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      華麗なる一族 (前編/後編) 鑑賞 CATVにて 2007.4.2〜3 (39/150/年)
       推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      1974年 東宝映画 211分  
      監督 山本薩夫  
      出演 佐分利信/月丘夢路/仲代達矢/山本陽子/目黒祐樹/酒井和歌子/田宮二郎/香川京子/京マチ子/二谷英明/他   | 
    
    
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       万俵コンツエルンの総帥で阪神銀行頭取万俵大介は、子どもの結婚を政略に使うやり方で政・官に太いパイプを持ち、次々に野望を遂げている。金融再編成の波が銀行合併に向かうと読んだ頭取は人脈を使って策略をめぐらす。長男鉄平は、阪神特殊鋼で鉄鋼一筋、高炉建設の夢を抱いている。次男は跡を継いで銀行に残っている。高炉建設のための融資がメインバンク・阪神銀行と大同銀行と間で微妙にズレが生じて、激動の前触れか‥‥。  | 
    
    
      
       今年話題の多いタイトルです。同名の連続ドラマが鉄平=木村拓哉、万俵大介=北大路欣也でテレビ放映され、話題となりました(私は見ていませんが)。 
       元々山崎豊子さんが、週刊新潮に1972年に連載した同名小説を原作にして、山本薩夫監督が、豪華なオールスターキャストで望んだ長編映画です。 
       長い映画のため、二日間に分けて鑑賞しました。なかなか迫力のある映画でした。銀行再編という大きな波の中で、企業が生き抜くためにはたとえ親・兄弟であっても手段を選ばぬ、という企業論理を地でいく万俵大介は迫力満点でした。時と場所によって言う内容をゴロっと変えるポーカーフェイスもたいしたものです。 
       
       山本薩夫監督は、これだけのキャストを良く集めてさばいたと思います。それほど豪華な顔ぶれ。  
       山本薩夫監督は、同時代的な社会的テーマを大きなスケールで映画化できる数少ない監督の一人だと思います(「戦争と人間」等)。  
       同じ山崎豊子さんの小説に『沈まぬ太陽』があります。是非とも映画化してほしいスケールの大きい物語です。名前を挙げるとしたら、山本監督が最適でなないかと思うのですが、既に故人となっていては、叶わぬ願いです。 | 
    
    
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      バック・ダンサーズ! 鑑賞 2007.4.1 (38/150/年) 
        推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 117分  
      監督 永山耕三  
      出演 hiro/平山あや/ソニン/サエコ/田中圭/長谷部優/他   | 
    
    
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       プロダクションの売れっ子タレントのバックダンサーをつとめることになった4人組。踊りが大好きでストリートダンサーから転進したが、売れっ子タレントが突然の引退宣言、バックダンサーは解散の危機に。プロダクション内部で担当を振られた新入社員が何とか存続しようと奮闘するのだが‥‥。  
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      夕方になると、市庁舎の周りには中・高生が集まってきて、思い思いの音楽を鳴らして、市庁舎のガラスに映る自分の姿を確認している子ども達の集団が沢山あります。彼(彼女)たちをストリート・ダンサーとまでは言わないかもしれませんが、踊り好きな連中の集まりです。 
       
       この映画は、そうした踊り好きの少女たちがスカウトされて売れっ子歌手のバックダンサーとなるのですが、浮き沈みがあって、解散の危機に見舞われます。彼女たちの「輝いていたい」という思いは通じるのでしょうか。 
       
       若者たちの踊り中心の映画でした。夢中になるということはそれだけ素晴らしいことなのです。彼らにとっては。ただし、私に真似ができないことだけは確信しました。 
       
       踊る姿にエネルギーを感じて楽しい映画でした。 | 
    
    
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      インサイダー 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.3.27 (37/150/年)   
        推薦度★★★★☆ | 
    
    
      
      1999年 アメリカ映画  
      監督 マイケル・マン(「ヒート」)  
      出演 アル・パチーノ/ラッセル・クロウ/クリストファー・プラマー/ダイアン・ヴェノーラ/フィリップ・ベイカー・ホール/他  | 
    
    
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       大手タバコ会社の研究部門の副社長ワイガントは人気TVプロデューサーローウエルが極秘に入手した資料の解析を依頼する。折りしもワイガントは最高責任者と意見が対立して「クビ」になる。秘密が漏れることを恐れた会社はワイガントと「終身守秘契約」を結ぶ。それでも安心できずマスコミとの接触を知った会社は家族に圧力をかけるようになる。信念と生活の間で揺れるワイガント、励ますローウエル‥‥。 
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       アメリカのタバコ産業の不正を暴こうとする研究者=博士とテレビプロデューサーが、圧力に屈することなく信念を貫き通す姿・模様を描く社会派ドラマの映画です。 
       
       巨大産業が、一個人をひねり潰すことなどた易いこととばかりら陰に陽にかける圧力は相当なもので、その緊迫感が全体を包んでいます。テレビ上層部がFBIなどが怪訝な動きを見せます。いずれも巨大産業がなせる業。家庭を破壊されて科学者の良心は途切れてしまうのか。最後まで緊張感を持って鑑賞しました。 | 
    
    
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      ナイト・ミュージアム 鑑賞 C鑑賞 浜大津アーカスシネマにて 2007.3.27(36/150/年)   
        推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 アメリカ映画 115分  
      監督 ジョーン・レヴィ  
      出演 ベン・スティラー/ロビン・ウイリアムズ/カーラ・グギーノ/ディック・ヴァンダイク他  | 
    
    
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       ニューヨーク・ブルックリン生まれのラリーは今は失業の身。一人息子ニッキーは離婚した妻側で生活していて、時間を決めて会っている。ラリーに喜んでもらうためにも、仕事を決めないとと、やってきたのは自然史博物館の夜間警備員。初めての警備の夜。博物館では、とんでもない事態が進行しています‥‥。 
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       タイトルのとおり、博物館は夜間になると展示品が生命を復活させたように動き出すのです。その動きを楽しむ映画です。CG撮影でしょうか、何でもありの動きがあって賑やかです。アメリカ大陸の歴史を学ぶ博物館ですから歴史上の人物などが出てきます。その予備知識があるともっと楽しめます。 
       
       これは、日本語吹き替え版で十分だから、子どもと一緒に鑑賞して楽しむファンタジーでコミックな映画です。 | 
    
    
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      マーサの幸せレシピ 鑑賞 CATVにて 2007.3.18 (35/150/年) 
        推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      2001年 ドイツ映画 105分  
      監督 サンドラ・ネッテルベック  
      出演 マルティナ・ゲデック/セルジョ・カステリット/ウルリク・トムセン/マクシメ・フェルテス/他
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        マーサはドイツ・ハンブルクのフランス料理店で働く女性シェフ。仕事一筋で味と腕には自信を持っているが、人付き合いは敬遠して、内にこもる不器用な性格だ。そんなマーサの姉が突然の事故死で姪のリナ8歳を預かることになる。心を開かないリナ。マーサはどう接したらよいか分からず迷う。そんな時、陽気なイタリア人シェフ・マリオが同じ店に雇われて、マーサのイライラは頂点に‥‥。 | 
    
