念 仏 寺
ねんぶつじ(篠町柏原)

篠町柏原の府道王子並河線沿いにある念仏寺に釈迦堂があり、釈迦如来像が安置されています。
 昔、行基という奈良時代の偉いお坊さんが丹波国に来たとき、天候不順で悪病がはやり、毒虫が多く人々が困っていたので、それを救うために釈迦如来像を作ったそうです。
 はじめは念仏寺の南東300mほどの慈福寺に置かれていましたが、火事で寺が無くなり釈迦如来像だけが残って、今の念仏寺に移されたそうです。
 ある日、お釈迦さんがマムシに噛まれましたが、お釈迦さんは座っている下の砂にまじないをしてその砂を噛まれたところに付けたらたちまち直ったそうです。毎年3月15日には、マムシ除けの御利益があるという「花供」(はなくそ)を求めて大勢の人が「お釈迦さん」でにぎわいます。
 府道は朝から通行止め(三宅から馬堀まで)になり露店が並びます。近所の人はお団子をまるめた「はなくそ」づくりに忙しく、これで春を実感されるようです。


【行基】
奈良時代の僧。和泉の人。道昭に師事。畿内を中心に諸国を巡り、民衆教化や造寺、池堤設置・橋梁架設等の社会事業を行い、行基菩薩と称された。初め僧尼令違反で禁圧されたが、大仏造営の勧進に起用され、大僧正位を授けられた。(668〜749)

(篠町柏原・府道王子並河線沿い)