北海道ツーリング(道東編)

小樽乗船口にて
’98・8・25(火)〜9・4(金)

 3度目の北海道ツーリング。前年夏は仕事が忙しく休暇を取得することができなかった為、約2年振りの北海道ツーリングだ。今回は欲張らずに目的を知床1本に絞り、道東方面の宿題を一気に片付けることを計画。そしてその途中の行程には、当然シンザンの御墓参りが組まれていたのは言うまでもない。手馴れた感じでフェリーを予約し、いざ、第2の故郷へとしゅっぱ〜つ!

8月25日(火)〜26日(水)
 出発の日。前回と同様午後からお休みを頂いて一度自宅へと戻ってくる。ただし今回は仕事を片付けるのに手間取って、家に着いたらすっかり夕方になってしまった。急いでバイクに荷物をくくりつける。天気は残念ながら嵐が来るような気配。天気予報を確認する為ニュースつけたら、神戸の方ぢゃ大雨で高速が一時ストップしてるらしい。アカン、コリャ駄目だ。下道悠長に走って行ってる場合ぢゃないぞ。舞鶴に早く着くよう、山陽自動車道から舞鶴自動車道を経由してサッサと行くことにする。準備してたら、買ったばかりのおニューのメットを景気良くカカーンと落としてしまった。ゲゲゲ、イヤな予感・・・。
 山陽道にのってまず中国道の神戸JCTを目指す。向かう先はターミネーターエンディングシーンばりの暗雲に覆われ、無数の稲妻が駆け巡ってる。うわ〜、あんなトコ突入していかなアカンの〜(笑)。なんか行くの止めたくなっちゃうよ。まだカッパは着てなかったけど、もう時間の問題と諦めて、途中陸橋の下に止まって着こむ。うっとうしいけどしゃあないか。ところが雨は進めど落ちてこず、あれよあれよという間に福知山を通過。これはもしかしたら雨に打たれずに済むかもしれないぞ。なんだかんだ言って俺は結構ラッキーボーイかも、な〜んて馬鹿な事を考えてたらポツ、ポツ。「あ、来た?!」と思った瞬間に大粒の雨にタコ殴りにされた。「痛い痛い痛ぁ〜い!」。ドシャ降りの絨毯爆撃に耐え切れず、綾部PAにエスケープ。小降りになるのをしばし待つ。けど、小降りにならないんだな、これが。待っても一緒と諦めて、強行突破敢行。夜のため前もよく見えず、とっても怖い思いをしてしまった。幸い、舞鶴着いたら小降りになって、乗船する頃には止んでくれた。それにしても最初から酷い目にあった。
 翌日の過ごし方はいつもと一緒。ただ今回は乗船前に知り合ったライダーさんが自炊派(?)で、大量のカップメンを船内に持ちこみ、三度三度それを食うもんだから、食堂には1人さびしく食いに行ったのが残念だったかな。海は多少シケ気味でちょっと揺れたけど、もともと酔う方ではないので気にならなかった。別に船に乗ってる時はどんな天気でもかまわないさ、北海道の天気さえ良ければ。しかしこれらの事は今ツーリングのほんの余興にすぎなかったことを、まだ私は知らない(笑)。

8月27日(木)
 北海道上陸初日。今までと同様3時に起こされて、まず初めにお天気確認。どうやら曇りのようです。いや、別にいいんですよ、小樽の天気がどうだって。道東さえ天気が良ければね。下船したらすぐに高速にのる。目指すはえりも岬方面。道東向かう前に、シンザンの御墓参りに行くんです。2年前、再会を約束しながら裏切り、そのままアイツは天国に逝っちまった。どうしても謝りたかった。花も線香もないけど、せめて合掌して、そして祈りたかった。それで自分が許される訳ではないだろうけど・・・。
 苫小牧東ICから日高自動車道にのり、そしてR235を通って浦河をに向かう。途中、どこの駅前だったか、散髪屋の駐車場に『当店に用のない方の駐車お断りします。発見した場合エアーを抜きます』という看板を見つけて、1人で30分以上メットの中で爆笑してた(笑)。気持ちは判るけど、どっちが悪質なんだか。
 新冠のサラブレッド銀座パーキングでちょっと休憩。まだ朝の7時頃で、ほとんど人が見当たりません。天気は相変わらず曇りだったけど、朝の空気が気持ちいいですね。それとなく散歩してたら、ナリタブライアンの看板見つけて、話の種にちょっと観に行こう、と牧場前に行ったけど見学は10時からとあった。なんでえ、まだ3時間近くあるぢゃん。そんならもういいやってんで先に進みます(:残念ながらブライアンはこの年秋に急逝)。
 谷川牧場には8時頃到着。まだ誰も見学者はいません。私はてっきり敷地内にシンザンの墓標が建ってると思いこんでたので、それらしいものを探したがどこにも見つからない。ラチがあかないので、牧場の事務員さんにどこにあるのか聞いてみた。そしたら、「シンザンはここにはいません。ある山で静かに眠っています」と教えられた。せめて墓前で手を合せたいので山の場所を聞いたところ、「申し訳ないですが教えられません。生前騒がれた馬でしたので、せめて静かに眠らせてあげたいのです」、と。私はその言葉を聞いてすぐに納得した。そうだよ、もう静かに眠らせてあげなきゃ。私のような下郎が騒ぎ立てるなど論外だ。私はせめてどっちの方向かだけ教えてくださいと頼み、絶対に行ったりしませんと約束した上で教えていただいて、その方向に向かって合掌した。シンザン、どうか安らかに眠ってください。君のことは絶対に忘れない・・・。