    
      
       珍しくドイツ映画。フランス料理に打ち込むマーサが非常にクールで好印象です。対照的なのがイタリア人シェフのマリオ。腕は確かですが、陽気で賑やか。両者の中に、姪のリナが入り込んで、料理だけでなく人との交流を学んでいくマーサがいい。暗く雪が降るドイツと明るく太陽がまぶしいイタリアとの比較も面白い。リナが先ず心をひらくのはどちらか。 
       
       料理の場面が沢山あって、シェフとしてのマーサの筋がしっかり通っていてその上で成り立つ物語として、気持ちよく楽しめました。 | 
    
    
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      我が青春に悔いなし 鑑賞 CATVにて 2007.3.18 (34/150/年) 
        推薦度★★★★☆ | 
    
    
      
      1946年 東宝映画 110分  
      監督 黒澤明  
      出演 大河内伝次郎/三好栄子/原節子/藤田進/高堂用典/杉村春子/河野秋武/他  | 
    
    
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        京都・吉田山をピクニックする7人の大学生と大学教授と妻と娘。陸軍の演習の音が聞こえてきた。昭和8年の満州事変とともに軍国政治が学問の府・京都帝国大学にも押し寄せ、教授の八木原は職を追われることになる。反発する学生運動は「自由を守れ」と闘うが官憲の弾圧を受け、学生の糸川は時流に乗り、一方の野毛は退学して反戦運動に。娘幸枝は「糸川よりも野毛にギラギラした眩しいような生活」を感じて引かれていくのだが‥‥。 
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       黒澤明監督の初期(第7作目)の作品です。好きな作品のひとつ。幾度か鑑賞しています。 
       
       京大事件と教授・学生、学生と娘の青春を扱った映画ですが、45年に終戦を迎えて、価値観が180度転換した中で、「新生日本」を見据えて、早速メガホンをとり得た黒澤監督の価値観のあり様は賞賛されるものです。 
       
       原節子は小津安二郎監督作品に沢山出演していますが、この映画の原節子の演技はすごいです。特に後半の農業に生きる彼女の姿は大女優です。杉村晴子にひけをとっていません。 
       
       大学でのデモシーンなどはドキュメンタリー風の迫力があります。表題の言葉は誰にとってのものか、糸川か野毛か幸枝か。  | 
    
    
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      運がよけりゃ 鑑賞 CATVにて 2007.3.15 (33/150/年)  
       推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      1966年 松竹映画 96分  
      監督 山田洋次  
      出演 ハナ肇/犬塚弘/武智豊子/倍賞千恵子/安田伸/桜井センリ/他
      
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       江戸・向島の裏長屋。左官の熊五郎、相棒の八、金貸しのおかん婆、クズ屋の久六、按摩の梅善、それに源兵衛など、貧乏人ばかりが住んでいる。料亭でただ酒を飲むことを目論んで長屋の連中が出掛けて一悶着を起こす。ところで、熊の妹せいは、長屋の鶴、美人で通っている。大名に見初められて妾奉公にあがる話が持ち上がるが‥‥。 
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        山田洋次が監督した初期作品の一つ。時代物の喜劇です。ハナ肇が熊五郎に扮して傍若無人ぶりを遺憾なく発揮しています。長屋の八さん・熊さんといえば落語の定番です。貧乏であることを笑い飛ばすエネルギーがすごい。丁度40年前の映画ですが、新鮮です。武智豊子扮する金貸し婆が踊る死人のカッポレが見ものです。 
       
       
       笑いながら楽しく観ました。  | 
    
    
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      グッド・ウイル・ハンティング/旅立ち 鑑賞 BS2にて 2007.3.6 (32/150/年) 
       推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      1997年 アメリカ映画 127分  
      監督 ガス・ヴァン・サント  
      脚本 マッド・デイモン/ベン・アフレック(アカデミー賞脚本賞)  
      出演 ロビン・ウイリアムズ/マッド・デイモン/ベン・アフレック/ミニ・ドライバー/他    | 
    
    
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       グッド・ウイルは20歳、学校の清掃や建物の解体作業などをして暮らしている。男友達三人といつも一緒だ。廊下に張り出された宿題をいとも簡単に解いてしまうほど類まれな数学の知識を持っていたが、対人恐怖なのか、生かそうとしない。暴力事件を起こして保護観察になったウイルは、妻を亡くして自信を無くしている教師と出会う‥‥。   
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       20歳の青年の心の悩みと成長を描いたヒューマン映画。マッド・デイモンが大ブレイクした映画でもあります。ベン・アフレックも同様。相談役のロビン・ウイリアムがいい役をしています(アカデミー賞助演男優賞を受賞)。脚本を彼ら二人が共同執筆していきなりアカデミー賞脚本賞を受賞しています。青年の心の成長が周りの人物との関わりでうまく表現されています。 
       
       2度目か3度目の鑑賞です。何度観てもいい映画です。  | 
    
    
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      アベレーション 鑑賞 CATVにて 2007.3.5 (31/150/年)   
       推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      1997年 ニュージーランド 93分  
      監督 トム・ボクセル  
      出演 バメラ・ギドリー/サイモン・ボッセル/ヴァレリー・ニコラエフ/他    | 
    
    
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        エイミーは久しぶりに故郷に帰ってきた。人里離れた所。猫のフランキーと一緒に、訳ありの大金を持って。家の掃除から始めたエイミーは、昔から住んでいるピーターソンに「帰った方が良い」と勧められるが、留まる。ケーキが食べられていたり、猫の餌がなくなっていたり、何かが住み着いているようだが、正体は不明のままだ。動物学者が訪ねてきた。何かの異変が起こっている、と‥‥。  
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       珍しくニュージーランドの映画でした。しかもモンスター・パニックムービー。現われる「モンスター」は、トカゲの突然変異によって生まれた何ともグロテスクな出で立ち。環境に適応しようと未だに進化を遂げているというからややこしい。 
       
       モンスターに立ち向かうエイミーと動物学者の戦いを描いています。外は深い雪と言うのがミソで、これが夏だったら彼らの繁殖力はもっとすごいと思うし、行動も同様。 
       それなりに楽しめた映画でした。  | 
    
    
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      ウオーク・ザ・ライン/君につづく道 鑑賞 WOWOWにて 2007.3.4 (30/150/年)  
       推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画 136分  
      監督 ジェームズ・マンゴールド  
      出演 ホアキン・フェニックス/リース・ウイザースプーン/他   | 
    
    
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       1950年代、ロカビリーの一時代を築いたジョニー・キャッシュの生涯を描いています。ジョニーは好きだった兄を亡くしてラジオの歌に癒されていた。自らもオーデションを受け、歌手の道に踏み出す。結婚するが喧嘩が絶えなかった。そんな時ラジオの歌の主ジューンと出会う。 
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       映画の中で歌われる歌は何曲あったか、10曲は下らないと思う。それも舞台の上で。その全てをホアキン・フェニックスとリース・ウイザースプーンがアフレコを使用することなく自ら歌っているというからすごい。俳優ですが、歌も歌えるということでしょうか。熱演です。最後までジョニーを導いていくジューン役のウイザスプーンが昨年度のアカデミー賞主演女優賞を受賞しました。 
       
