*このパートはH8/300/TinyにMidiを導入するためのノウハウを蓄積するための場所です*
関連項目:

  
H8/3664
  
AKI-H8
  
PallarellPort増設
  
VHDL coding

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さて、プログラムを書き終えて作業はいよいよ大詰め、DOS窓を開いて、マイコンに焼き込むMOTファイルの作成を目指す。が、実はここからが無間地獄の始まりとなるかも知れない。

地獄を見るにしてもそうでないにしても、審判が下る前に必要なことは、ファイル作成のための準備である。秋月のキットを購入すると、A38H.EXE、L38H.EXE、C38H.EXE という実行ファイルが付属してくる。これらはアセンブル・コードをMOTファイルに変換してくれるツールだが、問題は実行ファイルを操作するために操作しなければならないDOS窓の存在だ。これが、CUIという前世紀の遺物のようなインターフェイスを持った代物で、一般ユーザーにとっては難解なことこの上ない。が、今回行うようなレベルの作業量では慣れてしまえばなんのことはないので、臆せずにトライしてみよう。
アンチョコにはフロッピーにデータを格納して〜なんて書いてあるモノが多いが、僕は不便なのが嫌いだから、HDDに直接ファイルを置いて操作することにしている。まず最初にアセンブルコードを格納するフォルダを作ろう。程度の差こそアレ、Windowsは相変わらず不安定なので、できれば事前にHDDにパーティションを切って、安全な記憶領域を確保した方がよいだろう。僕の場合は、Dドライヴの中にASMというフォルダーを作ってそこに作ったコードやMOTファイルを保存している。次にフォルダーの中に、前述した実行ファイルと、DOSプロンプトのショートカットを作成する。
DOS窓を開ける前に、ショートカットを右クリックして、作業フォルダを指定しよう。この画面ではASMというフォルダを指定している。OKをクリックした後にDOSプロンプトを立ち上げると黒バックのイカツイ画面がお目見えする。
ASMというフォルダの階層にアクセスしていることを確認した後、コマンドを打ち込んでいく。
結果は目出度くノーエラーとなったが、実際のところはそうは問屋が卸さないことが多い。原因究明のために徹夜、なんてこともあり得る。しかも、アセンブルが成功したからといって、現実にマイコン上で動く保証はない。デバイスに書き込んだ後も不具合は山ほど発生するのだ。H8にはフリーの専用デバッガーが存在するので、ヤヤコシイ工作の時はそれを使用するのが賢明だろう。ただし、RAMの領域を占有するので、その点に注意が必要となる。
この後、L38H.EXEでリンクを張り、C38H.EXEでコンパイルを完了すると、MOT(モトローラ)ファイルが完成する。これをH8WriteTurbo等のツールを使って、マイコンに書き込んで、取り敢えず作業は完了する。
つづく→