注!) これはあくまで「If」とゆう設定の上で書いている妄想の産物に過ぎないので、心臓
     の弱い方、またはパラレルを嫌悪している方はお引き取りください。
     特に今回は「女体化」です。女装じゃなく、まんま女体です。女体化なんて体が受
     け付けないわ!って方は、ホントに引き返してください。読んでしまった後で苦情言
     われても、一切如月は責任は負いません。
     寧ろバッチコーイ!な大変勇気のある奇特な方は、このままスクロールプリーズ。







































『土方歳三がもし女だったら・・・・・』

  • どっかの嫁に行く。(本命勝太さん。大穴伊庭の若旦那)
終わり。











だったら面白くないので、そこは腐女子の腕の見せ所。有り得ない度120%でレッツゴウ。

『土方歳三がもし女だったら・・・・・(京都編)』

  • 体は女で脳みそ男。な鬼の副長(美人)
  • とりあえず男装は当然として・・・・(副長だし)
  • 「俺は男だ!」が口癖な皆のアイドル土方さん
  • 唯一土方さん公認で性別を知っている黒ヒラメな沖田
  • 副長が女と知らずに惚れて、「俺は衆道家だったのか!?」とひたすら苦悩する斎藤
  • 鍼医者の観察眼で副長の性別に気付いているが、それを秘す忠実な部下山崎
  • 「我が親友ながら歳は相変わらず美人だなぁ〜。男なのに」と、天然な局長
  • 男だろうが女だろうが美人は皆目の保養!な大雑把原田
  • 常に傍観に徹する冷静沈着なツッコミ役永倉
  • 時々土方さんが女性に見えて、その度に首をかしげる結構鋭い平助
  • 気付いているのかいないのか、時折爆弾発言で副長を動揺させる笑顔魔人山南
以上の設定でいってみましょう。
ちなみに例え声が高かろうが喉仏がなかろうが月のものがあろうが体つきが女っぽろうが 、男装した主人公(この場合ヒロインか?)が皆に女だと気付かれないのは、天が決めた 一種の法則なのでツッコまないように。