ミホシンザン  さて、そういえばとなりの牧場に息子のミホシンザンがいたな。シンザンの血を絶やさぬためにもちょっと励ましてやろう、と思って行こうとすると、あったはずの場所にいない。あれれ、どこ行ったのかなーと探したら、谷川牧場の方に来ていた。トコトコ歩いて放牧場所へ向かいます。。
 ミホは、サークルの中央付近で優雅に草を食んでました。私は柵によじ登って黙って眺めてたんですが、ミホは私の存在に気付くと私の方に近づいてきました。もう顔がドアップです。コイツ、人が来るのが珍しいのか、それとも人懐っこいのか、はたまた私のことをジョッキーと間違えたのか(ワタシャ背が低いからね)、話し掛けながらピタピタ顔を叩いてあげてると、ジャレついてきて私の肩の辺を噛んだりなめたり。おいおい、こちょばいってば(笑)。なんか気に入られちゃったかな、私。話してる最中に、何度か私に背中を押し付け、さも乗ってくれというポーズを幾度となくしました。そうか、乗って欲しいんだな。お前競走馬だったんだもんな、走りたいよな。でも悪いけど俺は乗れないんだ、乗馬知らないし、それに勝手に乗ったら怒られちゃうよ(笑)。結局、なんだかんだで1時間近く遊んでました。また来るよ!いい子作れよ!

 ちょっとゆっくりしすぎたので、そろそろ出発するか、とバイクのところまで戻って、ふとえりも岬方面を見る。そしたら、またもや重々しい雲が山の上にのっかってる。また雲かよ〜、そっちに行くのヤダなあ。距離を確認する為マップを見たら、3年前繋がってなかったはずのR236が開通しているのに気がついた。おお、これは格好のショートカットぢゃん。走ったこともない道だし、ここはぜひ利用させてもらおう、ってことで豊似まで。途中誰ともすれ違いませんでしたよ(笑)。
道の駅しらぬか恋間にて  豊似からR336、そしてR38を通って釧路方面へ。天気は何とかもってるって感じ。自然と移動も急ぎ足になる。このまま雨に遭わずに済んでくれたらいいんだけどなあ。しかし願い叶わず、白糠辺りからとうとうポツポツ。ちょうど昼1時頃だったので、昼食休憩兼ねて道の駅で休憩。まさに絶妙のタイミングって感じでそんなに濡れませんでした。ただし飯食ってる最中に、外はすっかり本降り。あ〜あ、とうとう河童の刑か(笑)。相手は天気だもんな、こればっかりはしょうがない。
 体を十分休めた上でカッパを着こんで再出発。今日はサッサと宿に着いちまおう。本日の宿は落石の徒歩宿『カジカの宿』。出発前から予約をいれておいたんだけど、考えてみれば晴れていたとしても途中観光する間も無いような距離だ(笑)。まあ、今日は道東までの移動日ですからね。
本日お泊りのみなさん  釧路を過ぎてR44へ。雨の中を黙々と走ります。厚床から道道へ入り、初田牛を通り過ぎて落石へ無事到着。時間は5時すぎってとこでしたか。ここの宿はちょうど海の端の丘のようなところに建ってて、天気がよければ落石岬まで望めるような絶好の場所みたいなんですけど、この雨ぢゃねえ。風呂入らしてもらって、同宿のみなさんと仲良く夕食。思ってた以上に豪華でした。ご馳走さまです、げっぷう。
 食後は居間でいろいろと旅の情報交換。みんな天気の文句を言ってます。明日の天気を確認するためテレビつけてみたら、なんと水戸辺りは洪水が発生してエラいことになってる。自転車よりも遅い時速5kmの台風が、ノロノロと太平洋を北上してるらしい。予想進路図を確認すると、おわあ、道東へ向かってるう!これはもしやツーリングどころではないのでは?(汗)。同部屋のライダーさんが、明後日釧路発のフェリーに乗って東京方面へ帰るとのことで、「たいへんだあ」と青ざめちゃってます。これはフェリー欠航になるんぢゃない?とにかく考えていても仕方ないので、とりあえず寝る。それにしても明日大丈夫なんかいな。