       エルビス・プレスリーは映画で見ましたが、ジョニー・キャッシュという歌手のことは知りませんでした。その当時の歌や歌手を知っている人にとっては懐かしい映画だと思います。 
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      グエルム−漢江の怪物− 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.3.2 (29/150/年) 
        推薦度★☆☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 韓国映画  
      監督 ボン・ジュン  
      出演 ソン・ガンボ/ビョン・ヒボン/バク・ヘイル/他  | 
    
    
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       韓国の河・漢江に米軍が大量のホルムアルデヒドの劇薬を廃棄した。5年後、漢江の畔に巨大な魚に似た怪物が出現する。逃げ惑う市民。漢江の畔で出店を経営する一家に娘がいた。娘が怪物に飲み込まれてしまった父親は必死に捜索するのだが‥‥。 
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       韓国製パニック映画です。魚が突然変異によって巨大な怪物に変身して暴れ回る特撮場面を鑑賞する映画です。ゴジラのように大きくはなく、人間を飲み込める程度の怪物。人間を襲ってくると思えばエイリアンのようなスタイルで下水溝に生息しているような、人間をコレクションしているような、不思議な怪獣です。人間の方は何処までもドジでうまく行かない連中が集合しています。 
       
       変わった映画ですが、韓流と同じ国から発信されたパニック映画ということで、韓国映画の幅を見せる映画として値打ちがあるのかも知れません。 
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      月の輝く夜に 鑑賞 BS2にて 2007.3.1 (28/150/年) 
       推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      1987年 アメリカ映画  
      監督 ノーマン・ジェイソン  
      出演 シェール(アカデミー賞主演女優賞)/ニコラス・ケイジ/オリンピア・デュカキス(アカデミー賞助演女優賞)他   | 
    
    
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       ロレッタは夫を事故で失って現在独身の37歳。友人のジョニーがプロポーズしてきた。それを受入れ、一ヵ月後に結婚式を挙げる予定となる。ジョニーの母が危篤のためシシリーへ旅発つ。その間にジョニーの弟ロニーに結婚式に出てくれるように頼むことを依頼される。ロレッタはロニーを訪ねる。彼はパン職人。兄と何故疎遠になったか事情を話す‥‥。 
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      シェールの演技が出色です。語らない、表情を変えないという演技が冴えています。アカデミー賞主演女優賞を獲得した所以です。  
       シェールの結婚と親父の浮気と母親の心配と、さながら小津映画のアメリカ版といったテーマ。レストランでの食事や一同揃って食事する場面が何回か出てきます。その時の日常会話が家族や恋人とのコミュニケーションとなっています。 
       
       母親役のデュカキスがアカデミー賞助演女優賞を受賞しています。夫の浮気と娘の結婚と、悩み多い母親を好演しています。  
       20年前の映画ですが、新鮮でした。  | 
    
    
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      レディ・イン・ザ・ウオーター(Lady in the water) 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.22 (27/150/年) 
                 推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 アメリカ映画 110分  
      監督 Mナイト・シャマラン(「ヴィレッジ」「サイン」「シックス・センス」)  
      出演 ポール・ジアマッティ(「シンデレラマン」「サイドウエイ」)/ブライス・ダラシ・ハワード/ボブ・バラバン/ジェフリー・ライト/他  | 
    
    
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       フィラデルフィア郊外のあるアパート。管理人のクリーブ・ランドは、住人の求めに応じて修繕や管理をして暮らしていた。夜中にプールで泳ぐ音を聞きつけて駆けつけると不思議な人と出会う。「ストーリー」と名乗る彼女は謎めいていた。同じアパートに住む人から水の精に関わる東洋の伝説の話を聞く。今起きている事態によく似た話だった‥‥。 
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      独特の感覚を持つ映画です。「水の精」をめぐるアパート住人の騒動。彼女を襲おうとする獣から彼女を守ることはできるのか。そもそもなぜこのアパートを選んで訪問したのか。彼女の予言は本当なのか。いろいろ事件を散りばめて住人の力を動員しています。シャマラン監督の系列作品の延長にあるファンタジー映画として観ると気軽に鑑賞できます。 
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      ザスーラ(Zathura) 鑑賞 WOWOWにて  2007.2.21 (26/150/年)
                推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画 102分  
      監督 ジョン・ファブロー  
      原作 ヴァン・オールズバーグ(「ジュマンジ」)  
      出演 ジョシュ・ハッチャーソン/ジョナ・ボボダックス/クリスティン・ステュワート/ティム・ロビンス/他
      
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       兄ウォルターと弟ダニー兄弟。両親が離婚して父の家に3日・母の家に4日の生活。家でも仕事があって一緒に遊んでくれない父。弟ダニーは兄と遊ぼうとするが、ジャケにされる。そして地下へのエレベーターに閉じ込められる。地下から出ようとした 
       
      ボードゲーム」を拾う。古いゲームに興味を示さない兄に、弟はルールも読まず1人でゲームを始めた。それは、とんでもないゲームだった‥‥。 
      
      
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       映画「ジュマンジ」(1995年)から10年。場所を宇宙に置き換えて同じ原作者から制作されたSFアドベンチャー映画です。CGが進歩した分、隕石・エイリアンなどの描写がダイナミックになっています。ストーリーを追うというよりも、カードで示される無理難題をどうクリアしていくか、を楽しむ映画です。 
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      スーパーマン リターンズ 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.19 (25/150/年) 
                推薦度★☆☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 アメリカ映画 154分  
      監督 ブライアン・シンガー(X−MEN)  
      出演 ブランドン・ラウス/ケイト・ボスワース/ケビン・ボスワース/ジェームズ・マーズデ/他  | 
    
    
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       クラーク・ケントはクリプトン星の消滅を知ってショックを受け、故郷は地球しかないと五年ぶりに帰ってきた。プラネット社の記者ロイスは結婚し子どもがいた。また、宿敵レックス・ルーサーは刑務所を出ていた。地球に起こる事件解決に飛び回るスーパーマンだったが、ロイスの結婚にショックを受けていた。一方のルーサーはある企みを進行させていた‥‥。 
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       クリストワー・リーブからバトンタッチで新しいスーパーマン俳優を迎えての作品でしたが、154分は間延びしていて、余り面白くありませんでした。残念。ケビン・スペーシーが髪の毛を剃って熱演していました。 | 
    
    
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      『嫌われ松子の一生』鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.19 (24/150/年) 
                    推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 邦画  
      監督 中島哲也『下妻物語』  
      原作 山田宗樹  
      出演 中谷美紀/瑛太/伊勢谷友介/香川照之/市川実日子/黒沢あすか/柄本明/木村カエラ他  | 
    
