グルメ10 素晴らしきラーメン野郎

これが今回のトビラ絵です。
グルマンらーめん トリガラ炊き出ししょうゆ味 こだわり中華そば!

・・・・・・これは買いたくないね。いや、とりあえず1個買うかな。鑑賞用に。

まず 冒頭の2ページ半(!)、ナレーションが入ります。その内容は、要約すると
1.簡単なインスタントラーメンの歴史紹介(チキンラーメン等、実在の商品なので多分現実だがなんだかウソ臭く感じる)
2.架空の企業「湯掛食品」の架空の商品「出前一番」の紹介
3.カンロくんのクラスメート(今回1話限りの新キャラ)(またかよ)のお父さんが経営(製造+流通+販売etc全て!?)する その湯掛食品が火事になって工場が働かず経営がピンチになりました。という状況説明
というものなのですが、コレらが一度に話されます。現実と架空が入り混じって頭がトリップしてしまいそうなナレーションです。
しめくくりに
今回のグルマンくんはそのインスタントラーメンの・・・ とってもあったかいお話・・・・・・
とか書かれているのですが、
今回もいつも通りの取ってつけたようなエセ勧善懲悪のつまんねー話で、100回読み返してもどの辺があったかいのかサッパリわかりませんでした。

工場を再開するために、火事の時にさいわい運び出せたという何万個もの「出前一番」を一生懸命売る 湯掛さん親子。
この「出前一番」、ナレーションによると、実在の大ヒット商品である「チキンラーメン」と同等・互角の商品みたいな書かれ方をしています。
実在の超メジャーインスタントラーメン「出前一丁」と「サッポロ一番」をモチーフにしたものと見てまず間違いないでしょう。
にもかかわらず、親子2人で何万個もの「出前一番」を1個20円(!)で販売して工場を再開させるんだーとかなんとか言ってるところに、ナントモ言えない異次元気分を味わえます。もはや火災保険がどうのとかツッコむ気も起こらないです。
どうやって何万個もの「出前一番」を運び出したんだよ! 従業員は? 焼けたのは工場なの? 工場1個しかないの? 流通ルートは? 小売店は? 1つたった20円だったら仮に5万個売れても100万円程度ですよ? 2人で手売りとか、それで大丈夫なの? 工場再開できちゃうの? といくらでもツッコめるんだけど・・・ツッコめばツッコむほどこっちが恥ずかしくなるぜー! ウワーン!
リアリティがなさすぎるんだよ! いや、別にリアルじゃなくてもいい。説得力! 説得力が無さ過ぎるんだよ! 実在の商品の名前までたくさん出してるのに! ゆで先生はマンガなんてテキトーに描けばいいとでもタカをくくってるのか、それとも本当に馬鹿なだけなのか。
両方か! こんちくしょう!

問題の湯掛さん親子。

・・・・・・すみませんでした!
なんで謝ってるのかよくわからないのですが、とにかく謝りたい気分になりました。
リアリティーがどうのと生意気な事を言ってごめんなさいゆでたまご先生。勝てません。天才すぎる。

さて今回のわるものはというと。
そんな家賃も払えない湯掛さんを立ち退かせようとする(工場の火事の原因がこいつらならともかく、別にしていることは何も悪くない)、
ラーメンの人気チェーン店「ピース軒」の太肉ターロー社長だ!
実際の企業に例えるならサンヨー食品や日清食品クラスと思われる湯掛食品の、大ヒット商品「出前一番」の工場の、おそらく巨大な敷地の焼け跡を、いちラーメンチェーン店のいち店舗に貸すとか!
リアリティがなさすぎる!

・・・・・・私が悪かったです。すみません、すみません。うっうっ・・・腹かっさばいて詫びたい気分です。リアリティがどうのと生意気な事を言ってごめんなさいゆでたまご先生。神。

この社長、昔あった超ヨゴレマンガ「江戸前・あ・めーりかん」に出てきた海底人の桜井さんみたいです。

あれ? 本当に似てる。な、なんてこった。
やはり太肉社長もドンブリ内のスープがこぼれたらもだえ苦しむんだろうか。

それで、まあ、いつも通りデシャバリのカンロがデシャバって、ゴタゴタもめて、1週間後に食井カンロが
「もしもインスタントを使ってみんなをうならせるラーメンが作れたら」湯掛さんは立ち退かなくて良いことになりました。
「たしかにインスタントラーメンはインスタント・・・ だけど一流の料理人の手にかかれば一流の味に生まれ変わるよ!
ボクはそれを試そうとしているんだ!!

