eoさんの旅ノート
ここ マウイ島2日目〜ハワイ島コナ カウアイ島〜帰国

ハワイ諸島クルーズ  プライド・オブ゙・アメリカ号で
出港 〜 マウイ島1日目

 ずっと前から、いつかハワイクルーズをしてみたいと思っていたが、ひょんなことからそのチャンスに恵まれて、2011年4月、プライド・オブ・アメリカ号でのハワイクルーズに行くことができた。

 さて、行くと決まってから情報集めを始めたが、ノルウェージャン社の船プライド・オブ・アメリカ号についての情報の少なさに驚いた。いろいろネットサーフィンをしてみたが、ノルウェージャン社のWebページはじめ、一般の旅行記にも、私達が期待するほどの情報量はない。そこでこの際、プライド・オブ・アメリカ号の詳細な?紹介を不肖ワタクシが書いてみようかと試みた次第です。
 ハワイやハワイ諸島の景観etc.etc.については、有名な観光地でもあるし、インターネット上にも情報は沢山あるし、で、私のヘタな文章を読んでいただくまでもあるまいと考え、このホームページは、私の見た範囲での、クルーズ船プライド・オブ・アメリカ号の紹介を主とした目的にしています。従って、当然、これを書いている私の好み・独断・偏見でもって書かれていることはご了承下さい。

 プライド・オブ・アメリカ号、つまりクルーズ船の予約は、2010年10月末、日本の代理店マーキュリー・トラベルにインターネットで予約。キャビンはバルコニー付きで、キラウェア火山の溶岩流をバルコニーから見ることができるように、キャビン(客室)の位置を船の右舷に指定して確保。

 関西空港ーホノルル往復はインターネットでデルタ航空を予約。往きは乗船前日にはホノルルに入る。
 私達はクルーズに個人参加する場合は、乗船する都市には必ず乗船前日に入るようにしている。飛行機預け荷物が万一遅れて到着すると、通常、航空会社は荷物が到着次第、指定した場所まで配達してくれるが、通常それは翌日になる。そうなると、もし私達の乗船する船がその時刻?には既に出港した後となれば配達が不可能になる。だから、全部の荷物を必ず乗船前に確保するために、乗船する都市には必ず乗船前日に入るようにするわけだ。船の出港は大抵夕刻なので、翌日配達でも間に合うはずだ。 ホノルル泊のホテルはシェラトン・ワイキキをやはりインターネットで予約。
 帰りは、下船当日に帰国便に乗る。船のホノルル帰着が午前7時、港から空港までタクシーで30分かからないので、ホノルル発午後1時過ぎの帰国便でも問題ないはずだ。

出港 2011年4月9日

hawai  乗船場所はアラモアナ通りのクルーズシップターミナルPier2、乗船手続き開始は正午。
 インターネットで、実際の乗船手続きは午前11時には開始されるとあったので、早く行くことにした。
 ホテルを出たのは午前10時頃、タクシーでPier2に着いた時は午前10時半頃。それにしてもずい分時間があるが、それでも、既に50人ほどが待っていた。

 実際、乗船手続きは午前11時前に開始されたが、乗船そのものは正午から、ということで、広い手続きホールにずらりと用意された椅子にかけて待たされた。しかし、船のスタッフ(と思われる)達が陽気に話しかけてきたり、フラダンスのショーがあったりして、待たされたという感じはあまり無かった。

 正午かっきりに、日本人客はプライド・オブ・アメリカ号の日本人コーディネーターMさんに先導されて乗船、キャビンの準備ができるまでの控え室に案内された。ほどなく「キャビンの準備ができた」旨の放送があり、早速キャビンに入る。手荷物を置いただけで、デッキ11階のアロハカフェで昼食のブッフェ。
 午後3時半より、Mさんによる船内日本語説明会。その後、船全体の避難訓練、希望者への船内案内と続き、終わったころには、さて夕食はどこにしようかという時間だ。

 この船のレストランは、無料(船賃に含まれる)のものと有料(テーブルチャージ代)のものと、いくつかあるが、夕食ができる無料のレストランは「スカイライン」「リバティー」「アロハカフェ」「キャデラック・ディナー」の4ヶ所。「アロハカフェ」はブッフェ、「キャデラック・ディナー」はハンバーガーetc.いわゆるアメリカ風メニューで、「スカイライン」と「リバティー」はいわゆるコース料理メニュー。「スカイライン」と「リバティー」のメニューは同じで、違うのは内装。「スカイライン」は現代的アメリカ風、「リバティー」は古典的、だそうである。
 レストランは団体(10人以上)でなければ、テーブルの予約はできない。個人客は、その時に空いているテーブルに案内されるということになるので、気に入った席---例えば、海が見える窓際とか---を確保しておく、といったことはできない。精々、レストランのオープン時間に入口に早く並ぶ、ということだ。

