2005 2005年に入り、昨年の年末ライブレポートが雑誌「Weekleぴあ」1.20 No.1085、「WHAT'IN?」2月号、「H」4月号に掲載され、 3月15日発売の季刊雑誌「ジェネレーションタイムズ」創刊2号ではCoccoのインタビューが掲載。 ここでCoccoは"ただの沖縄女にできること。"として、2003年のゴミゼロ大作戦から2004年のゴミゼロ大実戦までの想いを、 そして今の自分が "2回ゴミゼロをやったことで、エコ視され、まるでイベントの広告塔のようになってしまっている。 このまま行けば、自分が伝えたかった「どうすれば愛してるという気持ちを届けられるのだろう」という初心からかけ離れていく。 だから今年は、本来の立ち位置を確認するため、広告塔なしでも沖縄がゴミゼロを動かしてくれるのを見届けるため、 2005年は沖縄での協力者(ラブイエロー)に「自由に歌ってらっしゃい。沖縄は俺に任しとけ」の言葉に背を押され やっと見つけた自分なりの"I LOVE YOU"の表現、つまり歌を中心に活動しようと想う"という決意を語った。 4月には、バレンタインデー発売予定から4月上旬と、なかなか確定しなかった CD付写真集『The Bird』の発売が4月13日に決定したことが、出版元の河出書房新社のサイトにて明らかになる。 写真集ではnanaco氏の息子・ヤン君が被写体となり、"鳥の少年"として、Coccoの描いた鳥の絵と対になり、飛び立とうとしている姿が表現されており CDの方は作品の雰囲気とリンクするような、美しい音楽がnanaco氏とDr. Strange Loveの二人、 パーカーショニスト山北健一氏とサウンドエンジニアの遠藤幸仁氏、 ゲストにCoccoといった形で、音楽を宿命とする鳥たち−The Birdsの魅力として忠実に再現されていた。 しかし、気心の知れた仲間たちとの作品としては素晴らしい出来ではあるが 昨年の原画展での試作品では存在していたはずの、Coccoや長田氏の写真がないことや Coccoは友情出演といった程度の登場であるにも関わらず、 「Cocco×nanacoのコラボ」として大々的に宣伝されていたことで、期待が大きくなり過ぎてしまっていたことから Coccoの姿を楽しみにしていたファンには、少々不満の残る作品となってしまった。 4月15日から25日までは、渋谷のロゴスギャラリーで『The Bird』出版記念写真展が開催。 写真集の写真を引き伸ばした大きなものや、参加ミュージシャンたちのオフショットなどが展示されており 会場では記念グッズとして、Tシャツ、絵はがきなどが用意され、参加ミュージシャンたちのCD、Coccoの絵本なども販売されていた。 また、The Birdの音楽は最新のフラットパネルスピーカーによって再現され、写真集を立体的に感じられるLIVE空間を作り上げていた。 3月に入ると、5月にSINGER SONGERが正式にデビュー(バンド名は大文字で統一される)するという情報が入ると同時に、 19日にはオフィシャルサイトがオープン。 続いて4月にはもはやお馴染みとなった報道番組「NEWS23」のマンデープラスのコーナーにて、 「性を超えて〜Coccoからの贈りもの」として、昨年絵本と共に発表された楽曲「セレストブルー」の誕生秘話 (性同一性障害に苦しんだ末、亡くなられた「心音(こころ)さん」と、その家族との交流)が放送。 ※この特集は当初4月25日に放送される予定だったが、当日にJR福知山線脱線事故が発生し放送は一時見送られ、その後5月9日に改めて再放送された。 5月25日には、SINGER SONGERがシングル『初花凜々』でついにデビュー。 (初回版には『初花凜々』のプロモーションビデオとレコーディングオフショットが収録されたDVD付き) 雑誌「ROCKIN'ON JAPAN」6月号では表紙担当&メンバー全員揃ってのインタビューが掲載され その驚くほどの仲の良さと、ただただ明るく優しい"ポップ"を極めようとするメンバーの心が、怒涛の下ネタを絡めながら面白可笑しく、時に真剣に語られた。 また同号で、今夏ひたち海浜公園で開催される「ROCK IN JAPAN FESTIVAL2005」2日目(8月6日)への出演も明らかになり、 デビューシングル『初花凜々』はノンタイアップにも関わらず、オリコン初登場3位に輝くなど SINGER SONGERへの期待は、アルバムや夏のイベントに向かって高まっていった。 6月24日にはCoccoの未発表曲『blue bird』がエンディングテーマとして使用されている映画「ヴィタール」のDVDが発売。 そして6月29日には待望のアルバム『ばらいろポップ』が発売。 7月の終わりには、今年のゴミゼロを告知するサイト「ゴミゼロ大作戦実行委員会 ラブレンジャー沖縄本部 オフィシャルホームページ」が開設される。 