    
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       昭和22年11月福岡県大野島で生まれた川尻松子。妹の久美は身体が弱かった。父恒造は久美を可愛がっているように松子には見えた。学校の教師に成長した松子。修学旅行でお金が無くなる事件が発生する。担任クラスの龍が疑われるが、松子の質問に答えない。松子はとりあえずお金を返すことにして「自分が盗んだ」とその場を治めたはずだったが、足らず分を教師のサイフから寸借したことが分かって教師をクビになってしまう。家から飛び出して、東京へ。松子の数奇な人生のスタートだった‥‥。 
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        独特の編集方法で構成された映画。CG・アニメ・短いカットの組み合わせで物語が展開していきます。ワンシーンが短くセリフも短い。花で飾られた架空のカットも多い。松子の波乱に富んだ人生を2時間の映画に収めるためにはこうした構成が不可欠なのかも。新感覚の映画を観た思いです。それでいて松子の歩んだ道がしっかりと伝わってきます。松子を熱演している中谷美紀が光ります。独特のひょっとこ顔は驚いた時にとっさに出る表情です。 | 
    
    
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      Xメン-ファイナル・ディシジョン- 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.18 (23/150/年)       推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 アメリカ映画 104分  
      監督 ブレット・ラトナー  
      出演 パトリック・スチュワート/イエン・マッケラン/ヒュー・ジャックマン/ハル・ベリー他  | 
    
    
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       20年前、ジーンという少女に類まれな能力を見出したプロセッサーXは、彼女に能力をコントロールする力をつけるために「学園」に誘う。 また、息子に特別の能力があることを知った事業家はある研究をスタートさせた。 そして、近未来、研究は成就して「ミュータント」が「普通の人間」になるための「ワクチン」が開発されたのだった。どうする、ミュータント。意見は真っ二つに割れた。 
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        人気劇画シリーズも最終章、ミュータントと人間との融合は果たして可能かを追って、主人公たちが活躍します。  
       人間を超えた能力を持つ人間をミュータントと呼んで区別する世界の物語。その超能力を人間が恐れ「普通の人間」に改造していくワクチンを人間が発明していくことは十分にあり得ること。それをミュータントが受け入れるか拒否するか、で意見は分かれる。そして、戦いへ。最終章らしい内容です。 
       
       最初の「Xメン」が上映された時、ミュータントの超能力にどうも違和感がありましたが、今はすっかり慣れて、普通に鑑賞できます。  | 
    
    
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      マイアミ・バイス(miami vice) 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.14 (22/150/年) 
              推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2006年 アメリカ映画 132分  
      監督 マイケル・マン  
      出演 コリン・ファレル/ジェイミーフォックス/コン・リー/ナオミ・ハリス/エリザベス・ロドリゲス/他  
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       マイアミ・バイス(特捜課)に勤務するソニーとリカルドは、警察官以外に潜入捜査官という別を顔を持っていた。民間協力者から連絡が入って彼は殺されてしまう。南米から大量のコカインが密輸されている情報が入って潜入捜査が決定された‥‥。 
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       麻薬の密輸をめぐる南米マフィア軍団と潜入捜査官たちとの戦いを描くアクション映画。マイアミばかりでなくウルグアイやパラグアイでもロケしています。 
       
       コン・リーが熱演していますが、麻薬組織のボスの女性と潜入捜査官の恋というのはどうもピンときません。正体を隠したままで、組織とのやりとりのスリルを楽しむ映画です。 | 
    
    
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      「スウェーニョ 僕と歌って」 鑑賞 WOWOWにて 2007.2.6 (21/150/年)             推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画 109分  
      監督 レニー・チャベリア  
      出演 ジョン・レグイザモ/アナ・クラウディア・タランコン/エリザベス・ベーニアヤ/ネストール・セラノ他 | 
    
    
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       メキシコから音楽の夢を抱いて青年アントニオがロサンゼルスへ出てきた。食堂でアルバイトしている医学生ニーナに一目ぼれした。ニーナは病気の父の看病を理由に付き合おうとしない。アントニオの隣りにシングルマザー・ミラベラが引っ越してきた。アントニオが騒音を出してミラベラからレコードを渡された。彼女は歌が抜群だった。バンドコンテストがありアントニオはその準備を始めたが、共演者が逃げてしまった‥‥。 
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      何気なく見た映画でしたが、拾い物をした気がするいい映画でした。全編にラテン音楽があふれていて、しんみりと歌うボレロなど、聞いて得した気分になりました。 
       
       
       スウェーニョとはスペイン語で「夢」を意味するとのこと。青年アントニオの夢を描いた作品です。ギターを弾きながらバンドのリードボーカルとして、ゆっくりしたテンポの歌を歌うアントニオを買っているのが地方のラジオ局でDJしている人。ラテン音楽は独特の響きがあって、大変情緒的です。ストーリーもさることながら、音楽を味わう作品として鑑賞するだけでも値打ちがあります。 
       
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        アンビリーバブル 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.2.5 (20/150/年)               推薦度☆☆☆☆☆  
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      2003年 アメリカ映画 104分  
      監督 トマス・ヴェインターベア  
      出演 ホアキン・フェニックス/クレア・デインズ/ショーン・ベン/ダグラス・ベシュオール他  | 
    
    
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       2017年、教師のジョンは妻エレナと離婚すべく空港に降り立った。エレナは金メダルを数多く獲得した国民的スケーター。数十人のスタッフとともにスケートにかけている。空港では会えずホテルへ。実はエレナには秘密があった。折りしもテレビではアフリカでは引力が切れて人が宙に浮く放送をしていた。奇怪な自然現象‥‥ | 
    
    
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       何とも感想を述べようのない映画です。何がいいたいのか不明、共演のショーン・ベンが泣いています。7月に雪が降る奇怪な自然現象に対する警告。クローンが射殺される怪。アフリカの事件との関連。離婚のはずが一緒に逃避行。脈略がつかめません。失敗作です。 
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      『それでもぼくはやっていない』 鑑賞 浜大津アーカススネマにて 2007.2.3 (19/150/年) 
      
         推薦度★★★★☆ | 
    
    
      
      2007年1月公開   
      監督 周防正行  
      出演 加藤亮/瀬戸朝香/役所広司/もたいまさこ/山本耕史他  
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       会社の面接日、満員電車に乗り合わせた金子鉄平は服がドアに挟まって取ろうと必死だった。駅に降り立った時、「痴漢したでしょう」と袖をつかまれた。騒ぎとなって駅事務所に行ったが事情は聞かずに警察に連絡、警察では金子の言い分も聞かずに「やったんだろう」と一方的にまくし立てた。帰ろうとすると「私人逮捕」と宣言されて手錠をかけられてしまった。「ぼくはやっていない」という言葉は全く無力だった‥‥。 
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      「裁かれるのはひょっとしたら明日はあなたかも知れない。そうなった時あなたは大丈夫ですか?」。強烈なメッセージを持った映画です。どうなるのだろう、と最後までグイグイ引っ張っていってくれます。無実=無罪には何と大きな壁があることか。 
       
       
       裁判官上がりの主任弁護士が日本の刑事裁判制度について、劇中で上手に説明してくれています。取調官が作成する調書は裁判に使えるように巧妙に作文されること、事実以外は訂正してからでないと署名しないこと、刑事事件の裁判における有罪率99.9%で、本人否認であっても97%、無罪は3%しかない、100分の3にかける裁判であることなど。 
       
