《ジョーイ》

ダグが亡くなって暫くはもうブルドッグを飼うのは止めようと思いました。
でも、寂しくて、寂しくて、それなら見るだけならと、週末は二人でペット
ショップ巡り。最初は近所のペットショップから・・・。でもブルドッグには
なかなか巡り合えませんでした。とうとう3カ月位かかって、関西空港近く
まで高速道路を走ってようやく見付けたのが、bulldog離れした顔の、月齢の
割りには小さなジョーイでした。早速ケージから出して見せて頂きました。
すると、歩腹前進する様なちょっと気に成る歩き方、でも元気そうでした。
見たらもうダメですね。ブルドッグはもう飼わないと言いながら、二人とも
心の中では求めていたんでしょうね。当然の事ながら一目で気に入り、飼う
事にしました。手付け金を打って残金を取りに帰って、ジョーイをバスタオル
に包んで、抱いて帰宅しました。帰りの車の中でこの子の世話は主人がする
事を約束しました。帰宅してから風邪の様な症状が気に成り、数日後ホーム
ドクターに診察を受けた結果、軽い肺炎にかかっているとの診断。丁度その
直後に大学病院の教授を招いてのお勉強会が有り、ジョーイを詳しく診察し
て頂きました。レントゲン写真を何枚も撮り、近隣の獣医さんに囲まれて、
私達も一緒に説明を聞かせて頂きました。すると外からでは解らない体の
内部に異常が見付かりました。心臓、肺、脊柱骨、肋骨の奇形、及びブル
ドックにしても気管が少し狭過ぎる等の診断が下されました。
ホームドクターはペットショップに返す事を薦めて下さいました。
私達も一時お店に引き取ってもらう事も考えましたが、ジョーイのその後の
将来を考え、色々と想像して心配するくらいなら私達の手で育てて行く事を
決意致しました。

生後100日


私達人間は往復チケット、でも
ジョーイは事前連絡だけの片道キップ
ゲージの中できちんと正座したまま
後ろを振り返りもせずに預けられ・・・。
一路沖縄の空へ・・・。



宿泊したロッヂで朝の散歩
足取りも軽く・・・。




後ろからビデオを撮りながら
「ジョーイ!」と呼ぶと・・・。
あのクリクリした目で振り返ったのに・・・。




いつも綺麗な沖縄の海も心無しか
暗く、寂しく見えるのは何故?




楽しく沖縄のお土産を買いに良く予定だった
那覇の市場で必死に探した日本式のお線香と仏花、
場所を忘れない様にビデオを撮りながら
再度ジョーイを埋めた場所へ・・・。
そしてほんの数十分だけのお墓です。
死んで尚、幸せにと幸福の木の苗木を
植えて、お花とお線香を供えて二人で手を合わせました。
後は砂と小石で元通りに戻し・・・。
予定より早いチケットに交換して逃げる様に沖縄を離れました。
伊丹空港に着きジョーイが居ない悲しさが再び込み上げて来て・・・。
二人とも無言で、泣きながら高速を走って帰宅しました。
短い間でしたが、色んな事をジョーイから
学んだ様に思います。
本当に可愛いお顔でした。大好きでした。
買い物をして駐車場に戻ると車の中から
私達を待っているお顔はまるでお人形の様でした。
ジョーイ、我が家に来てくれて本当にありがとう。