グルメ6 仁義なきグルメ・バトル | ||||||||||||||||||||||||||
この第6話、36ページもあります。しかも次の第7話に続きやがります。 その第7話は46ページもある上 どうやら少年エース掲載時は巻頭カラーで載ったみたいなのです(こんなモンが巻頭カラー…)。 舞台も当時の実在の人気テレビ番組「料理の鉄人」をモチーフにした話作りで、ついに編集部ぐるみで本腰を入れて人気を取りに来た! 勝負! って感じがする回です。 当然その「勝負」はボロ負け。ツッコミ入れて楽しむ分には申し分ないのですが単純に楽しむ分にはかなりつまらなく、一般ウケは絶望的だったと思います。 おそらくこの敗北をきっかけに元々少なかった人気もさらに急降下、打ち切りまっしぐらというわけです。まるで見てきたように言ってすみません。全部推測です。 というわけで今回は(も?)ストーリー部分はハショり、細かいツッコミのほうに力を入れたいと思います。 今回の舞台はなんとテレビ局!「料理の超人」です。先ほども申し上げた通り「料理の鉄人」の完全パクリです。
![]() 今回の敵キャラです。 頭になんだか変なものを乗せているのが気になってしょうがないかと思いますが いましばらくご辛抱ください。 この和食の超人・俎板 五六八 さんの設定がすごい! なんとこの俎板五六八、超人の中で唯一の30戦全勝無敗! 「和食の超人」という設定とその名前から、あの「和の鉄人」道場六三郎さんをモデルにしているというのは一目瞭然。あまりヘタなことは描けません。
「キン肉マン」にて、千代の富士(現・九重親方)から創られた正義超人ウルフマンの前科は伊達じゃない! なんでわざわざ大横綱を使ってあんな弱くてヘタレでヨゴレのキャラを・・・まあいいや。 以下、俎板五六八さんの設定 抜粋。 その昔彼はパンサー五六八っていうキックボクサーで連戦連勝で期待されていたが ある試合で判定をめぐってレフェリーに暴力をふるい キックボクシング界を追放された。(中略) 料理に興味を持っていた彼はスグに料理界に身を投じた。料理界でもスグに天才ぶりを発揮し(中略) 弱冠25歳で20年前銀座に撲茶阿和食五六八屋を開く。 どうよ? すごいよね。この時点でかなり無茶。でも真のツッコミどころはまだ先なのでこれくらいでヘコたれてはいけません。 「元キックボクサーの道場六三郎」・・・こうやって文字にすると燃える設定! ちなみに撲茶阿和食は「ぼくさあわしょく」と読みます。客、来るのか?俺は行くけど・・・俺が贔屓にして行く店はよく潰れるんだ。 その撲茶阿和食五六八屋ですが、店の厨房にはリングがありましてダメになった食材はそこで五六八さんがパンチとキックを炸裂させてよみがえらせるそうです。 はい、これで最大の謎、五六八さんの頭の上に乗ったしゃぶしゃぶ鍋の謎が解けましたね。解けましたよね? ごめんなさい。 おそらく大多数のわからない方のために やっぱりかいつまんで説明します。 キックボクシングの本場・タイの実力のあるキックボクサーは自分の信仰をかたどったヘッドギアをつけます。
参考文献は蹴撃手マモル。もちろん作者はこのグルマンくんと同じゆでたまご先生です。先生方はこの蹴撃手マモルを描く際 わざわざ現地タイに取材に行かれているらしいのでこの情報は正しい情報に違いありません。正直「そんなばかな!」と思うのですが私は本場タイにわざわざ足を運んでまで生のムエタイを観たことなど無いので何も言えません。きっとこれは正しい情報なのでしょう。ゆでマニアにとってゆでたまご先生が黒だと言えば白いものも黒です。もう、「し、信仰?そうかそうか」とでも答えるしかありません。 というわけで、五六八さんの頭のあれは かつてキックボクサーだった「過去への未練」と 今は料理の世界に身をささげるのだという「現在の決意」という2つの感情が入り交じった複雑な内面を表現したみごとなコスチュームであり、おそらくゆでたまご先生はそんな事は微塵も考えておられません。無駄骨でした。 ストーリー解説に戻ります。 