さらに詳しく!《シンデレラストーリー編》
【第一幕】
開演直後,客席、ロビーに響きわたる『チャールズさまああ!』の声。城内総出で王子を探索。
(27日は『よしおー!芳雄を見ませんでしたかあ?』と呼び捨てにされておりました。)
『お手洗いは探しましたか?あの子は緊張するとお腹をこわしますから...。』
王妃のほややんとした声が尋ねる。
『は!女子トイレのタンクの中まで探しましたが。』答える兵士。
やがて、飾ってある甲冑が動き出します。(井上王子登場。)繰り広げられるぼんさんが屁を
(失礼っ全国的には)『ダルマさんが転んだ』。
そして王子はお見合いからまんまと逃走に成功。
政略結婚なんて嫌だと嘆く王子。《本当の愛》(特に23日は圧巻でした!)
―シンデレラの家―
ベラドンナ、オードリー、ジェシカ登場。(ド迫力!成志ママ。なかなかの美人さん。)
次々とシンデレラに仕事をいいつけます。《働きなさい、シンデレラ》
宮路さんが面白い方とは知っていましたが、こんなに歌が上手かったとは。いやはや。
そこに大臣ピエールが武闘会(違ったっっ)舞踏会の招待状を持ってあらわれます。
《娘さん、よく効けよ》
スタンドマイクを握り締め、歌い踊る橋本さとしオンステージ!(従者コーラス付)
シンデレラに会うために父シャルルはこっそり帰宅。デーモン閣下ひっつめ髪に眼鏡の
地味なお姿。しかしお顔はそのまんま。(笑)
今日こそガツンと言ってやると意気込みもつかの間、パーティ仕度の費用捻出のため
あっさり妻に売り飛ばされてしまいます。
―お城にて―
ごねる王子に『世継ぎの義務』を説く両親と家臣一同。王子は終始うんざり顔。
国王夫妻と大臣ピエール。『政略結婚だって良いものよ♪♪』と少女のような王妃。
『好きだ好きだ好きだあああ〜っ♪』『あなたあなたあなたぁ〜♪♪♪』
(このセリフ初日にはあったでしょうか?)
とびかうハートマークの群れ。見つめ合う夫婦。胸ヤケしそうな濃ゆい濃ゆい愛の世界。
《本当の愛−王と王妃の場合−》
後ろの階段で大臣は『ああ!もう勝手にやってくれ!』というような顔で旗をかかえて
座り込んでいました。(どうでもいいことなんですが、この旗には小さい扇風機がそれぞれ
ついてます。風になびくようにという配慮でしょうか?芸が細かい!)
侍女達がバックで花輪(?)を持って踊っています。
―再びシンデレラの家―
結局、髪結いにはすべて断られ、とりあえず山のような買い物をして戻ってくる母子。
シンデレラには穴のあいたドレスとカビの生えたかつらをさらにズタズタにして放り投げます。
落ち込むシンデレラ。ドレスをなんとかしてあげようと頑張るネズミ達。
(しかし縫いあげたものはなぜかパッチワークの一枚布。
シンデレラに『ありがとう!雑巾を縫ってくれたのね。』と言われる始末。)
やがてドレスアップした母子はいそいそと出掛けて行きます。《私は勝つ!》
(結構この曲はハマります。なかなかどすこいパンチのある曲でついつい歌ってます。
この親子好きですねえ。いじめっぷりがなかなかでいっそ小気味良いくらいです。
ちっとも陰湿ではありません。)
『愛の魔法使い』(デーモン閣下)現る。あまりのうさんくささにシンデレラはなかなか
信用せず。破られた招待状を元どうりに、セオリーどうりエプロンはドレスに(初めはヘビメタな
ドレスでした。)ねずみは馬と御者に、そしてカボチャを馬車に。
『12時まで』という時間制限にネズミはブーイング。しかもシンデレラはダンスが出来ない。
『何でも魔法に頼っているとのび太君になっちゃいます!!君達はシンデレラをのび太君に
したいんですか!!』(この魔法使い。実は一日おきしか魔法が使えない。)
仕方なく、魔法のダンシングシューズをレンタルしていざ出陣!
