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方位の話し(1) -- ノース・イースト...


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日本丸の国内航海は徳島を出港後、東京と神戸に寄港することになっています。
しかし、東京でも神戸でもそのほとんどが長期上陸にあてられています。
私たちは学生なので、1週間に1日(現在では2日?)は休みが与えられないといけないのですが、遠洋航海に入ると休みがなくなるので、この時に一度に与えられるのです。

これで、私の「帆船の話し・国内編」はほとんど終わりです。
最後に、方位の話しをしておきましょう。

船の針路は360度方式で言うのが普通です。
ジャイロコンパスでは方位は360度方式ですが、帆船が帆走時にはジャイロコンパスはレーダー同様、補助的にしか使用しないのです。
帆走ではマグネットコンパスをメインで使用します。
日本丸や海王丸に遊びに行ったときに、船尾の舵輪の左右を見てみて下さい。
マグネットコンパスが2つあります。
通常、風上側のマグネットコンパスを使用します。
これは、ジガーマストのブームによる影響が少ないからです。

そして、マグネットコンパスの方位の読み方は360度方式ではなく、128方位法なのです。
神戸港出港前までに実習生はこの128方位を覚える必要がありました。
128方位の1部をまず紹介します。

北はN(ノース)。
東はE(イースト)。
その中間、北東をNE(ノースイーストなんでしょうが、私たちはノーイーストと言っていました。
同様に、SWはサウウエストと言いました。これらの言い方が、正しいものかどうかはわかりません。)

そして、NとNEの中間、いわゆる北北東はNNE(ノーノーイースト)。
逆にEとNEの中間、いわゆる東北東はENE(イーノーイースト)です。
北から東までの90度に128方位法だと32方位があるわけですが、上に書いた5方位が基本になります。
ちょっと長くなりそうなので、次に続きます。

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