 今日の夕食は、まず「スカイライン」へ行ってみよう。
 入ってみて驚いた。暗い。奥の席に案内されたが、奥に進めばますます暗い。テーブル上にはろうそくのような小さな灯りが一つ。天井には、レストラン全体でいくつかの(数えていない)シャンデリアがあるが、そのシャンデリア自体もそれほど明るくなく、辛うじてシャンデリアの真下のテーブルを照らしているだけだ。それ以外に、天井には小さなライトがポツポツとある。天井全体が鏡のようになっているが、鏡で反射するには照明が暗すぎる。レストラン全体が暗いのだ。

 テーブルに置いてあるろうそくのような小さな灯りを上からのぞき込んでみると、勿論ろうそくではなくて、電灯である。灯りがろうそくのようにゆらゆらと動くようになっていて、しゃれてるとは言えるが、しかし、これだけでは暗すぎる。
 メニューを見ようとするが暗すぎて読めない。ろうそくのような灯りをメニューにくっつけるように近づけて、やっとその1行だけがなんとか読み取れる。近くのテーブルを見ても、やはり同じように、灯りをメニューにくっつけるようにして見ている。
 ワインメニューも同じだ。灯りをメニューにくっつけるようにして見る。なんとなく、イライラしてくる。おまけに、ワインメニューには料金が書いてない。ワインは勿論、有料である。内容のよく見えないワインメニューを、ウェイターに適当に指さしながらこれはいくら?これはいくら?と聞きながら選んだ。
 後日、日本語のワインメニューを見たが、こちらには料金が書いてありホッとした。料金を聞かずに(料金に構わずに)ワインを注文するのがアメリカ人のマナーなんだろうか。

 さて、料理が運ばれてきた。悲しいかな、皿にのった料理には、カタチはあるが色がない。暗くて色が見えないのだ。
 これが現代的アメリカ風の典型なのだろうか? 信じられない。
 とにかく、料理の色が見えないレストランなんて、レストランとして失格だ! 私はこう判決を下した。

 ショアエクスカーション(オプショナルツアー)を3つ申し込んである。マウイ島での「ハレアカラ噴火口」、ハワイ島での「火山国立公園」、カウアイ島での「ワイメアキャニオンツアー」。同じ内容で、日本語ガイドツアーと通常の(英語ガイド)ツアーとがあるが、私達はまず日本語ガイドツアーを申し込んだ。もし最低催行人数が集まらなければ催行されないので、そうなれば通常の英語ガイドツアーに申し込むことになる。この3つは人気コースなので、通常の英語ガイドツアーも今日申し込まなければダメだろうから、日本語ガイドツアーの催行の可否をMさんに「早く決めて」とせかせるように確認してもらう。やがて、私達の申し込んだ3つの日本語ガイドツアーは催行決定ということで、良かった!

 キャビン内部はこんな感じ

キャビン  
 バスタブ(湯船)はなく、シャワー付き。

 この写真にはないが、洗面台もここにある。
 洗面台には物を置く棚が無くちょっと使いづらいが、その代わりというか、シャワー部分には、棚があり、機能的にできている。

 シャワーは、天井などに固定されているのではなく、手で動かせる、つまりハンドシャワー。これは良い。
 また、シャワーを浴びた水がシャワーの外のフロア部分に飛び散らない構造になっている。これは Very Good!
キャビン  キャビン内部から入口ドアを見たところ。右手に洗面がある。
 細い棚にはコーヒーメーカーと粉コーヒーのパック等が置いてある。
   この棚の向こうから入口ドアまでが衣装収納場所。収納場所の広さはまあまあ。10日間以上のクルーズなら狭いかもという感じだが、この船はほぼハワイクルーズ専用?だからこれでいいのだろう。

 壁の絵はハワイの花で、キャビン内部をハワイらしい明るい雰囲気にしている。
キャビン  

 バルコニー側の壁面

 金庫、テレビ、冷蔵庫、収納引き出し

 そして壁掛けの電話、ヘアドライヤー、コンセント等、わりにコンパクトにまとまっている。
キャビン  

 キャビン内部からバルコニーを見たところ

 バルコニーには椅子2つと丸テーブル1つ

 キャビンの、バルコニーへの出口にはソファーがある。

船2日目  2011年4月10日 マウイ島1日目

 晴れ。朝、マウイ島に近づいた頃、鯨が噴き上げる潮が見えた。
 しばらく見ていると、いる!いる! 鯨がピューピューと噴き上げる潮が、そこ、ここに。鯨の数は5、6頭以上だなあ。
 このクルーズは期待できそう! きっと、鯨が見られるぞ。

 マウイ島カフルイに到着。ここで2泊の停泊。ショアエクスカーション参加は明日なので、今日はゆっくりだ。

 カフルイの街のショッピングセンターまで無料のシャトルバスが出ているので、午後、ショッピングセンターまで行って見たが、特に買物欲をそそられるようなものはなかった。
 地元の人らしい若い女性達の肌露出度満点の服装が、暑いので、いやらしくなく自然に思えるのは、さすがハワイだ。
 そう、暑いのです。このショッピングセンターは、アーケードに覆われているだけの、空間的にかなりオープンなのだが、アーケードの下にいると涼しく感じるのは、相当強い冷房を効かせているのだろう。
 ショッピングセンターの外に出ると、やはり暑い。シャトルバスに乗らなくても、港からショッピングセンターまで歩いても30分かからないだろうが、そして、実際、歩いてきたらしいクルーズ客もいるが、しかし、この炎天下を私は歩く気にはならない。帰りも、シャトルバス。