【第二幕】
再び甲冑姿にて、王子は脱走をはかりますが、あっさり大臣に捕獲。
ごまかして逃げ出そうとするのですが、皆によってたかって甲冑をはぎとられ、
盛装させられます。上着を運んできた侍女が王子の姿を目にするなり急に泣き出し退場。
『あ〜。泣ーかした♪泣ーかした♪』と言わんばかりに王子を見る大臣。(この時の橋本さん
スゴイ顔をしています。)『え?ぼく??』というような表情の王子。
『ピエール聞いてくれ。M1《本当の愛》僕のテーマ曲だ!』歌いだす王子。
一小節程で止める大臣。(27日はなかなか止めませんでした。観客は拍手喝采。)
結婚について大臣に尋ねます。
ピエール『本当の愛は自分から飛び込まなくては得られません。』
王子 『飛び込んでも得られない時は?』
ぴ 『次に飛び込みます。』
お 『それでも駄目な時は?』
ぴ 『その次に飛び込みます。』
(二人とも同じ飛び込みのポーズで以下延々続く。どんどん続く。)
ぴ 『私が客席に飛び込みそうになったじゃあないですかあっっ!!王子!』
180cmを超える大男二人のあまりにもかわいらしい飛び込みカルガモ隊。
(やはりだれも止めてくれません。井上王子もなかなかしつこい。)
―舞踏会―
華やかに始まる舞踏会。気乗りしない王子。
(せまられて思わず椅子の上で体育座りをする王子がこれまたかわいらしいのですが。)
ジェシカ&オードリー姉妹に拉致され、襲われる無理矢理踊らされる井上王子。
そしてシンデレラ登場。二人は互いに手をとり踊り始めます。
が!しかし!!魔法の靴は止まりません!
周りも音楽もぶっちぎってダンスを変えていぎます。
楽士は伴奏に必死、客はついていくのに必死。やがて辺りは屍累々の惨状に..。
ガッツポーズの二人。(『よっしゃあ!!』といわんばかりの井上氏の表情がオカシイ。)
他のゲームをということでなぜかかくれんぼをするはめに。王子はシンデレラをつれて逃走。
(この時客席の通路を駆け抜けます。27日はそこに補助席がしつらえて
ありましたがその狭くなった通路もあのドレスで無理矢理とおっていました。)
中庭のベンチに座る二人。笑い出す王子。『こんなに走ったのは小学校以来です。』
(『小学校??』客席からざわざわ聞こえます。『行っとったんかい!?』観客総ツッコミ状態。)
ラブラブモードの二人。《Destiny》
(この間すごいのはベラドンナお母様。イヌ並の嗅覚で王子の居場所を嗅ぎ当てお邪魔虫。)
―12時の鐘―
『帰らなきゃ。』立ち上がるシンデレラ。
『駄目だ。今夜は返さない!』(おいおい、何を言うのだ王子よ!)
城ネズミ達(デーモン閣下とグルーピーズ?)はなんとか時計を止めようとしますが、
無情にも鐘は鳴り続けます。魔法が解け始め逃げ出すシンデレラ。追いかける王子。
(追う衛兵達の手になぜか御用ちょうちんが...。)
そして残されたガラスの靴。
それぞれの手に残された靴を持って歌う二人。《あなたに会いたい》
―シンデレラの家―
靴の持ち主探しの為シンデレラの家にも訪れる大臣一行。
オードリーは足にオイルを塗り、ジェシカは靴をゆでて伸ばしとりあえず履くことができます。
しかし不正は発覚。
『失格っ!でええーすっ!』わざわざスタンドマイクをななめにかかえ絶叫する大臣。
魔法使いのはからいで靴をあわせることができたシンデレラ。そして再びお城へ。
―城の小部屋―
シンデレラの家庭環境について尋ねる大臣。『そですか、そですか、そですか、』
連呼しながら去ってゆきます。(ものすごーく、うさんくさい橋本氏。)
国王夫妻が現れ、『旅に出てほしい。』と告げます。
『私にも結婚前好きな人がいたの。パン職人で身分違いだったわ。』王妃爆弾発言。
『え?!?!』うろたえる国王。《これもひとつの道》
カバンを受け取り去ろうとするシンデレラ。
そこへ上着をぬすんだネズミを追って王子が飛び込んできます。
再会の喜びもつかの間『あなたのこと好きじゃなくなりました。』と告げられ愕然とする王子。
そこにシンデレラの乳母と名乗る老婆が現れ、
『この方はハプスブルグ家のいとこの姫君です。』(会場爆笑)
『おめでとう!シンデレラ!』(母〜っっ!安直です!!)