       
       15歳の中学生の勇気ある行動、卑劣な事件を蔓延させてはいけない社会的要請、などが判決で述べられています。「いけにえ」的処罰がありうるのです。 
       
       
       周防監督は「10人の真犯人を逃すとも1人の無辜を罰するなかれ」と裁判官に語らせています。その裁判官は異動で途中交代します。無罪は警察と検事の否定だという捉え方は、裁判所も役所であり、裁判官にも出世があって、という意味で、正義が通用するのか、と正直怖い話です。 
       
       
       感想は沢山あります。とても心動かされる映画です。是非観て下さい。  | 
    
    
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      ジャスティス 鑑賞 NHKBS2にて 2007.1.30 (18/150/年)                   推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      2001年 アメリカ映画 125分  
      監督 グレゴリー・ホブリット  
      出演・ブルースウィリス/コリン・ファレル/テレンス・ハワード/コール・ハウザー他  
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      1944年、ベルギーにあるドイツ軍捕虜収容所。父の影響で学生ながら中尉となっているトーマスはドイツ軍に捕まり尋問を受けた後収容所に送られてきた。マクナマラ大佐が全体を統括しドイツ軍からも一目置かれていた。下士官の宿舎に送られたトーマスは宿舎の責任者を任される。そこへ、2名の黒人軍人が送られてきた。黒人を嫌う雰囲気の中、事件が起こる‥‥。 
       
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      捕虜収容所で、殺人事件が起こり、犯人が捕まるが裁判を受ける権利を大佐が主張して、アメリカ式軍事裁判が開かれるが、実は裏では別の計画が進んでいたという軍事サスペンス映画。骨太でなかなか見ごたえがありました。 
       
       ブルース・ウィリスの圧倒的存在感は当然として、コリン・ファレルが学生上がりの中尉役を上手に演じています。法廷では大佐から弁護士役を指名されます。検事役は元検事。学生がプロに対峙するストーリーです。 
       
       第二次大戦に参加した黒人に対する白人側からの偏見が非常に強い中で起こった殺人事件を題材にして、黒人役のテレンス・ハワードが軍隊に志願して戦う理由を展開します。なかなかの迫力です。 
       
       
       この映画は、そうした俳優の組み合わせがよくて、最後まで楽しめました。  | 
    
    
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      男はつらいよ・寅次郎紅の花(第48作) 鑑賞 NHKBS2にて 2007.1.28(17/150/年) 
      
        推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      1995年12月 松竹  
      監督 山田洋次  
      出演 朝丘ルリ子/後藤久美子/夏木マリ/田中邦衛/宮川大助他  | 
    
    
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      寅さんから連絡が途切れて心配するトラヤ。そんな折、阪神淡路大震災のボランティアで活躍する姿がテレビで映って一安心。名古屋の泉ちゃんが訪ねてきた。満男に「結婚する」と告げる。満男は当日、岡山・津山市へ車で乗り付けて結婚式をぶち壊してしまう‥‥。 
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      遂に最終章、48作目です。マドンナとして最も愛されたリリーが4度目の登場。もうこれで終わってしまうことを意識した作りとなっています。満男の恋と寅さんのダンディズムと。 
       
       奄美大島でのロケが非常にきれいです。ゆったりした時間の流れがいい。リリーと寅さんが住むに相応しいところ。最後の「手紙」で、ちょっとした意見の違いでまたプラリと旅に出た寅さんが出てきます。最後は神戸・長田区でパン屋を再建した大助に出会って、復興の輪の中に入っていきます。 
       
       
       48作が終わって少し淋しい感じがします。  | 
    
    
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      イントウ・ザ・サン(into the sun) 鑑賞 WOWOWにて 2007.1.28 (16/150/年) 
      
              推薦度★☆☆☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画  
      監督 ミンク  
      出演 スティーブン・セガール/マシュ・ディビス/大沢たかお/寺尾聡/伊武雅刀/山口佳奈子他  
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      東京都知事選で外国人排斥を唱える候補者が二人組に襲われて射殺された。FBIは「テロ」の可能性を考えて日本通のエージェントを送り込んだ。トラビスは相棒の若手捜査官とともにチャイナタウンの知り合い、財界のボス、彫り物師からヤクザのボスと次々に会って、新興ヤクザ勢力・クロダを突き止めたが、凶暴な牙をむき出して‥‥。 
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      スチーブン・セガールのクライム・アクション映画。日本のヤクザとチャイニーズ・マフィアは拳銃で簡単に人を殺してしまう。刀で斬りあいもする。体に刺青を彫り、小指を落とし、手打ち式を行う。何でもありのヤクザ映画です。 
       
       
       セガールが日本びいきということでできた映画でしょうが、ヤクザと日本の風景とイロイロ詰め込みすぎて、どれも消化不良、ヤクザ抗争以外ストーリーが見えてきません。私は余り好きではありませんが、刀でのドンパチを楽しむ映画です。 
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      ある子供 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.1.26 (15/150/年) 
      
                        推薦度★★★☆☆ | 
    
    
      
      2005年 ベルギー・フランス映画 95分  
      監督 ジャン・ピエール・ダンテンヌ/リュック・ダンテンヌの兄弟(「息子のまなざし」)  
      出演 ジェレミー・レニエ/デボラ・フランソワ他  | 
    
    
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       ソニアが男の子を出産した。退院して父親であるブリュノに見せに行くが仕事が忙しい様子。ソニアの部屋はその日まで他人に貸していた。ブリュノは川べりの倉庫でダンボールに包まって寝ていた。一日だけ簡易宿泊所に泊まる。翌日、認知の手続きをして父親となる。が、ソニアから子供の面倒を見るよう頼まれた隙に、ブリュノは子供を売ってしまうのだった‥‥。 
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       ベルギー作品。フランス語。2005年カンヌ映画蔡でパルムドールを受賞した作品と聞いて鑑賞しました。撮影が全て移動カメラであるのが特徴で、ドキュメンタリータッチになっています。 
       
       主人公である青年ブリュノの生きかたが何ともすさまじい。部下の少年の盗品を売却して上前をはねたり、子供をだしに小遣いをせびったりして生活費を稼いでいる。自分の子供さえ、売ってしまうのだから。 
       
       一方のソニアがまともでしっかりしているのが救いです。そんなブリュノを立ち直らせることができるのは、彼女しかいない、と暗示させるようなラストシーンでした。 
       
       青年の母親が一度だけ出てきますが、青年は家に入ることさえありません。家を出た成人は一人立ちしなさい、ということか。日本の家族関係とは違った側面でした。 
       
       
       フランスは、国内映画が映画館で繁盛していること、出生率が2.0を越えたことで話題になっています。この映画は、そうした最近のフランス事情を連想させる映画ともいえます。 
       
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      ノエル 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.1.21 (14/150/年) 
                         推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画  
      監督 チャズ・パルミンテリ  
      出演 スーザン・サランドン/ペネロベ・クルス/ポール・ウオーカー/アラン・アーキン他  
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       クリスマスイブの夜。ローズは認知症の母を病院に見舞うが母からの反応は無くなっていた。ニーナは来週結婚を控えているが、嫉妬深い夫マイクは男関係を常に疑って、ニーナは信じてくれないと悩む。そのマイクは友人と一緒にいて偶然会った老人アーティーに付きまとわれる。それぞれがれぞれの事情の中で迎える「クリスマス・イヴの夜」。そんな彼らに小さな奇蹟が‥‥。 
       