 このクルーズでは寄港地で、船を降りて上陸する際は常にパスポートを持参しなければならない。コピーはダメ、原本を。船に戻る時に、クルーズカードの氏名とパスポートの氏名が同じであること、そして、自分がパスポートの顔写真の本人であることを、現地の保安?係員に確認してもらわなければならない。まあ、これがアメリカなんだな、と特に違和感を覚えないのも……世界はまだ平和じゃないんだなあ。
 船の乗船場所に近づく人間や車、シャトルバスも勿論、この手続きのために一時足止めされる。係員が車に乗り込んできて、1人1人、クルーズカードとパスポート、そしてパスポートの顔と本人の顔を確認する。

 ゲート前でこの順番待ちでシャトルバスが停まっていたところ、急にドアが開き、歩いていたらしいクルーズ客(らしい)がぬっと顔を出して、バスの中にむかって、海の方を指さしながら「ビッグ(なんとか)、ビッグ(なんとか)」と興奮気味に言っている。(なんとか)は私が英語を聞き取れなかった部分です。どうやら「ビッグ・シー・タートル(海亀)がいる!」と言っているらしい。
 係員によるチェックを終えてシャトルバスを降りると直ぐに、数人が海へ向かう。勿論、私達も。

 5分ほど歩くと海に出た。
海亀  
 岩だらけの海岸だが、いる!いる! ビッグ・シー・タートルが。  間違いなくビッグだ。大きい! それも、うじゃうじゃ ! 2、30頭はいるかな。
 座って見ているとなかなか面白い。

 みな(大海亀)、活発に泳ぎ、動きまわっている。1匹の亀の甲羅の上に、「ワシが乗るんじゃあ」というように数匹が争って乗ろうとしていたり……みな大きいので、ボクとかワタシではなく「ワシが…」という感じ。
 彼らの活き活きした姿を見ると、ここが彼らの生息地なのだろうと思う。しかし、ここの海亀については、ガイドブックには何の記載もないので、一年中ここにいるのかどうかは私には分からない。

 海岸続きの、2,3分も歩けば行けそうなところに砂浜があり、泳いでいる人の姿も見える。
 向こうの空には……空を埋め尽くさんばかりの無数のパラグライダーが。パラセーリングなのだろう、どれも、空を泳ぐように動いている。それにしてもあの数は……多分、あの近くに大きな海浜リゾートがあるのだろう。

 この船には、”Freestyle Daily”という船内新聞がある。同じ”Freestyle Daily”というタイトルで日本語版もある。これは日本人コーディネーターMさんが英語版”Freestyle Daily”を日本語に翻訳して日本人客にサービスしているもの。
 英語版船内新聞は全部のキャビンに配布され、日本人客のキャビンには、更に日本語版船内新聞も配布される。
 内容は、船内でのイベント、食事etc.etc.、船内の各種案内が載っている。その日の寄港地の案内もある。
 しかし、ここマウイ島で、船が停泊する港のすぐ近くで大海亀が見られる、なぞという情報は英語版にも日本語版にも載っていなかった。誰でもが知っている情報だから書かなかったというわけではない筈だ。興奮気味に「ビッグ(なんとか)、ビッグ(なんとか)」と言った人も、知らなかったから興奮したのだろう。

 ついでに書くと、船内新聞”Freestyle Daily”には少し疑問がある。通常の船の情報として基本事項である、航路そのものの案内が載っていない。私のクルーズ経験では、船内新聞にはどれも、大抵小さな文字でだが、航路について詳細な説明が載っていた。しかし、この船の船内新聞には、詳細どころか全く載っていない。

 更にしつこく言えば……船内新聞には毎日のSunrise(日の出)、Sunset(日没)時間が載っている。海から昇る朝陽、海に落ちる夕陽の写真を撮りたい客には大事な情報だ。船内新聞にはこれは載っている。で……クルーズも終わりに近いカウアイ島で、船内新聞のSunset時間を確認して、夕陽の写真を撮ろうとその時間に最上階の外デッキで待機していたが、船内新聞に書いてあったSunset時間には、太陽はまだ空高くにあった。実際には、船内新聞に書いてあるSunset時間と実際のSunset時間とは、1時間以上の差があったのだ。
 いくらなんでもおかしいと、念のため、それまでにもらった船内新聞を全部確認してみると、なんと、全部の船内新聞のSunrise、Sunset時間が、クルーズ初日のSunrise、Sunset時間と同じなのだ。
 いい加減というか、怠慢というか。ひょっとして、普通、アメリカ人の客は船内新聞なんてアテにしないのだろうか。または、その時間まできっちり調べて Sunrise、Sunsetを見にゆくなんてことはしないのだろうか。

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