8月28日(金)
 翌日、とりあえず雨は降ってません。でも今にもシトシト降ってきそうです。最悪予想の嵐になってないだけマシか。今日、万が一天気が回復してたら(万に一つの可能性ね)、朝に岬まで散策してみようと思ってたんですけど、これは止めときましょう。潔く諦めて先へ進むことにします。ここはいいとこみたいだ、また新ためて訪れてみよう。また宿題増えちまったなあ。そうそう、この宿はオーナー夫妻も気さくな方で居心地良かったですよ。
 別当賀から一度R44に抜け、厚床からR243を北上。本来なら風蓮湖の横を通って海沿いを走る予定だったんだけど、なんとなく雨が降ってそうと感じたのでルートを変更し、そのままR243(ミルクロード)を通って弟子屈方面へ。自分なりに第6感を働かせたつもりだったけど、何のことはない、虹別辺りから降ってきてしまった。しかもザーザー(笑)これはたまらんと、一時道の駅摩周温泉に避難。でもこの感じぢゃ待ってても無駄ですね、止む訳ありませんよ。
 時間がもったいないので再出発。しかしこんな天気の中どこへ行きゃいいんだ。アテもなくR391を北上し、川湯のところで左へ折れて屈斜路湖方面へ。なんか徘徊ちゃってますねえ(笑)。テンションも低いのでやる事が浮かばない。ボサーっと走ってるうちにコタン温泉前までやってきちゃいました。そういやここはまだ入ったことなかったっけ。どんなとこだか様子を見に行ってみよう。湖の畔りにあるそこは、開放的な感じでいいムード。先客もいっぱい入ってます。気持ち良さそうだなあ、なんて眺めてるうち、雨が一旦止んでくれました。おお、これはチャンス!急いでカッパ脱いで服脱いで、温泉の中へザッブーン!ク〜、気持ちいいッス!湯加減もちょうどいいくらいで、ここはぜひお勧め。ただし女性は勇気いります(ていうか水着ないとまず無理でしょう)。ノボせるまで入ってるうち、またポツポツと降ってきたので近くのラーメン屋さんに昼飯兼ねて移動。飯食ってるうちに雨はまたひどく降り出しちゃいました。

 さて、飯は食い終わったものの、またやることがない。目的もなく川湯方面へ走り出したけど、天候はもう回復する兆しがないようだし、もう諦めて宿へ向かうことにしました。。本日のお宿は、標津にある徒歩宿『モシリバ』。2年前泊ったログハウスのところです。中標津を抜けてR272を通り標津へ。この途中で、路面が乾いていることにふっと気付きました。海沿いになったらもう完全なドライ。しまった、こっちは雨降ってなかったのか〜!当初の予定通りこっちへ向かっていれば・・・。後の祭とは、こういうことを言うのね(笑)。
 風呂に入っておいしく夕食をいただき、食後はいつものように居間で同宿のみんなと談笑。話題は自然と天気の方へいきます。なんか「俺は昔こんなヒドイ目に会った」自慢大会みたいになっちゃいました(笑)。肝心の明日の天気はどうなんだろう?テレビつけてニュースを見ると、東北地方は相変わらず大変な様子。そしてすぐ近所の釧路の辺にも水害が発生してるようだ。その他道内いたる場所の国道通行止め。こりゃ明日も期待しない方が良さそう。それにしてもエライ時に北海道に来ちまったなあ。