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       アメリカ映画特有のクリスマス映画です。スーザン・サランドンの渋い演技と、ベネロベ・クルスの華やいだ演技とが、映画を引っ張っています。「特別な夜」だから、この日をどう過ごしたいか。 
       
       
       ロジャー・ウイリアムが出演しています。特別出演のような形です。  
       
       私の印象としては、クリスマスと奇蹟の話、ということで可もなく不可もなく、です | 
    
    
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      男はつらいよ 拝啓車寅次郎様(47本目) 鑑賞 NHKBS2にて  2007.1.20
       (13/150/年) 推薦度★★★☆☆ 
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      1994年 松竹(47/48本)  
      監督 山田洋次  
      出演 かたせ梨乃 牧瀬里穂 山田雅人 小林幸子 レギュラー他  
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       満男は靴の卸問屋に就職して半年、営業する日々に迷いが生じていた。そんな折、先輩からハガキが届く。頼みがあるから長浜まできてくれ。いい機会と考え満男が滋賀・長浜へ。先輩は旧家で父は郵便局長、妹がいた。長浜を案内してもらうことになって意気投合する。一方、寅さんもびわ湖の北岸に来ていた。そこでアマチュアカメラマンの宮典子がびわ湖を撮影していた。怪我をした典子を介抱しつつ、泊り込む寅さん。夫が翌日駆けつけて、寅さんの恋は終わるのか‥‥。 
       
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       シリーズ47作目。いよいよラストが近くなりました。寅さんに少しやつれた感じがあるのは気のせいか。  
       今度の舞台は長浜。黒壁スクエアがでて、曳山祭りがでて、子ども歌舞伎が出て、大サービスです。それに、時間によって彩りと表情を変えるびわ湖の写真があって、滋賀県に住む者としては、うれしい限りです。 
       
       満男の恋の指南役というのが、今ではぴったりする寅さんです。鎌倉まで典子さんの様子をそっと見に行く寅さんは、遠くから見つめる渡世人の境地。 | 
    
    
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      ブロークン・フラワーズ 鑑賞 レンタルDVDにて 2007.1.18 (12/150/年) 
       
      
                  推薦度★★☆☆☆ | 
    
    
      
      2005年 アメリカ映画 106分  
      監督 ジム・ジャームッシュ  
      出演 ビル・マーレイ/ジェフリー・ライト/ジェシカ・ラング/シャロン・ストーン/ティルダ・スウィントン他  | 
    
    
      
      
      コンピューターの仕事で一山当てたドン・ジョンストンは元プレイボーイ。今は生活に無気力で、愛人も愛想をつかして逃げてしまった。そんな時ピンク色した手紙が舞い込む。「19歳の息子はあなたの息子です」。ドンは、隣人に勧められて、元愛人だった女たちを訪ねて回る旅に出るのだった‥‥。 
       
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       ドン・ジョンストン(ビル・マーレイ)のとぼけた表情が印象的なコメディ。カンヌ映画祭でグランプリを受賞しています。私には、ドンが昔の女を訪ねて歩く時、相手の女性が最初にどんな顔・表情をするか、に興味がありました。一様に驚いていますが、そのあと怒るのか、歓迎するのか、平静を装うのか。既婚・未婚と子どもの有無を尋ねるドンとその問いに対する答えかた。 
       
       
       
      (ネタバレ注意!)   
       結局、19歳の子どもはいるのか、誰が生んだのか、は明らかにされない終わり方、ドンに近づくどの青年も息子に見えてくるというところで終わっています。謎が解明されない余韻が残ります。 
       
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       すべては愛のために(原題 Beyond Boders=国境の向こう側) 鑑賞 NHKBS2にて 
       2007.1.15 (11/150/年) 
        
                                                         推薦度★★★☆☆ 
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      2003年 アメリカ映画 112分  
      監督 マーティン・キャンベル(007・ゴールデンアイ)  
      出演 アンジェリーナ・ジョリー/クライヴ・オーエン/テリー・ポロ/ライナス・ローチ他  | 
    
    
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       サラの義父は事業家。ロンドンで開かれているパーティは精力的に慈善事業を行っている彼をたたえるためのものだった。そこへ痩せこけた少年と共に医師が現われ、難民キャンプの実情を訴える。衝撃を受けるサラ。サラは、私財をはたいて物資を購入し、トラックを仕立ててエチオピアの難民キャンプを訪れるのだった‥‥。  
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       映画の主題は、エチオピアやカンボジア、チェチェンなど様々な理由による紛争の影で、家を失い食料を失って鋒鋩とする難民のために、出来ることは何かを自問しながら現地で活動するグループの活動と現状を描こうとしています。「国境なき医師団」のような活動です。それと、サラたちが行う国連としての活動も描かれています。そして、物語の副題として、サラと医師ニックとの愛の物語が展開されています。 
       
       
       従って、タイトル「すべては愛のために」は、ちょっと焦点がずれているというのが私の意見です。「国境を越える愛」とか「国境の向こう側」くらいにすべきだったのでは。そうしないと、映画のすべてのテーマがサラとニックの愛の物語に収斂してしまうのではないか、と恐れるのです。 
       
       
       アンジェリーナ・ジョリーは、私生活において国連難民高等弁務官事務所の使節として、難民キャンプを訪れたりして、諸活動をしています。彼女自身の役と実際とが重なっている部分があるということ。この映画は、エチオピア・カンボジア・チェチェンと現地ロケを行っています。現実の反映がなされています。押えた描写であっても現地の映像が語る現実は鋭い。 
       
       
       いい映画でしたが、タイトルだけが残念でした。 | 
    
    
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       男はつらいよ 寅次郎の縁談 NHKBS2にて 2007.1.13 (10/150/年) 
                          推薦度★★★☆☆ 
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      1993年 松竹映画(第46作目/48作)  
      監督 山田洋次  
      出演 松坂慶子/城山美佳子/島田正吾/桜井センリ/笹野高史/レギュラーの面々他  | 
    
    
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       満男が就職活動をしているが、バブル後の不況で困難を極めている。何十枚という履歴書を書き、面接を受けても「内定」は来ない。そんな自分がいやになり、家族と揉めたあと、旅に出てしまう。桜・博は心配するが連絡がない。久しぶりに寅さんが戻ってくる。瀬戸内海の小島にいる連絡があって、寅さんが迎えにいくことになる。満男は漁師の仕事や畑仕事の手伝いをしていた。島には亜矢という若い看護師が舟で通ってきていて島の人気者。満男と親しくなっていく。島に到着した寅さん、満男に帰るよう説得するが、神戸で料理屋をやっていて今は静養している葉子に一目ぼれして、居候を決め込んで‥‥。 
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       大人の恋と若者の恋が進行していく楽しい映画です。寅さんの恋はラストチャンスかも。「一緒に温泉へ行こう」とまで誘われるのですから。満男の就職活動の悩みも相当深刻です。今言われている「25歳〜35歳のロストジェネレーション」の走り、その時22歳だとすると、丁度今35歳になります。経済が不況で、就職口がなく、フリーターが流行りだした頃。見事に時代を反映しています。 
       ロケ先という瀬戸内海・志々島と周りの海が本当にきれいです。島の看護師さんの元気で明るい姿が島に映えて美しい。満男が働く姿も様になっています。島の住職やお巡りさんなどが訪ねてきた寅さんのうわさ話をする場面など、リアリティあふれています。 
       
