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今更ですがスーパーフラミンゴを作ってみました。 スピーカー工作される方にとってはあまりにも有名なスワン系バックロードホーンです。 以前製作したTQWPと同じく既製品ではあまり見かけないタイプのスピーカーで多くの方が製作されています。 最近の製作ですので若干製作の様子をお届けできます、とはいっても塗装まで終わってます^^; 設計はオリジナルのままですが、使用部品や工夫点を紹介したいと思います。 板材は15mm厚シナ合板、東急ハンズにて購入及びカットしました。 他に入手しやすい素材としてはMDF、パイン集成材があります。 私の経験上、響きの良さは パイン集成材>シナ合板>MDF 加工のし易さは MDF>パイン集成材>シナ合板 パイン集成材は9mm厚と18mm厚しか手に入らないため設計の変更が必要ですが、胴体の複雑な音道部分はMDFで、 前面やヘッド部は響きの良いパイン集成材を使用する妥協策も考えられます。 |
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いきなりですがパーツごとに塗装が完了した様子です。 カシュー(人工漆)で仕上がり寸前まで塗装、手抜きで仕上げはアクリルスプレーです。 作り始めてから2年以上が経過、実働10時間くらいでしょうか?ようやく塗装完了です。 |
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■使用パーツ | ||
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ユニット FOSTEX 6N-FE88super 8cm高級ユニット フレームはアルミダイカスト、珍しいエッジ部はタンデンシャルエッジ。 出力音圧レベル 90dB/m 総重量 785g |
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内部配線材 4n純銀単線(0.6mm) 短いので高級な物を・・・とはいっても900円/m 単線のあっさりした音が好みです、銅単線はボーカルなど中域が良いのですがややナローに感じます。 その点銀単線は上下よく伸びます。 一本ではあっさりし過ぎなので+-ごとに2本撚って密度感をアップ(皮膜はテフロンチューブ)撚り数を増やしたり、 もっと太い線が良いかもしれませんが高価になるのでこの辺で。 テクニカルサンヨーで購入。 |
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吸音材(カーボンハット) バックロードの欠点としてよく言われるのが開口部からの中高音漏れです。 対策として吸音効果が高いカーボンハットを吸音材として使用します。 本来はユニットの背面を覆い隠すように取り付けますがここでは普通に空気室の吸音材として使用します。 (カーボンハットは通電しますので取り付け時には注意が必要です、火災の恐れあり^^;) |
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スピーカーターミナル 意外と高いパーツです^^;一番安いトリテックの物を使用、接触部分に純銅を使った高級品です。 |
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整振材(レゾナンスチップ) 定番の位置はユニットのフレームや磁石の部分です。雑味がある音が整います。 他に気になる部分として細長い直管部分、ちょうど首(喉)の辺り取り付ける予定です。 その他カット&トライ |
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ハンダ(和光テクニカル無鉛銀ハンダSR-4N) w数が大きいコテが必要で作業はし辛いです。 |
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三点スパイク 真鍮の三角錐 お気に入りの廉価アクセサリーです。東急ハンズで購入、経験上スピーカーは底面を浮かした方が良い結果になることが多いです。 このスパイクは良くも悪くも真鍮の音が乗ります。嘘みたいですが金管楽器が良く聞こえます。薄いフェルトを敷くなどで若干のチューニングも可能です。 ウッドブロック 同じく東急ハンズで購入、設置場所によってはこちらを選択するかも?黒檀やパッドクなどの硬いウッドブロックです。 多少大きさにバラツキがあります、木目を揃えて同じ高さの物を選びます。 |
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ユニットカバー(予定) 付けないほうが確実に音は良いです^^; メリットと言えば不注意の事故からコーンを守ることですがあまり期待できないですね・・・見た目だけ 図のように電子工作用のラグ端子とステンレス針金で作る予定です。 針金では安っぽくなるので代替案を検討中〜 |
■各部の接着 | ||
仮組みしてみます。 接着は強度を考えて木タボと接着剤を使用します。 ヘッド部はチューニング目的で木タボだけを使用して着脱できるようにします。 接着剤は「タイトボンド」 楽器製作にも使用される接着剤で乾くと非常に硬くなります。 木タボは6mmを使用します。 以下はその様子です。 |
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タップのような物(正式名称不明)で、タボ穴の位置を決めます。 これがあると正確に穴を空けれます。(写真の銅製部品) |
■ヘッド部の製作 | ||
ヘッド部のユニット取り付け穴にテーパーをつけます。 バックロードホーンは積極的にユニット後方の音を利用しますのでこの加工は重要になってきます。 特にこの88ESは口径の割りに大型のマグネットが付いており大変窮屈な設計となっています。 これはK-ENさんのサイトで詳しく解説されていますのでご参照ください。 ユニットの後方放射に着目して小型化できるネオジウムマグネットを使ったりフレームの形状を変えたりと対策しているメーカーもあるようです。 |
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ターミナルに配線材をハンダ付け 銀単線は予め無水エタノールでクリーニングしてから テフロンチューブに通します。 またハンダ付けする個所も同じくクリーニング。 この作業はハンダの乗りにも影響が出てきますし 意外に錆びや汚れが取れます。 |
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レゾナンスチップの貼り付け とりあえず一箇所、過去にも効果を体験しているユニット裏面に貼り付けます。 |
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吸音材の取り付け 一番奥に詰めます、通電部分との接触しないように 取り付けます。 |
ユニットを取り付けてヘッド部完成です。 このままでも小型密閉として 使用できます(^^ さて後は合体させて・・ |
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■完成 | |
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やっぱりこのダサカッコいいデザインが好き。点音源、最小バッフル、背厚ゼロ音質重視?の設計でありながらこのデザインにまとめられているのが凄い。 このタイプの作例はスワンなど数種ありますが、バランス(視覚的)はこのフラミンゴが一番。 癖がある形ですが気に入ってしまった方は是非挑戦してみてください。 ここで使用しているユニットは現在販売されていませんが、同じ8cmのレギュラーモデルFE83を使用したフラミンゴもあります。 図面は(こんなスピーカー見たことないA図面集)に掲載されています。 どちらが良いということではなくまた違った音を聞かせてくれはずです、83はボーカルなどを再生するととにかく優秀なユニットだと思います。 |
■チューニング&セッティング 音の感想を書いて終わる予定でしたが、ポンと置いただけではなかなか上手く鳴って くれません。試行錯誤している様子をお届けできたらと思います。 なんかマニアっぽくなってきました(^^; レゾナンスチップ |
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☆ユニットのフレーム(ネジ頭)に2個 これは抜群に効きます。モワモワ感がなくなって音が整う方向です、ボーカルもクッキリ浮かび上がります。 ☆ネック部(内部に1個) 上記と同じように音が整っていきますが、こちらは低音部に効果があります。 開口部から出る妙な低音が明瞭になる方向です。 他にも整振ポイントがありそうなんですが、1セット(8個)使い切ったのでこの辺で・・ |
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スパイク 底面を浮かしてやることと安定性で3点スパイクを取り付けます。 置き方については下の2パターンで良い方を採用。 別に絵描くほどのことないですね^^;●はスパイクの位置。 |
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