8月29日(土)
 翌日、天気は降ったり止んだり。今日はウトロへ移動するだけなので、朝は宿でノンビリ過ごす。同宿のみんなの出発を1人1人お見送り。いってらっしゃい!気をつけてね。またどっかで会おうね!
 1人となってからは、居間でゴロゴロと本やアルバムを読んだり見たり。たまに顔上げて外の天気を確認するけど、相変わらず回復の兆しなし。そのうちにオーナーまで買出しで出かけてしまって、宿は奥さんと私の2人きりとなってしまった。これ以上居たら気を使って迷惑だろうから、気は進まないけど出発することにする。今からどこへ行こうかな。そうだ、セセキと相泊の温泉に行ってみよう。行った事ないし、それにどっか行かないと時間が潰れないし。奥さんにお礼言ってから、カッパ着こんで羅臼方面へ出発。
 羅臼からは海沿いに道道を進み、まずセセキ温泉の前に到着。あれ、誰も入ってないぞ。ライダーさんが1人いたので、「入りました?」って聞いたら、「今、家の人にお願いしたら断られた」とのこと。そうか、セセキ温泉は個人の持ち物だから、まず持ち主にお願いしなくっちゃいけないのね。今がダメなら少し時間をズラすか、ってことで先に相泊の方へ。
相泊温泉にて 熱いです!  道なりに先へ進んで看板のあるところで停車。でも付近にはそれらしいのは何も見当たらない。堤防の下をのぞき込んだら、丹下ジムみたいなバラックがあるだけ。あれ、おかしいな、ここぢゃないのかな。しばらくして別のライダーさんがやってきて、「相泊温泉はどこですか?」って。私もわかんないんですよ。一緒にもうちょっと先に進んでみたら、道は行き止まりになってしまった。やっぱりさっきの丹下ジムなんぢゃない?また元の場所に引き返して、砂浜へ降りてみる。そしたらやっぱりそうだった。な〜んだ、ちゃんと書いといてよ。
 ではではと服を脱ぎ、一緒に仲良く入浴、と片足漬けてみたら、あっつうーい!これはとても入れたもんぢゃないぞ。どうしてこの辺の温泉はどこもかしこもこんなに熱いの?(笑)。水はどこって探したけど、蛇口はあるものの回す取っ手がついてない。そのうちライダーさんは我慢して先に入り、「慣れてくると入れますよ」なんて言っちゃってる。よーし、ここは私も根性見せなければ!とは言うものの、やっぱり熱いよぉ(笑)何度か足を漬けては引っ込めを繰り返し、何回目かでやっとこさ入浴。ふう、これは長湯はできないなあ。この熱さぢゃ、地元の人だって絶対ヤセ我慢して入ってるに違いない(笑)。そんな見栄はって何のメリットあんのさ?(爆)。などと考えつつ、もう我慢の限界。ゴメン、俺先に上がるよぉー(笑)。

かすかに見える国後島

 バイクのとこいって涼んでて、ふと海の方を見たら島が見える。あれはもしかして国後島?うわあ、初めて見れたよ。天気は悪いものの、これで宿題1個片付け!気付けば雨もあがったし、これは運が向いてきそうかな。願わくばそうあって欲しいもんです。んなこと考えながらジィーっと島を眺めてると、車で来ていたカップルに話しかけられた。「姫路のどっからですか?」なんて関西弁で話すので、よくよく話してたらなんとご近所さん。うえ〜、最涯来てまで会うか?普通(笑)。ホンマにここは北海道なんかいな。ちなみにこの2人、恋人同士だと思ってたら姉弟でした。弟が北大、姉が琉球大の学生だと。ホントここは一体どこだっちゅうの(爆)。
 さて昼時になったので、さっきのライダーさんと一緒に道の行き止まりにあった『熊の宿』へ行って昼飯。熊チャーシューの入ったラーメン食いました。期待していた程ではなし。まあこんなもんなんスかねー。食後、彼とはここで別れ、私はまだ入ってないセセキ温泉へ。

