辛子真緑 お勧めの本 千夜一夜(1001Nachte)
今月お勧めの一冊
高橋慶史氏著 続ラスト・オブ・カンプフグルッペ
昔から歴史物が好きで、子供の頃友達とウォーターラインシリーズや、ミリタリーミニチュアシリーズ集めていた私は、
軍事マニアというわけではなですが、ノンフィクション戦記物が好きです。
その中で、最近特に感銘を受けたの書籍群から、今回はこの一冊をご紹介します。
この本の中に『真夏の夜の夢「第1001夜間戦闘団」?』という一篇が有ります。
その主人公たる戦車旅団『千夜一夜(アラビアン・ナイト)』(kampfgr.1001nachte)こそ、
このページの名前の元とさせて頂いたものです。
陥落寸前のベルリンで、最後の人的資源をかき集めて機動予備部隊を作るドイツ軍。
その悲惨な状況の中で編成された、何と場違いなまでにロマンあふれるネーミングの部隊・・・と思いましたが、
その絶望的な戦闘はやはり悲惨そのものです。
しかし、彼らの奮闘は超人的なもので、その頑張りぶりは個人的に見習わねば・・・と思う部分もあります。
何れにせよ、平和が一番ですね。
著者の高橋慶史氏は某社の重役にも拘らず、著作・翻訳作業も手掛けているという、スーパーマンのような方です。
一体いつ寝ておられるのか?と思える過激なスケジュールの中、
ドイツ崩壊寸前の資料が殆どないと思われる一部隊の戦闘記録を、詳細かつ正確に調査し執筆されるというのは、
戦車旅団『千夜一夜(アラビアン・ナイト)』の兵士達の奮闘と同様に、私にとっては驚異的です。
独特の筆致で書かれるその戦記は、ウィットに富んでいるものの、その臨場感たるや素晴らしいもので、
まるで自分がその戦場にいる様だった、映画『ヒトラー 最後の12日間』にも比肩する程です。
歴史に興味のある方には、是非読んで頂きたい一冊です。
ちなみに、高橋慶史氏のHPはこちらです。
こちらも一見の価値有りです。
ラスト・オブ・カンプフグルッペ(正篇)はこちらです。
一月お勧めの一冊
先日両親宅へ行った際、こんなビデオを持って帰ってきました。
この映画の素晴らしさは、何気ない撮影の中にも、
『つばめ』の運行に関わっている人たちの苦労を映し出しているところでしょう。
出発前の客車の清掃や機関車の点検、運行中絶対乗客が気づかないであろう保線さんや踏切警手さんのご苦労、
他の列車の遅れと『つばめ』との調整をする列車指令の仕事振り、帰区した機関車の徹底的な点検など、
どれ一つ欠いても『つばめ』が運行できないことを、無言の内に見せてくれます。
特に、五組の特急組機関士・機関助士の各氏が見せてくれる、
きびきびした態度と運転の妙技は、素晴らしいの一言ですね。
当時の国鉄が、どれだけ運転技術の向上に熱心だったか、良く分かります。
鐵道好きにとってもう一つ堪らないのは、出演?車両の多彩さです。
1レ『つばめ』の牽引機は、東京〜名古屋間が東京区の試験塗装機・EF5831で、
名古屋〜大阪間が名古屋区のつばめマーク機・C6218、ラストシーンに出てくる、
翌日?の2レ『つばめ』牽引機は宮原区のこれもつばめマーク機・C622と、
恐らく国鉄全面協力のうちに撮影されたと思われる、オールスターキャストです。
その他にも、東京区での点呼中にバックを横切るEF50や、出区して行く脇に停車しているDD12、
踏み切りで立ち往生しているトラックのシーンに出てくるEF15の重連、
そして宮原区に大量にいるC59・C62の威容などなど、涙が出てくるほど嬉しいシーン満載です。(笑)
今はDVDで発売されていますので、気になる方は是非ご購入されるべきだと思います。
価格はそれなりにしますが、買って絶対損はしないですよ。(^^)
久々の、超お勧め作品です。
ところで、下の子供がピングーのビデオよりも、矢鱈このビデオを見たがるのですが、
このまま鐵道ファン街道を驀進してしまうのでしょうか?(苦笑)
今に・・・
『木曽川ですが、975レは5分延で到着しました。定発出来ませんので、1レとの関係をどうしましょう?』
『それでは975レは、岐阜まで1レの後発とします。指令。指令時間、1402時・・・』
『木曽川通過・・・、木曽川・定時!』
・・・とか、やる様になるんじゃないかと、心配で心配で。(爆)
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更新日:平成十九年 二 月十七日
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