更新日:平成十九年 二 月十七日
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藤田紘一郎氏著 ウッふん
私が尊敬する三教授のお一人、東京医科歯科大学名誉教授藤田紘一郎氏の、最新文庫本です。
『笑うカイチュウ』から変わらぬその筆致は、思わず笑いを誘ってしまうのですが・・・、
いえいえその内容は、笑っているだけでは済まされない、恐ろしいことなのです。
異常な清潔さが却って病気になる、バイキンの排除が殺人につながる・・・などなど・・・。
詳細については、是非ご自身の目でお確かめ下さい。
この本は、真剣に全ての日本人に読んで欲しい、教科書の副読本にして欲しい一冊です。
著名なギリシャの大吟遊詩人・ホメロス
の、オデュッセイアのご紹介です。
古典も古典、トロイア戦争があったのは約3200年!前、
ホメロスがオデュッセイア語ってからでも約2800年!経っているのですから・・・。
最初は、はっきり言ってこの本を買ったことを後悔しました。
内容は兎も角、言い回しが物凄く回りくどいのです。
何せ『夜が明ける』というのをホメロス風に言うと、こうなるのです。
朝のまだきに生(あ)れ指ばら色の曙の女神が姿を現すと・・・
松田千秋氏 訳
いやぁ、日本の古典同様、慣れていない身には疲れ(失礼)ます。
しかし、読み進むにつれ、内容に引き込まれていくのです。
いや、これは本当に面白い・・・と。
ギリシャ・ローマの人々が、この話に夢中になったのも肯けます。
ホメロス
の天才性を垣間見ることができる著書として、お勧めの一冊です。