いふしりーずVol.1
『土方歳三がもしだったら・・・・・(京都編その1)』




土方歳三は死にかけていた。
いや、実際にはうっかり死にかけそうなぐらいの痛みと戦っていた。
元から女も羨むほどの(と言っても当の本人も女なのだが)透けるような白い顔は、今やその痛み の為かかなり青褪めて、正に死人のような顔色になっている。
「くそ・・・痛ぇ・・・・っ」
思わず悪態をつくも、下半身から湧き上がる痛みが止むことはない。
原因は分かっている。が、それは防ぎようのないものなのだ。
女の身ならば必ず一月に一度は訪れる身体の神秘・・・・そう所謂「お馬さん」だ。
とは言っても、実際にはまだ出血はしていない。出血が始まったらそれが落ち着くまで、 屯所の外に構えた別宅(もちろん他の隊士の別宅のように女はいない。世話役で通いの老婆がいるだけ だ)で過ごすのが常なのだが、出血が始める前にあの独特の、体の内から針で刺されているような痛 みのみが始まってしまっているのだ。
比較的定期的な周期で訪れる土方のそれは、予定ではまだ3日は先の筈で・・・・今土方を襲ってい る痛みは全くの不意打ちだった。
しかし土方としては、一応痛みが始まった時点で袴の下には何時出血が始まっても大丈夫なように 準備はしておいたのだが、それでもまだ出血している訳ではないので、屯所を離れるわけにはいか ない。
元々新撰組副長として超多忙な土方は、月に一度の出血の為に、別宅で過ごしている数日間 (大抵は3〜4日)だって殆ど無理矢理作り出した非番なのだ。しかもその別宅でさえ、持ち込める 仕事は持ち込んで筆を走らせている。
たかが痛みだけの為に、非番を増やす事は出来ない。
それは目の前に積まれた仕事が許さない。
半ば意地になって筆を取り、文机に向かっていた土方だったが、痛みのお陰で集中など出来る筈もなく ・・・・・・。先ほどから袴を握り締めるように腹を抑えて、汗を額に浮かべながら声を出さずに唸 っていた。
と、そこに閉め切った襖の向こうに人の気配を感じ、億劫そうに顔を上げるのと同時に低く落ち着い た声が響く。
「副長、巡察の報告を・・・・」
襖越しの台詞に、ああ、そう言えばもうそんな時刻か。と、内溜息を吐きつつも、腹を抑えた手 を離し、筆を握りなおす。
「・・・・入れ」
「失礼します」
スッと襖を開けて入ってきたのは斎藤で、今日は三番隊が当番だったのか・・・。などと、何時もなら 完璧に把握しているはずのことさえ曖昧になってきているところを見ると、そろそろ本格的に 痛みのお陰で思考が鈍ってきているようだ。
それでも懸命に痛みを堪えながらも、文机に向かって筆を動かす。とは言っても、実際に紙の上に綴 られているのは、へのへのもへじ以下の判読不明な線の群れではあったが。
必死に常の自分を装っている土方の事情など知る筈もない斎藤は、土方の文机に向かったままの背中 ・・・・ではなく、畳の目を見ながら淡々と、要点のみを纏めた簡潔な報告を続けている。
それさえも今の土方には耳を素通りしていくだけの音の羅列だ。
       と、以上が報告です。これで暫くは奴らも、行動に出る事はないでしょ う・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・副長?」
報告を終えても何の反応も返さない土方に、斎藤は眉を顰めて顔を上げる。 目に映るのは何時もと変わらない土方の背中。
「副長」
今度は先ほどより強い調子で呼んでみる。土方の肩がびくりと揺れた。
「あ、ああ・・・すまん。ご苦労だった。引き続き警戒を強めてくれ」
「・・・はい」
どこか妙な土方の様子に、斎藤は一層眉間に皺を寄せながらも、立ち上がり、部屋を出る為に襖を 開ける。 そして部屋の外に足を踏み出すのと同時に、背後でどさり、と何かが倒れた音がした。



「ひ、土方さんっっ!!」
毎日の日課として、副長である土方の執務室に向かっている途中だった沖田は、その目的地である部屋 の方から聞こえてきた悲鳴に、おやぁ?と思わず首を傾げた。
土方の部屋から悲鳴が聞こえた事も妙な事なのだが、それよりもあの声は斎藤の声ではなかったか?
幹部の中でも若い己よりも更に二つ下だという彼は、とてもじゃないが同じく幹部の中では 最年少組である藤堂と同じ歳には見えない。そればかりか下手をしたら、その落ち着き過ぎている、 と言ってもいいほどの冷静な性格と、表情というものを母親の腹の中に忘れてきたのではないか、と まで噂されている無表情のお陰で、二つ上である沖田よりも幾らか年上にも見える。
そんな無表情無口無感情の三無い人間である斎藤が、悲鳴めいた叫び声を上げる・・・・。
しかも土方の執務室で、土方の名を叫んでいた・・・・・。
何もない方が嘘である。
「どうしたんでしょうかねぇ」
呟きながらもう一度首を傾げていると、どたどたと足音を立てて斎藤が此方に向かって走って来た。 それも足音も無い、静かな歩き方をする常の彼ならば、有り得ない行動だ。
「おやおや、どうしたってんですかい、斎藤さん。そんなに取り乱して、貴方らしくもない」
沖田は斎藤とは正反対に、常と変わらず顔ににこにことした笑顔を浮かべている。
呼び止められた側の斎藤は、沖田の存在に驚いたような、どこかほっとしたような、どちらとも言え ない表情を浮かべた。これもまた、無表情の斎藤にしたら、珍しい。
(おんや、こいつは珍しいや。斎藤さんがここまで感情を出すなんて、一体何があったってんだ?)
沖田が自分を見て、密かに目を細めたのにも気付く様子はなく、斎藤が切羽詰った声を出した。
「それが沖田さん!ふ、副長がっ、土方さんが・・・・っ」
「ちょっと落ち着きなって斎藤さん。土方さんがどうしたってんだい?」
「土方さんが、倒れたんだっ!!」







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△モドル