グルメ17 ぼくらの卵戦争 | ||||||||
(続き) さあ、いよいよ2人の料理が審査に入ります。 王府の純粋卵大王麺とカンロの天上一しょうゆ染め卵の一騎打ち。大盛り上がりですね。がんばれー この勝負に勝った者こそが栄光のウィナー・チェアに座ることができるとさっきいつのまにか後付け設定で決まりました。がんばれー、がんばれー 審査員の山本氏・台所氏の前に料理を差し出すカンロ・・・に王府くんが体当たり!(笑) 先にテーブルに置かれていたしょうゆ染め卵を押しのけるようにして横に大王麺を並べます。 この時さりげなく王府くんの手にある大王麺はさっきのコピーです。「どんなことがあっても決して手を抜く事は怠らない」という強い意思を感じます。
見た目がただのゆで卵であり貧相な天上一しょうゆ染め卵に対して、見るからにゴージャスな純粋卵大王麺は審査員を惹きつけます。 「ボクのほうが先に料理を出したんだよ」と困り顔のカンロ。 いかにも王府くんが悪者っぽい描かれ方をしていますが、王府くんは5分前に調理終了しており、大王麺が先に食ってもらえる方が自然です。むしろカンロは5分もぼんやり待ってくれた王府くんに感謝するべきです。 カンロが虐げられるのは愉快なのですが、いかんせん後出し絶対勝利の法則があるので素直に喜べません。 人生って難しいものですね。 ・・・というわけで、王府くんの純粋卵大王麺が先に試食されることになりました。 まず、山本マズヒロ氏、大絶賛。いつものパターンです.。 なんと、本体の麺はもちろん豚骨スープの染み込んだ冬瓜の器もうまいと来た。やったぜー! 王府くんも「そこまで喜んでいただいて光栄です」と味わい深い不自然な日本語で喜びます。 しかしここで異変が。さっきまで絶賛してた山本氏がイキナリ難色を示しはじめます。 この純粋卵大王麺、卵を大量に使っているハズなのに卵の風味が全くしないそうです。いや、そりゃ普通にダメだろ卵対決なのに・・・ 「小麦粉臭さと豚骨スープの味しか口に残らない」とまで言われてしまいます。うろたえる王府くん。読者も「さっきまでうまいうまい言ってたんじゃなかったのかよ!」と言いたくなる急変ぶりです。 さらに問答は続きます。 「しかも手で打った麺はツルリとなめらかな舌ざわりのはずなのにこの麺はなぜかザラザラしたものが残る」と山本。 「言いがかりをつけるつもりか」と王府。お前こそ何様のつもりだ。もう少し落ち着け。 ここで、さっきまで黙ってもくもく食ってた台所鬼太郎氏が猛ります。 なんと、王府くんが派手なパフォーマンスで卵を割ったあの時、一部の殻の破片が生地に混入していたのです! 台所氏によると、その殻によって卵の風味は壊れ、麺のなめらかさも失われてしまったのだそうです。 いくら弱冠13歳で常人なら20年の修行を要する手延べの技術を持っていても 卵の殻が入っちゃったのに気づかないってのは料理人としてどうなんですか? 応用はできて基本ができないとはこのことです。 そんな台所氏の指摘に対し、 「ど・・・どこにそんな証拠があるんだ!?」と食ってかかる王府。ほんと何様のつもりだ。頼むから落ち着け。
王府くんはついに動かぬ証拠(上図左参照)を見せ付けられ、観念するのでし・・・ってまだ観念しねえよこいつ!すげえ! 「く・・・くそう。それじゃあカンロの料理はどうだっていうんだ!?」 「このみすぼらしい料理がオレの料理より上だっていうのかーーっ!?」 今度はカンロの料理を指差し 罵倒しはじめたーーーっ! ウオオオン! すごい、すごすぎるよ王府くん。これぞスーパー逆ギレといえます。 彼ならきっとなれる・・・おそらく存在しないであろう、時代劇の「名奉行 遠山の金さん」で「“あの時全てを知って自分たちをブチのめした遊び人の金さんが実は御奉行さま本人だった”と判明しても それでもまだシラを切る悪党」に・・・。「え?遊び人のキンジ?誰スカそれwwまさかお奉行サマが昼間から遊んでるとか公務員の職務専念義務違反・・・まさかありえないすねwwwwとにかく俺らシラネーッスからwww」みたいな それはさておき、仮にカンロの料理がダメだったとしても、その時は二人とも失格になるだけだと思いますよ。 王府くんの逆ギレっぷりがスゴすぎてうっかりスルーしちゃったんだけど。この麺に混入した殻。 コレは「一部の殻の破片」どころの騒ぎじゃねーだろ(笑) こんなちょっとつまんだだけでこれだけ殻が見えるってのは間違いなく、めちゃくちゃいっぱい入ってるだろ(笑) ワザとか? 本当はワザと入れたんだが予想に反してマズくなってしまい 恥ずかしくて言い出せなかった・・・そうは考えられないだろうか?(答:ゆでたまご先生は何も考えてません) でも、これ作ったのが食井カンロだったら大丈夫なんだろうな。第一話のエベレスト登頂チキンライス然り。あれも相当量の殻が混入するはず。 それにもし殻が入っちゃったコトに気づいた(作者が)としても、その時は 「こ・・・これはァーッ! なんたることだ! 偶然入ってしまった卵の殻が絶妙な食感のアクセントとなって・・・うんま〜〜い」 とかなんとか言われて奇跡の逆転勝利って流れになるんだろ。ムカつくなあ。主人公ずるいなあ。 替わって天上一しょうゆ染め卵の試食。 ![]() 大絶賛。おわり。 というわけで、グルマン・キッズ・レーズ第2Rの勝者は茶屋醤男と食井カンロの2人に決まりました。 グルマン・キッズ・レース、益々ヒートアップ!がんばれーがんばれー 次回に続きます。 そういえば王府くんは辛口ジャワ風カレーの大激流に飲まれなかったのですが・・・ ということは、あの推定数万人前のカレーは 我夢くんたった一人を流すためだけに使われたのですね。 食井家ってきっと「湯水のように金は持っているが、生涯人は助けない」主義なのでしょうね。 無自覚で。おそろしい・・・食井家、おそろしいところやでえ |
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