       島の旧家で暮らす元外国航路の船乗りだった老人役は島田正吾さん、88歳。娘役の松坂慶子さんと宴会の席で踊るタンゴの凛とした姿勢は、圧巻かも。  
       いろいろ発見がある寅さん映画です。 | 
    
    
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       アメリカン・ドリームズ  レンタルDVDにて 2007.1.13 (9/150本/年)                        
      推薦度 ★★☆☆☆ 
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      2006年 アメリカ映画 107分 (日本未公開)  
      監督 ポール・ワイツ  
      出演 ヒュー・グラント/デニス・クエイド/マンディ・ムーア/マーシー・ハーデン/クリス・クライン/ウイレム・デフォー他  | 
    
    
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       アメリカ大統領は辛くも再選を果たした。が、新聞を初めて読んで評判を知ってしまう。落ち込んだ大統領に補佐官は策を練って、テレビ番組のゲストに出ることを進める。その番組とは、「アメリカン・ドリームズ」という人気のテレビテレビ番組。歌・踊りの公開オーディション番組だ。司会のマーティは視聴率第一男。視聴率を稼ぐために「個性」を探す。サリーは出世のために元彼も利用する、オマーンはアフガンからの移住で歌が好き。これらが一堂に集合して、番組が始まった‥‥。 
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       ブラック・ユーモア映画です。その中心は米大統領。アフガン戦争を始めたが終りがないことを嘆いています。自分に自信も持てない。補佐官の指示で全て動いている。嘆いて、1週間も公式の場に出なくなってしまいます(実際にはあり得ませんが)。地方に住む歌好きのサリーは、売れるためには何でも利用するタイプ。従軍した元彼の負傷を利用して美談の話題作りをする。オーディション番組の司会者は視聴率第一主義者。話題があることが第一。 
       
       登場人物それぞれのある場面での断片は全て真実だろうと思います。  
       全体としては、笑いを取るのが難しい映画でした。テロリストの爆弾騒ぎをブラック・コメディにするのは難しいと思います。ヒュー・グラントが個性司会者役をうまくやっています。 | 
    
    
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       男はつらいよ 寅次郎の青春  NHKBS2にて 2007.1.10 (8/150本/年)  
                      
      推薦度★★★☆☆ 
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      1992年 松竹映画(45作目/48作)  
      監督 山田洋次  
      出演 風吹ジュン/後藤久美子/永瀬正敏/夏木マリ/他レギュラー  | 
    
    
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      東京のレコード店に就職した泉は大学生になった満男の誘いで満男の家に出入りしていた。寅さんは、宮崎・日南の港町で、偶然知り合った蝶子の家に「髪結いの亭主」よろしく居候する。泉は高校時代の親友が結婚することになり、宮崎へ出てきて偶然寅さんに出会う。足を挫いてしまった寅さんを見舞いに満男も宮崎へ飛んできて、寅さん・蝶子、満男・泉の微妙な恋の行方が展開することに‥‥。 
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        45作目まで来ました。寅さんも最近は落ち着いています。今回は「髪結いの亭主」よろしく蝶子さんの家に居候してしまいます(ずっと腰を落ち着けると思いきや、例によって、深さに驚いて立ち去ってしまいますが)。恋の行方は泉・満男に重点が移って、満男の心うちの描写に、寅さんの助言が加わって、「男はつらいよ・満男版」の様相。これが楽しい。成就を願う観客の期待はいつ叶うことやら。楽しく鑑賞しました。 | 
    
    
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       リバティーン(The Libertine=放蕩者)  レンタルDVDにて   2007.1.9     (7/150本/年)         
      推薦度★★☆☆☆ 
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      2004年 イギリス映画 110分  
      監督 ローレンス・ダンモア  
      出演 ジョニー・デップ/サマンサ・モートン/ジョン・マルコヴィッチ/ジョン・ウィルモット他  | 
    
    
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       1660年代のイギリス。王政復古によりチャールズ2世が王の位にいた。天才的な詩人=ロチェスター伯爵は、披露した詩が余りにも卑猥で王のヒンシュクを買い追放されていた。ロンドン復帰が許されたが相変わらず酒と娼婦生活。そんな時、劇場でその芸を非難される女優されるエリザベス・バリーに将来性を見たロチェスターは「稽古を付ける」と申し出る。バリーは伯爵の放蕩性から最初は拒否するのだが‥‥。 
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       ジョニー・デップがイギリスに実在した放蕩詩人の役に挑戦しています。1660年代の時代設定。元々は、チャールス2世役で出演しているジョン・マルコヴィッチがロチェスター役で舞台劇として上演されていたものを、今回映画化した、とあります。 
       
  卑猥な言葉が飛び交うため「R15」の指定を受けています。  
       ジョニー・デップは常に新しい役に挑戦する役者だ、という印象を受けます。今回は、梅毒に侵されて33歳で生涯を閉じる放蕩詩人の役です。主人公ながら、破天荒で破壊的、汚れ役と言ってもいい。 
       
       歴史背景にうといこともあって、当時のイギリスの状況と、詩人の役割、舞台劇の役割というのがもう一つ分かりません。シェークスピアの時代が1600年頃ですので、その後の話。舞台劇が当時の文化の中心、社交界の中心だったのかもしれません。 
       
       イギリスにこんな詩人がいたという人物伝の映画です。 | 
    
    
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       Mr.&Mrs.スミス  WOWOWにて       2007.1.8         (6/150本/年)    
                   
      推薦度★★☆☆☆ 
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      2005年 アメリカ映画 120分  
      監督 ダグ・リーマン  
      出演 ブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー他  | 
    
    
      
      
       ジョンとジェーンは、メキシコでひょんなことから知り合い、余り互いを知らないまま、電撃的に結婚する。  
       そして6年。実は二人は別の組織に属する殺し屋だった。ある時、ある囚人の暗殺命令が同時に二人に下る。現地でぶつかる二人は邪魔をした相手を知ることになる。「バレたら殺せ」が組織の掟。命をかけた夫婦喧嘩が始まる‥‥。 
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       前回はレンタルビデオで鑑賞、今回2回目。人気俳優二人の競演が売り物の映画です。アクション映画兼コメディ映画として鑑賞できます。豪華な自宅を燃やしてしまう、カーチェイスで車を破壊する、お店が破壊される、等、破壊映画でもあります。 
       
