若狭町 海のある奈良    越前・若狭紀行
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瓜割の滝(福井県三方上中郡若狭町)(全国名水百選)地図案内 鳥浜遺跡出土の縄文時代の杉株(福井県三方上中郡若狭町)
若狭三方縄文博物館(外部サイト)
 「京は遠ても一八里」と言われた道は、2007年には熊川宿が近畿では八番目の「若狭熊川・鯖街道」として登録され、更に2015年日本遺産として「海と都をつなぐ若狭の往来文化遺産群 〜御食国若狭と鯖街道〜」に認定された。又、小浜から京都・出町柳まで77kmを踏破する「鯖街道ウルトラマラソン大会」が毎年開かれる。 
 エッセイで読む 日本の歴史「縄文人のウンコの化石」( 岩田一平・週刊朝日副編集長)

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「日本の厠のルーツは」と、問われて思い浮かぶのは福井県三方町の鳥浜貝塚である。鳥浜貝塚は三方湖の南約一キロ、二つの川の合流点の川底を中心に広がる。縄文人が古代の湖に捨てた膨大なゴミが密封・冷蔵され、腐らず残った「縄文人のタイムカプセル」だ。漆塗りの櫛が朱色をとどめ、木の葉はまるでいま生えていたような緑色をして出土した。

 ゴミの中に三千個の糞石があった。
 糞石は古代のウンコの化石である。
 鳥浜の糞石は五千五百年前を中心に、古いものは一万年前にさかのぼる。なまめかしいアメ色をして出土したものもあったが、空気に触れるやアッという間に褪色したという。

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