セセキ温泉 海の中にあります   1人で占領 いい湯です!
 前までいって温泉の方見ると、水着着たおばさん2人と子供1人が入浴してる。よしよし、今度は入れそうだな。念の為家の人に入っていいですかって声かけたら、「どうぞ〜」って奥から返事だけ帰ってきた。では遠慮なく!というものの、ここはどこにも服を脱ぐような場所がない。しょうがないので隅っこの方に行って服を脱ぐ。周りにほとんど人がいないとはいえ、これには結構勇気がいる。当然フルチン。おばさんの目を気にしつつ、タオルで前を隠してコソコソと湯船へ(笑)。つかってみると、ちょうどいい湯加減。そしてなによりも、海の中にあるってのがワイルドでいい雰囲気ぢゃないですか。いかにも野趣万点!ク〜、気持ちいいっ!そのうちおばさん達も出てったので、1人で温泉を占領。怖いものがなくなったのでその辺をフルチンで歩き回ります(爆)30分ぐらい遊んでました。いやいや、大満足ッス!ここはぜひぜひお勧めですよ。ただし女性の方は水着の用意をお忘れなく。

 さてと、やることなくなったので宿へ行くか。本日のお宿はウトロの『ボンズホーム』。同じく2年前泊った徒歩宿です。前回はアクシデントにより不本意な宿泊だったけど、今回の目的はただ1つ、同宿企画の『ネイチャーウオッチングボート』に参加するため!天候の加減で船が出ないことも予想されるので、事前に5連泊の申込みまでする念の入様。それくらい今回はこれに賭けていたんですよ。だってどうしても乗りたいんだもん!
 羅臼まで戻ってR334を通りウトロへ。途中、知床峠で休憩のためストップすると、相泊温泉一緒に入ったライダーさんと再会。彼は休憩終わって出発するところでした。私は今まで峠でゆっくりしたことなかったので(過去2回は寒くて止まるどころではなかった)、先に行ってもらって周辺をブラブラ。ちょうど雲が切れて、国後島もよく見えます。ふと羅臼岳を見上げたら、頂上がすぐ間近に見えるぢゃありませんか。おお、これはシャッターチャンス!写真を撮ろうとカメラをゴソゴソ出してたら、ウトロ側から雲がもこもこ上がってきて、みるみるうちに周辺は真っ白に。あっという間にもう何も見えない(笑)。しょうがない、私も降りるか。
 峠を下ってウトロまで。宿には4時前に到着。嬉しいことに私のことを覚えていてくれました。ぢゃあ私の来た意味もわかってますよね!早速明日の船の申込み。何とか出航してくださいまし。荷物を置いていろいろ話してから、バイクを町営駐車場に持ってく。駐車させてると、例の彼とまたまた再会です。聞けば斜里まで抜ける予定だったけど、R334が通行止めになってて進めないから戻ってきたとのこと。ありゃりゃ、もしかしてウトロは陸の孤島になる寸前だったの?私の泊る宿においでと誘ったけど、もっと安いとこ探すからってことでお別れ。気をつけてね、あんまり無理しないようにね!

オロンコ岩よりプユニ岬を望む  さて時間があまってるので、今までと同じようにオロンコ岩に登りにいく。曇っているとはいえ、ここからの景色はいつ見ても綺麗です。先客さんに話しかけられたので、上で30分以上話し込んぢゃいました。この人は聞いてもいないのに自分の夢とか語ってくれて、話してて楽しかったです。ほんと北海道に1人で着てる人は、目がキラキラしててみんないい人達。私は今まで北海道が好きだからツーリングに来てるんだと思ってましたが、実はこうしていろんな人と巡り会うことがたまらなく楽しいから来てるんだ、と新ためて気付きました。これぞ本当の旅の醍醐味!ってとこですね。
 宿に戻ってみると、まだ私以外のお客さんが到着してない。夏休み中はここは夕食がないので、人数聞いて全員到着するのを待ってから、誘い合って近所の『一休屋』へ。ここのお勧めはですね、ずばりウニ丼!ここのは正真正銘生ウニです。ミョウバンで固めたウニ食って「うまかった」なんて言ってる貴方、本物の味を知らずに語っちゃあ、笑われちゃいますよ(^o^)
 酒も入って大いに盛り上がって宿へ戻ったら、とても悲しいお知らせ。予報で明日の天気が芳しくないのでボートは中止になったとのこと。そんなあ〜(泣)。今日1泊の予定だった同宿の“仁くん”はたいそう悔しがってる。もう1泊して、あさってのチャンスに賭けてみないかい?と口説いたら、まんまとひっかかってもう1泊することに決まった(笑)。ぢゃあ明日は一緒に近辺で遊びますか!いつのまにか明日の中止のショックも忘れ、全員で夜遅くまでドンチャン騒ぎしてました。これはこれでいいのかも。それにしても明日は何して遊ぼっかなー。

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