―そして王子と姫君は幸せにくらしました。めでたしめでたし。―(ほんとーに??)
【カーテンコール】
23日…シンデレラのウエディングドレスの裾を王子がふんずけたのを目撃!
そののち閣下と殿下が両方から裾を持ってあげていました。
27日…やはり楽日ということで。お客さんは帰りません。
アナウンスが入っても、客電がついてもしつこくスタンディングオべーションです。
(まだまだ終わらせへんぞ!というオーラがでていました。)
やがて閣下登場。オケピの方となにやら相談中。
井上氏がちひろちゃんをつれ再び登場。
ちひろちゃんはちょこんとステージに座っています。
そして歌いだす王子のテーマ曲M1《本当の愛》
(『おおおー!』観客は拍手喝采。一度は帰りかけた方もかけこんできました。)
しかも、閣下も歌っています!ハモっています!(観客は狂喜乱舞。)
まさか王子と悪魔の歌のバトルが聞けるなんて!(思わず落涙。)
いやあ、残っていて本当にラッキーでした!
それでもやっぱりつっこまずにはいられない!!
『シンデレラのナゾを解く!』というコンセプトであったハズ...?
大人も楽しめるというのですからあえてつっこんでしまいましょう!(笑)
【閣下!その後はどーする?!】
これはみんなつっこんだハズ。
シンデレラが本当の王女だったなどと、しかも紙切れ一枚で信用なんてする人間が
いるのでしょうか?しかもこの国は財政が破綻していて、花嫁の実家の援助を当てに
しているときていますし。(魔法使いはアフターケアで永久に経済援助するの??)
王女かどうかはともかく、私はずっとシンデレラはある程度はいいとこのお嬢さんだと
思っていました。(はて?何で読んだんだろう?)
継母達はそんなに食べるのに困っているようには見えませんし、シンデレラ自身、
品があって教育をちゃんと受けた女性に見えました。
『国中の若い娘に招待状』といっていますけど、まさか食うや食わずの農婦や、
身を売って日々の生活をおくっている娘には出さないでしょうし。
となると貴族、もしくは平民でもかなり裕福な商人の娘となりませんか?
【そんなこと言っちゃっていいの?】
ナゾではないのですけど....。(笑)
『あなたのこと好きじゃなくなりました!』仮にも次期国王にそんな口きいて大丈夫??
不敬罪で鞭打ちか、縛り首になるんじゃ...。(ものすごーく違和感が..。)
【本当にシンデレラは王子を愛していたのか?】
ちひろちゃん、あんまり王子に執着しているようには見えなかったのね。
平民が王族になる。(しかも身分詐称している。)寵妃になるのとわけが違う。
相当な覚悟(野望や愛情)がなければできないでしょう。
あまりにもさらっとしてるのね。
例えばありふれていますけど、子供の頃まだ母親が生きていた時、園遊会かなにかで
実は二人は会っている。
王子は覚えてないけれど、優しくしてもらってシンデレラはずっと恋焦がれていた。
『王子』は幸せだった頃の象徴。心のささえ。
このチャンスを逃せばもう二度と会えない。もう一度一目だけでも姿が見たい。
そうなれば一生懸命にもなるでしょう。
しかも王子は望んでくれたのだから腹もすわるでしょう。
ちひろちゃん『あなたを失ったらどうして生きてゆけるのでしょう。』という気概を見せて
ほしかったなあ。
とまあ、小姑ようなつっこみをしてしまいました。(笑)
しかし、私にとってのシンデレラの最大のナゾとは
どうやって『ガラス』の靴なんてクソ重い、硬いシロモノで踊れるのかということに
つきるのですが...。(伸びんわ、もろいわ、どうやってステップを踏むのだ!
足が血まみれになるわいっっ!!)

