「新・こちらブルームーン探偵社」

第18話「素晴らしき哉、人生」(92年10月10日放送)

「IT'S A WONDERFUL JOB」

今回の依頼者 ハミルトン
今回の依頼 法廷への提出書類の作成
今回の報酬
   
[ あらすじ ]

クリスマスを間近に控えたある日。
マディ・ヘイズは入院中のルースおばさんのお見舞いもままならない程、探偵社の仕事に忙殺されていた。
結局1度もお見舞いに行けないまま、ルースおばさんが亡くなったことを電話で知らされたマディは大きなショックを受ける。
更に、ハミルトン氏の事件の審理が12月28日に繰り上げになり、予定していたクリスマス休暇を返上して働かなければ法廷への提出書類が間に合わないと判断したマディは、探偵社の社員たちから非難の視線を浴びせられ、おまけにデーヴィッドからも「君は間違ったことを優先させている」と言われてWショックを受けてしまう。
社員の前で「こんな会社、早くたためば良かった!」と啖呵を切ってオフィスを飛び出したマディがバーで飲んでいると、1人の男が現れる。
アルバートと名乗るその男は自分は守護天使であり、マディの願いは叶えられたと言う。
もし、2年前、マディがブルームーン探偵社を続けていなかったら…。

 

[ 結末まで分かるストーリー紹介 ]

それはもう1つの世界。
もし、ブルームーン探偵社がなかったら…。
アルバートの話を信じられないマディだったが、「ブルームーン探偵社」のつもりで訪れた「ハート探偵社」で、以前ここにあった探偵社は2年半前にオーナーがやって来て即座に閉鎖、ハート夫妻に売却したと聞かされ愕然とする。
しかし、よくよく考えるとこれでもう探偵社の経営に頭を悩ませる必要もないと喜ぶマディに、アルバートはブルームーン探偵社のない世界でのそれぞれのその後の人生を見せていく。
某社の受付から社長に出世したアグネスは冷酷無慈悲な女社長と化していた。その傍らには副社長のバートの姿があったが、彼らは友好的な関係を築いているとはいえなかった。
アグネスの豹変ぶりに悲しむ間もなく、次にマディたちが訪れた場所は他ならぬ彼女自身の家だった。
しかし、アルバートはここはデーヴィッドの家だと言う。
パーティーでもやっているのか、大勢の人々でごったがえす中、マディの耳に「デーヴィッド・アディスンが元モデルの美女と結婚する」という話が聞こえてくる。
突然デーヴィッドとの結婚話を聞かされ、動揺するマディ。
ある種の興奮を持って何故そういう事態になったのかとアルバートを詰問するマディの背後で一際大きな歓声が上がる。振り向くとそこには元モデルのシェリル・ティーグスが!
デーヴィッドの婚約者がシェリルと知って呆然とするマディ。
おまけにこの家は万事うまく運んだデーヴィッドが万事うまくいかなかったマディから買い取ったと聞かされ、遣り切れなさでいっぱいになる。
その上、2人にとって大切なはずの思い出を何一つ抱えていないデーヴィッドにマディは苛立ちと切なさを覚える。
今更ながらに「ブルームーン探偵社のない世界」を後悔するマディ。
最後にこの世界の自分の姿を見たマディは、人生に絶望して自殺しようとしている自分自身に衝撃を受ける。
猛スピードで飛ばす車のバックシートで、運命を元に戻してと叫ぶマディ。
ぶつかる!その瞬間この2年の思い出が走馬灯のように頭を駆け巡り…。
気が付くとマディは元のバーにいた。全ては夢だったのか?
恐る恐る探偵社に戻ると、そこには見慣れたオフィス、見慣れた顔…。
昼間のことを詫びる社員たちに、自分の方こそと素直に謝るマディ。
そして、マディが知っている、マディを知っている、大切な人デーヴィッドの胸に飛び込む彼女に、アルバートが優しい微笑を投げ掛けるのだった。





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