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制作過程と制作の心得 1

ここでは、物づくり一筋37年の私の集大成と言ったら大げさすぎますが物づくりのプロとして19年作り続けた技や思いを少し紹介します。

一応プロとしてやっていますので、全て話すと商売になりませんので、「物づくりが好き」でもどうやって作ったらいいか分からない人に
物づくりを身近に考えていただきたいので、これを読んであなたも「物づくりをしたい」と思えば私はとてもうれしいです。

私には自分であみだした技法、習いに行って得た技法などたくさんあります。
技法をたくさん知っていたら応用が利くので技法はたくさん知っていたほうが良いでしょう。
わたしは技法を習得するのに何百万払ったか分かりません。
素材もたくさんあります。金属、石、プラスチック、紙、粘土、木、布、何を使うと目的の形が早く出来るか、最初によく検討しましょう。
素材の勉強もとても奥が深いので少しずつ興味のあるものから勉強しましょう。

あなたも、本物が作りたいと思ったら、習いに行くのはいいことです。自分流では、限界がありますし、視野も狭く、「これくらいで良いか」とすぐ妥協してしまうはずです。
習いに行くと良い友達が出来るかもしれません。

物を作るとは、残ると言うことであり、ほかの人が見ると言うことなのです。プロはまずいものは作れないという信念があります。
つまらないものは処分されてしまうだけです。残してもらいたいなら良いものを作ればよいのです。

作品を人が見てかっこいいとか欲しいなど思ってくれたり、心が揺れ動いてくれれば大成功です。
作品をどのように作ったのだろう、わー大変、これは作れない、まねできないわ、など・・・これが、じつは、これこそが私のやりたいところ
この話は長くなるのでやめます。


まず、何を作りましょう?
自分や相手が欲しいもの、伝えたい、など、(自分が興味があって欲しいものがいいと思います)
使用目的、などがはっきりしているほうがなおいいです。

ちなみに、ロボット、テレビなどでも物づくりの集まりで、構造、など理解できれば、作ることも可能ですが・・・
私は造形家なので、造形についての話にします。

まず絵(スケッチ)を描きましょう
めんどくさいと考えががちですが、これが出来ていないと後でとても遠回りなことになるだけです。

絵が下手でもいいのです、絵が下手で造形のうまい人はたくさんいます。



正面を決めておきましょう
これは私が思うことですが。作品を人に見せるとき写真で見せたりしますが、そのときは2次元で表現されています。
つまり、一箇所かっこいい正面と思う部分は必要です。写真を撮るときのために必要だと考えていいでしょう。

完成作品の大きさははっきり決めておきましょう
これは大事です、
後で少し大きさを変えるとなれば大変だからです。
実際の完成品の大きさにコピーしてイメージをつかんでおくのも良いことです。
もしくは、そのくらいの大きさのものを目の前においてみるとか、簡単な模型を作ってみるとか・・・
完成品が大きすぎて実物大の型を作れない場合は、そこに自分と同じ大きさの人の絵を書くとイメージがわくでしょう。
スケッチさえあれば人物を例にして言うと腕の位置がこれくらいの高さだとか途中で分かるので後で変更しなくて済むのです。
木彫りなどでは取り返しがつかないことになりますから。
大きなもの、手のこったものでも二度手間となったときは、いやになり、最悪は途中でやめたりするはめになります。

やめてはいけません
失敗だと思っても、とにかく完成に持っていくことです。
たとえば木彫りでポーズが良くなかったとしましょう。
その場合は材料を接着したりパテを盛っても良いです。色を塗ってしまえばいいのです。
生地を見せることは出来ませんが・・・
ここで大事なのは、完成形が見えるか、見えないかなのです。
失敗の理由が分かれば次に同じことをしません。
失敗は成功の元と言いますが本当です。

もし、現物でデザインを変更した場合スケッチを書き直すくらいが良いでしょう。完成の形がはっきり浮かんでいたほうが
先が見えていやにならないです。
そして作品にはバランス(全体のバランス)がありそれを再確認できるからです。

バランスとは
パーツそれぞれがまとまって見えるかです。色もつける場合大事です。
龍を作る場合顔が大きすぎないか、胴体が細くないかなど・・・
岩の大きさは良いかなど・・・
人物ではポーズ、腰のひねれ具合など
何か変だなと思ったらどこかが違うはずです。
離れて見たり、目を細めるのもいいです。
写真にとって見るのもいいです。(客観的に見れます)
鏡に映して見ると利き目の癖が分かったりします。
絵ならトレーシングペーパーに描いて裏側から見るのも良いでしょう。

鏡で見るのと同じことです

これは龍経巻のスケッチです
思いついたときにあまり紙に描いたものです
これが実際に作品になります。

このようなスケッチは捨てずにおいておくと
後で役に立つときがあるのでとっておくと良いでしょう
私は思いついたときに描いたスケッチをたくさん持っています

物作り倶楽部

(倶楽部といっても活動はしていません。
もしも興味があれば対応はします。リクエストがあれば倶楽部になることも・・・)