かくして、湯掛食品の命運は10歳児のお試し気分に左右される事になりました。

ここで場面転換。
どこかの空港。
おや? たくさんの料理人に盛大な見送りをされてる子どもがいます。
(みんなコックさんらしい服装なんですが空港に見送りに行く時でも料理人は料理人らしい格好をするんですか?)
そう、第8話でカンロくんとイタリア料理対決(対決?)を繰り広げたあのペペロンチーノくんです。
「またオレのフライパンさばきを見せてやるぜーっ!!」
と振り上げたフライパンに 黄金のつまようじがつきささる!
 ペペ 「これは!」
 カンロ「ペペよぜひ君の黄金の腕を借りたい!」
 ペペ 「やはりあいつか・・・」
ウオー! なんかカッコイイねー!
しかしですね。前に勝負したとき、(ここの記事では紹介しませんでしたが)カンロとペペはお互いのシェフ帽を賭けていたのですよ。
それで、勝負後 ペペロンチーノくんはいさぎよく敗北を認め、
「この帽子は一時お前に預けておく。しかし今度会うときはきっとおまえのシェフ帽を奪ってやるからな!」
と、カンロにシェフ帽を叩きつけて走り去る
・・・っていうカッコイイやりとりがあったのです。
にもかかわらず(作者が)スッカリ忘れているのか、今回のペペは思いっきり帽子かぶってる上にカンロにリベンジしようなんて姿勢は微塵も感じられません。前回の対決ではペペの料理は比べてもらってさえいません。
今回と同じ、カンロの料理が美味いかマズいかだけの勝負(クソゲー)だったのに「負け」にされちゃったから 悔しいはずなんだけどなあ。

さらに場面は変わって、撲茶阿和食五六八屋(ぼくさあわしょく ごろはちや)。
そう、第6・7話で登場した和食の超人、俎板五六八さんの店です。玉王さまの子分の金鬼(人壁!)に似た感じの弟子が五六八にボコられています。
「いいか 包丁ってのは板前にとっちゃ命も同然だ!」「この包丁とぎだけは人任せにしちゃいけねえんだ!!」
セリフだけ抜粋すると悪くは無いんだけど・・・
厨房でムエタイパンツ一丁で弟子にドガバシ蹴り食らわしながら言っているので かなり異様な光景です。
それに、自分の庖丁を人任せにしようとした弟子をしばくのなら納得いきますが、これは師匠の庖丁を私が砥ぎましょうかと申し出ただけなので地味にひどい話です。
じゃあ弟子はどうしろというのか・・・

そこに黄金のつまようじが飛んできて壁にささり、
「五六八さん 日本一と言われるあなたの和食作りの腕をお借りしたい!」
五六八、振り向かずに「カンロおまえか!」
ここでもカッコイイやりとりが交わされるわけです。が・・・
ここでゆでたまご先生に一言物申す。
「天才グルマンズ」を無意味に結成するのは良いとして、
なんでここで俎板五六八なんだよ!!!!!!!!!
ここは!! 誰がどう考えたって天満虎男だろうが!! 年齢的にも!!! キャラ的にも!!!!
食井カンロ・ペペロンチーノと10歳児が二人続いて なんで最後の一人が中年男性なんだよ!!!
ああもう、腹立つなあ。もどかしい!もっと面白くなりそうなのに!
そんなことだから「期待をうらぎり、予想をうらぎらない」って言われるんだよ!
続く

飯盛小学校のクラスメート一覧
・食井カンロ(日本一の食通の孫。天才グルマン)
・味本魚菜(銀座の名店モキシムの御曹司で我がクラスメート)
・田力雪男(東北から来た)
・三柑ミリン(ヒロイン)
・河馬野くん(ジャイアン)
・与輪木くん(のび太)
・腹田さん(ジャイ子)
・チカちゃん(第二の美形キャラ)
・熊野くん(無敗の料理の超人以上の実力を持つ父がいる)
・湯掛くん(インスタントラーメン最高企業の息子)(←NEW!)
・チューリップ頭(Jリーグラモス弁当製作者)
・揖保田(仮)(ナウなカップル)
・実況くん(仮)
層が厚すぎます。読売ジャイアンツも真っ青です。