今年も8月15日に開催されるゴミゼロの、今回のタイトルは ゛ゴミゼロ大実戦2005 美ら島への道のり ラブレンジャー継続〜「アフター5にゴミひとつ」の巻゛。 原点回帰の意味を込め、イベント的雰囲気を抑え、告知はサイトのみで行い、当日も集合時間・場所をあえて決めずに 「ゴミゼロに参加し共鳴してくれる人全員=ラブレンジャー」ひとりひとりの気持ちをもとに 個人の意思に任せ、自由な時間に自由な場所でゴミゼロをスタートさせるという、「自分の足元から」というささやかな想いを忘れないため計画された。 また、「アフター5にゴミひとつ」だけでは満足できないというラブレンジャーのために、「ビフォー5大実戦」と称した集合場所を決めてのゴミ拾い告知や、 さらに満足できない場合は、8月14日に開催される沖縄県主催の「平成17年度ちゅら島環境美化全県一斉清掃」への誘導などもサイト内で行われた。 ゴミゼロ企画に合わせ7月30日、8月6日にはお馴染みFM沖縄「サタデーナイトは土〜するべき?」にて今年もコメントが流された。 当日のレポートを掲載し、また参加した沖縄の情報誌「hands 2005年 vol.86 10月号」によると、「ビフォー5大実戦」では 玉城村 奥武島、玉城ビーチ、浦添市港川市営球場周辺、浦添埠頭周辺の四ヶ所で、Coccoの笛を合図にスタート。 結果は玉城村で286キロ、浦添市では360キロのゴミが拾われた。 レポート共に、『今年ほど 大切な友人達に 支えられた ゴミゼロは 無かったと 想います』からはじまる、Coccoの直筆のメッセージも掲載されている。 後に行われたゴミゼロワンマンライブでは「協力者であったラブイエローが(どのような事情かは明らかになっていないが)いなくなってしまい、 とても困ってしまったが、沢山の友人や協力者に助けてもらい、本当にありがたかった」との裏話を語っていた。 また、オフィシャルでのアナウンスはなかったが、 FUJIFILMのアナログカメラ「NATURA」の、さまざまな分野のクリエイターが参加した作品展「光と影」に作品を出展していた。 この作品展は「NATURA」を使って、「光と影」を表現するという内容で、7月23日〜28日の6日間、東京・目黒のホテル「クラスカ」のギャラリーで開催された。 8月5日には「ミュージックステーション」にSINGER SONGERとして音楽番組初出演。 活動中止以来である、生放送の音楽番組出演はCoccoのみならず 地上波のゴールデンタイム時の出演は恐らくはじめてであろう、他のバンドメンバーの動向も心配されたが 放送当日はどのメンバーも終始照れくさそうに笑いながら、仲良く寄り添いあい 『初花凜々』演奏時には楽しそうな表情を浮かべ、うたいはじめは緊張顔だったCoccoも歌が進むにつれ笑顔をみせた。 翌日8月6日には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL2005」にSINGER SONGERがついに登場。 Coccoはスカイブルーのドレスで、爽やか且つ情熱的なサウンドを奏でるメンバーと共に やわらかく、どこまでも真直ぐな声で、『ロマンチックモード』『Come on you』『雨降り星』『Millions of Kiss』『初花凜々』をうたい MCではメンバー紹介や、今の活動を手伝ってくれた沢山の人たちへの感謝と共に "(メンバーが全員集合できる日程の調整問題などは深く考えず、活動をはじめてしまったので〜)これからはご利用は計画的にします" と、今後の持続的な活動も期待させる言葉を残した。 ラストにはシリアスなイントロからサビの開放感が印象的な新曲『花柄』を披露し、計6曲の熱いステージはあっという間に過ぎていった。 また今回のステージは 8月31日に発売されたJAPAN特別増刊号「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2005」にステージ後のインタビュー付きでレポートが掲載され、 10月9日にはスカイパーフェクトTV「MUSIC ON!TV」にて、総集編として『Come on you』『初花凜々』『花柄』の三曲を 11月12日には特別編として『ロマンチックモード』『Come on you』『Millions of Kiss』『初花凜々』『花柄』の五曲が放送された。 ちなみに同日、FM沖縄ではラジオドラマ「観光立県オキナワ〜美ら島 その未来〜」が放送され、 Coccoは川満聡氏、津波信一氏、藤木勇人氏、下地勇氏、D-51、同局のアナウンサーらと共にボランティアで出演。 ラジオの内容は、捨てられたゴミが愚痴や悲しみを語り合うドラマ仕立ての部分と、 将来の展望を開くドキュメンタリー仕立ての部分とをあわせた、ひとつの物語となっている。同作は2005年度文化庁芸術祭放送部門参加作品。 2006 →about Cocco →TOP |