       これは、「すごいな」と言いながら、展開するアクションとセリフを楽しむ映画です。  | 
    
    
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       武士の一分  大津セブンシネマにて   2007.1.7    (5/150/年)                        
      推薦度★★★★☆ 
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      2006年 松竹映画  
      原作 藤沢周平  
      監督 山田洋次  
      出演 木村拓哉(三村新之丞)/壇れい(三村加世)/笹野高史(徳平)/小林稔侍(樋口作之助)/緒方拳(本郷孫八郎)/桃井かおり(波多野以寧)/坂東三津五郎(島田藤弥)他 | 
    
    
      
      
      三村新之丞は、ある藩の下級武士。仕事は毒見役。本人は乗る気でないが、美しい妻・加世と父の代から勤める中間の徳平と、三人でつつましく、暮らしていた。 
       
       そんなある日、新之丞は毒見に出された料理を食べた途端、苦しみ出し倒れてしまう。家に担ぎ込まれて、一命はとりとめたが、目が見えなくなってしまっていた。 
       
       武士として生きていくことに絶望する新之丞は自殺を考えるが、加世と徳平に止められ、思い止まる。そんな時、「30石の禄はそのまま」との沙汰が下りた。だが……。 
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       山田洋次・時代劇3部作の三作目の作品。非常に落ち着いていて上品な作品でした。夫婦と母親の三人で鑑賞。登場人物は少ないのですが、出演者の誰もが、四季の移ろいを背景にして、しっかり役割を果たしています。新之丞は軽い所と真剣な所とが両面きっちり出ています。妻・加世は控えめであることが想いを想像させる演技です。中間の徳平は適役。彼が物語をつないでいます。剣道の師匠・本郷孫三郎はワンシーンながら存在感抜群でした。島田藤弥は敵役ですが品がありました。こういう作品は見終わったあと、頭ではんすうしながらもう一度楽しむことができます。 
       
       劇作家の井上ひさしさんは「地図を描く」ことが好きだそうです。この映画の地図は描いたでしょうか。三村新之丞の居宅の間取り図。玄関があって上がりには衝立がある。上がると居間があっていつもはそこで食事をしてる。その奥に新之丞の部屋がある。別に勝手口があって新平が出入りしている。かまどがあって、台所がある。居間の奥には加世の部屋がある。こんな間取りでしょうか。部屋の前には庭があって、蛍が舞い、落ち葉が舞い、干し物を干す所があって、剣術の稽古もできる。そうした下級武士の何気ない居宅のごく普通の家庭が物語の半分以上がそこで展開する中心的な場所となっています(サツキの家みたいに公開してほしい)。 
       
       ロケ地の字幕に彦根を見つけました。どの場面か想像しました。子どもがお堀で釣りをしている場面か、茶屋の前の通りが埋れ木の館の前の道か、お城の門が彦根城の門か、など。彦根は山田時代劇にはよく利用されて、うれしい。 
       
       「良かった」と感想を述べ合いながら夕食を外食しました。 
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       ファイナルカット  レンタルDVDにて    2007.1.7    (4/150/年)  
                           
      推薦度★★☆☆☆ 
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      2005年 アメリカ映画  
      監督 オマール・ナイーム(レバノン出身)  
      出演 ロビン・ウイリアムズ/ミラ・ソルヴィーノ/ジム・カヴィーゼル/ミミ・クジャック他  | 
    
    
      
       少年アランは両親と一緒にある町を訪れていた。ビー球で遊んでいた少年ルイスと仲良くなり、壊れた工場で遊んでいた。細い板の上を渡ろうとしたルイスは転落してしまう。大量の血を流して倒れているルイス。アランは怖くなってにげだしてしまう‥‥。 
       
       アランは大人になり、「チップの編集者」となっていた。人の脳にチップを移植するとその人の全生涯の記憶が保存されるという。そのチップを編集して、「追悼上映会」を開くという。人生を観、編集するのは「神のみに許された行為」と批判するデモも繰り返されている。子どもの時の事件がトラウマとなっているアランがある人物の編集を頼まれるのだが‥‥。 | 
    
    
      
      
       近未来の設定で、人の生涯を他人が覗く話です。しかも編集までしてしまう。その人物を美化することも批判することも自由自在です。怖い話です。  
       記憶というのは、記憶の所有者と一体となっているからこそ値打ちがあるのであって、他人が覗く、ましてや編集するなんて、と怒り出す、ある登場人物の意見に私は賛成です。 
       
       着想が奇抜で面白い、という所から生まれた映画だと思います。 | 
    
    
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       陽気なギャングが地球を回す  レンタルDVDにて    2007.1.4    (2/150/年) 
                    推薦度★☆☆☆☆ 
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      2006年 92分  
      監督 前田哲  
      原作 伊坂幸次郎(同名)  
      出演 大沢たかお/鈴木京香/松田翔太/佐藤浩一他  | 
    
    
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       人のうそが瞬時に分かる・演説オタク・天才的スリ・体内時計をもつ女、という個性的な4人が集まると銀行強盗団となる。誰も傷つけることなくマンマと現金を奪ったはずが、その上前をはねる強盗団が現われて、全てを横取りされてしまう。何故情報が漏れたのか。 
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        同名の小説(未読)が原作となって映画化されたものです。登場人物の類まれな個性が売り物の人物像を映画で表現するのは非常に難しいと感じました。きっと原作の方は個性がぶつかって軽快に展開するストーリーであるように思えるのですか。出演している俳優のいいところが十分に生かされているかはちょっと疑問。物語の展開が断片的で、盛り上がりに欠けました。残念でした。 | 
    
    
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       男はつらいよ 寅次郎の告白 NHK BS2にて 2007.1.1 (1/150本/年) 
       推薦度★★★☆☆ 
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      1991年 12月公開  
      監督 山田洋次  
      出演 吉田日出子/後藤久美子/夏木マリ/山口良一他  | 
    
    
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       高校の後輩・泉ちゃんが東京の楽器店で就職試験を受けるために上京してきた。満男は嬉々として同行するが幾度も転校していることが災いしてうまく行かない。家では、母親が再婚相手を家に連れてきたりして、親子がぶつかってしまう。家を飛び出して旅にでた泉ちゃんはひょんなことから、旅先で寅さんと出会う。満男を呼んで、泊まった宿が、寅さんの昔の恋人の宿だった‥‥。 
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       シリーズ44作目です。寅さんの恋と甥・満男の恋とダブらせることで、「もう寅さんのことを笑えない」心境となる満男の恋の行方を楽しむ映画です。マドンナの吉田日出子さんは鳥取の旅館に根を下ろして何処へも出かけません。トラヤへ訪ねてくることもない。昔の馴れ初めから現在の心境、寅に寄せる想いなどを、一夜の宿となった旅館で演じています。翌朝、寅が満男たちと一緒に旅館を出ることが、別れなのです。 
       
       一方の後藤久美子は泉ちゃんを好演。トラヤを訪れて、夕食のもてなしも受けます。ハラハラ・ドキドキの満男が「寅さん」を演じているのかも。  
       出だしの画面が岐阜県・蛭川村でのロケです。奥恵那峡をバックに、列車に乗り遅れて渡船に乗る寅さんたちがいます。駅は落合駅のような気がしました。なつかしい風景です。 
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