図上は・・・)
藤和(とうわ)の大将軍スギ

糸井の大カツラ
国道9号線から糸井橋交差点を経て県道10号線へと進み、出石方面への峠の上り坂へ向かう左カーブを曲がらず、 糸井川沿いに直進します。竹ノ内の集落を過ぎ徳林寺を左手に見る辺りで舗装道路は一旦終わります。 そこから始まるコンクリート道を進むと、糸井渓谷へと入って行きます。不動の滝を過ぎると駐車場があり、 舗装道は終わります。目指す大カツラは糸井渓谷の最奥部にあり、駐車場から600mの林道は自然保護のため 徒歩で行きましょう。
糸井の大カツラ 所在地 朝来市和田山町竹ノ内
幹周 約19.2m
樹高 約35m
枝張 東西30m、南北31m
樹齢 推定2,000年
国指定天然記念物(S26.6.9)

写真最下部右寄り、柵の手前に男性の背中が写っています。柵は大カツラの20〜30m手前にありますので、 人との比較でその大きさをイメージしてもらえるのではないでしょうか。 男性は本格的なカメラ小僧氏のようでした。

主幹が朽ちて空洞となり、その周囲を約80本の孫生え(ひこばえ)が覆って、巨樹を形成しています。 空洞の内径は、東西4.4m・南北3.0mにも及びます。
中まで見てみたかったのですが、前述のカメラマン氏がまだ頑張って撮影されていたので、 遠慮しておく事にしました。ロケーションの良いところでしたので、また来たいと思います。
糸井の大カツラ

石部神社の大ケヤキ 石部(いそべ)神社の大ケヤキ
石部神社は式内社(延喜式神名帳に記載された神社)で、この大ケヤキはご神木となっています。 健康長寿・幸福安全を願い、「幸せの大ケヤキ」と呼ばれています。

所在地 豊岡市出石町下谷
幹周 約8.0m
樹高 約30m
樹齢 推定1,000年
市指定天然記念物 (H5.9.16)

建屋(たきのや)のヒダリマキガヤ
国道312号線が大屋川を越えた辺りで、県道6号線を大屋川沿い南西に3〜4km程進み、三叉路を県道70号線へ左折、 建屋川沿いに8km程走ると建屋・能座地区です。
建屋川を挟んで東側が建屋地区、西側が能座地区です。ヒダリマキガヤは能座地区にあります。 のどかな山里の景色を楽しみながら、ゆったりと走れる快適な所でした。

ヒダリマキガヤのある場所は、幕末の生野挙兵に参加しのちに京都府知事として琵琶湖疏水を完成させた 北垣国道の旧邸跡で、地元では大樹は「かやのきさん」と呼ばれて親しまれています。
建屋(能座)のヒダリマキガヤの遠景

建屋(能座)のヒダリマキガヤ 所在地 養父市能座
幹周 約7.35m
樹高 約26m
枝張 東西24m、南北24m
樹齢 推定700年
国指定天然記念物 (S26.6.9)

西日本最大のカヤの木。「能座(のうざ)のヒダリマキガヤ」とも呼ばれています。 名前の由来は、実の外殻と内殻に左巻きの模様があることからです。
山側の根が多く枯れて著しく衰弱しており、現在、樹勢回復治療中です。

八代の大ケヤキ
国の天然記念物に指定された頃は樹高30mにもおよぶ巨木で、県下第一の大ケヤキでしたが、 台風で折れたり境内の工事の影響などで幹に空洞が出来るなど、往時の勢いはなくなってしまいました。

所在地 朝来市八代
幹周 約9.8m
樹高 約23m
樹齢 推定1,500年
国指定天然記念物 (S3.3.24)
八代の大ケヤキ

花見ツーに続き今回も地道・日帰り300km超となりましたが、前回ほどは疲れませんでした。各名所での 滞在時間が短かったので、次回からはもっとゆっくりと廻れるようにコースを決めたいものです。

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