神 蔵 寺
じんぞうじ(亀岡市稗田野町)

 朝日山神蔵寺は、延歴元年(782年)伝教師最澄が比叡山に修業の時、この山に来たりて開基された。 治承四年(1180年)源頼政が平家に敵対して兵を挙げた際、当時僧徒たちはそれに加勢し、大津三井寺と呼応して宇治川に馳せ参じた。しかし頼政は敗れ、当寺は平家に寺領を没収されて堂塔は荒廃した。
 その後鎌倉時代の1235年に復興され僧侶を20数名抱え信仰を得ていた。天正三年(1573年)明智光秀の兵火により焼失、薬師本尊と両菩薩は岩山に隠して難を逃れたと言われる。
 現在は口丹波佐伯薬師として西国薬師霊場第四十三番札所になっている。