天才グルマンご一行は テレビ番組「料理の超人」のスタジオに見学にきました。 友達の熊野くんのお父さん・熊野勝烈さんが今回の挑戦者なのです。 この勝烈さんは 取ってつけたような新キャラのお父さん(熊野くんって誰だよ!)ごときのクセにずいぶん腕利きの料理人らしく、無敵の超人・俎板五六八でさえも彼が相手となると勝負がはじまる前からビビりまくりになるほどです。そんな隠れキャラがいたなんて飯盛小学校の層の厚さは一体どうなってるんだ。親子ともども今後一切出てこないけど。熊野くんは弁当バトルの時は何をしていたんだろうか。 場面は変わり、トイレにて。五六八さんとTV局の人がヒソヒソ話をしています。 「オレが負けて視聴率がガタ減りになってもいいのかよ」 「・・・この薬をお茶に入れるんですね・・・」 ええ。そういうわけで、超腕利き料理人である熊野勝烈シェフは本番直前に控え室で毒を盛られて出場不能になります。ってオイ!!!!! 思いっきり実在の偉大な人物をモデルに創られたキャラ(五六八)にそんなゲスな事をさせる度胸はまさしくゆでイズム! なんですか? ってことはアレですか? 「料理の鉄人」で道場六三郎さんが勝ちまくってたのも対戦相手にクスリ盛ってたからとでも言いたいんでしょうか? 一方そのころ、カンロくん&味本くんはテレビ局内をウロチョロし、超アイドル歯月ノリナちゃんを発見。 どうやらドラマの収録現場に居合わせたようです。この超アイドル、名前も名前ですけど演技力もかなりのもののようです。ブリ〜〜ン。 その撮影は家族そろってお寿司シーンでした。これを見たカンロが激怒。(激怒するのは葉月理緒菜さんだと思います。) 激怒したカンロは本番にもかかわらずノリナちゃんに金のつまようじを投げつけ撮影を中断させ、えんえん4ページにわたって寿司の正しい食べ方を事細かにレクチャーします。 ![]() ![]() ![]() 正しい寿司の食べる順番、しょうゆの付け方、口への運び方・・・。 まじうざい 銀座の高級寿司屋の板前が「正しい寿司の食べ方は?」って聞かれて、「自分の好きなものを好きな順番で。元々は庶民の食べ物ですから」って答えてるのテレビで観たこと有るけど・・・
このウザレクチャーと撮影中断のお返しに、ノリナちゃんが瓦を後頭部に投げつけます。本当に危ない。下手したら死ぬぞ。もしカンロ以外に命中したらどうするんだ。 そしてかなり不自然です。なぜ瓦なの? そう。この瓦はすぐに使い道ができます。うーん、わかりやすい伏線だねえーっ。 カンロはその瓦(+ペンチ)をフライパン代わりに 料理の超人撮影スタッフのまずい弁当をカンロ特製灼熱瓦焼きもりソバに生まれ変わらせるのでした。汚い。せめて洗ってから使おう。 その様子を見、そして食べたディレクターが思い付きで熊野勝烈さんのピンチヒッターにカンロを抜擢するのでした。テレビの番組製作ってとても行き当たりばったりなんですね。 これで第6話は終了。次回に続きます。 まったくもって内容うすうすでした。36ページも使って実質、俎板五六八の顔見せと カンロが挑戦者になる御都合主義ラッシュだけでしたね。 毎回のことだけど、今回もまったくキャラに魂が入ってませんでした。全員ゆでたまごの操り人形って感じです。 たとえば熊野くんが「カンロくん お父さんが! スタッフの人が持ってきたお茶を飲んでから お腹が痛いって言って動けないんだ」と訴えるシーンがあります。どう考えてもその場にディレクターさんがいるんですね(カンロとディレクターの会話の最中でした)。でもディレクターはそれに関して完全に無反応。まったく何ごともなかったかのごとくそのまま会話を続け、カンロくんを挑戦者に指名します。不自然だなあ・・・。テメーの部下が運んできた茶を飲んだら倒れたって言ってるんだぜ?全く心配してもらえない熊野さんェ・・・
オレ、このグルマンくん新品で買ったんだよな。しかも2セット。新品で。後悔してないけどな! |
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