前回の二十九番からちょうど三ヶ月。今回は、滋賀県シリーズである。
第一弾は、宝巌寺。なんと、琵琶湖に浮かぶ竹生島にある。船でしか行けないという一風変わった場所である。
朝6時前に家を出発。今日は三十二番まで回るつもりなので、こんな時間に家を出ることにしたのだ。
阪和道→近畿道→名神高速と乗り継いで、8時過ぎに、烏丸半島にある「みずの森」に到着した。ここは三十三ヶ所巡礼とは何の関係もないのだが、それでも寄ったのは、ここが日本有数のハスの群生地で、ちょうど見頃だったからである。
なんでもハスの花というのは早朝にしか咲かないそうで、まだ朝早いのに多くの人で賑わっていた。
群生地は、とにかくすごい!の一言。これでもかというくらい一面に広がっている。
向こうの方までハスの群生地が広がっている。広っ!
ハスを観賞した後は、本来の目的である巡礼へ向かう。
さて、三十番目の宝巌寺は先ほども述べたように船でしかいけないのだが、乗り場が何箇所かある。一番値段が安いのは、賎ヶ岳古戦場の近くである飯浦港発だが、遠い。とりあえず値段が手頃で距離もそこそこ近い今津港に行くことにした。
琵琶湖大橋などを経由して、今津港に着いたのは、10:25であった。しかし、乗船時間を見ると、一時間近く待たなければならなかった。周りには何もなく、時間を潰せない。結局、今津から、さらに北にある飯浦に向かうことにした。
飯浦港には、11時頃に到着した。ここは土産屋などがあるが、それ以外には何もない、今津よりさらに寂しいところであった。
30分後、船に乗った。ちなみにこの定期航路、先ほど飯浦港発が値段が安いと書いたが、それでも一人1880円もする。ボリすぎやで。およそ15分ほどで、竹生島に到着した。
竹生島の船着場には、土産屋が並んでいる。おばちゃんの呼び込みが非常にうるさい。こんなところでまで商売しやがって。うっとうしい。
土産屋を過ぎると、宝巌寺の入口がある。船賃が高いくせに拝観料までここで取られてしまう。腹立たしい。急な階段を登りきると、本堂があった。この本堂は、昭和17年の建築だという。なんじゃそれ。めっちゃ新しいやん。何かあほらしいというか、ありがたみがないなあ。まあ何か事情があるのだろうが。
昭和の建物だけあって、まだそれほど傷んではいない。
本堂を見た後は、納経所で御朱印をもらう。いよいよ三十番の大台である。満願まであと少しだ。
満願まであと三つ。カウントダウンは始まっている。
御朱印を頂いたあとは、少し境内を散策してみる。
本堂から、初めに登ってきたものとは別の階段があったので、降りてみることにした。
階段を下りていると、琵琶湖が広く見渡せる。非常にきれいで、思わず写真をパチリ。
宝巌寺から船着場を望む。
しばらく進むと観音堂という建物があった。本当はこの観音堂が三十番札所で、先ほどの本堂は違うようだ。考えてみれば、本堂は弁天さん、こちらは観音さん。西国三十三ヶ所巡礼は観音さんを拝礼していくのだから、観音堂を礼拝するのが正しいのは当然である。
観音堂から「船廊下」と呼ばれる渡り廊下がある。廊下自体が国宝に指定されている由緒ある廊下である。
「舟廊下」を渡ると、都久夫須麻神社という神社がある。この神社では、瓦投げができる。瓦投げは、二枚の皿に願い事を書いて琵琶湖に向かって投げるというものである。どこかで見たことあるなあ。ちなみに投げた皿がどうなったら願い事がかなうのかは不明。
都久夫須麻神社の本殿。こちらも国宝指定。
一通り見終わって、船着場に戻ってくると、出航までまだだいぶ時間があったので、休憩所で休んでいた。今日は出発が6時前、眠い・・・。しばらく横になって寝ていた。気持ちいい・・・。