「こちらブルームーン探偵社」

プロローグ編「迷探偵コンビの誕生

「The Pilot」

ビデオ版タイトル「ダイヤモンドは天使の微笑」(CICビクタービデオ)

[今回の依頼者] なし
[ 今回の依頼 ] なし
[ 今回の報酬 ] ブルームーン探偵社発足
   
[ あらすじ ]

ブルームーン・シャンプーのCMでお馴染み、5年前には国内トップモデルだったマディ・ヘイズは、今は引退して悠々自適の生活を送っていた。
ところが、ある日の朝のこと。
1ヶ月の長期旅行から戻り、自宅のベッドでゆっくり眠っていたマディは、突然の騒音に目を覚ます。
慌てて飛び起きたマディは、お抱えのコックが食器を壊す現場を見て驚く。話を聞くと、給料の小切手が不渡りになった腹いせに食器を壊しているという。
何とマディが旅行に出掛けた直後、信頼していた顧問計理士がマディの財産をごっそり持ち逃げしていたのだ。
友人の弁護士に相談を持ち掛けたマディは、まずは税金対策のために所有していた赤字会社を清算するようアドバイスされる。
その中の一つ「天使の微笑探偵社」を訪れたマディは、やたらと調子の良い探偵社社長デーヴィッド・アディスンの態度にイラつきつつも、事務的に解雇を言い渡す。
しかし、デーヴィッドは諦めの悪い男だった。
デートで訪れたレストランにまで姿を現し、しつこく食い下がるデーヴィッド。
デーヴィッドから逃げ出そうとしたマディは、エレベーターの前で見知らぬ男から腕時計を渡される。男は嫌がるマディの腕に強引に時計を嵌めた直後、いきなり倒れて死んでしまう。
あまりの出来事に気を失うマディ。
こうしてマディの生活は一変する。

 

[ 結末まで分かるストーリー紹介 ]

マディに時計を渡した男クラウスは、ナイフで背中を刺されて死んでいた。警察で別々に事情聴取を受けるマディとデーヴィッド。
話を終え、一人で廊下を歩いて警察の扉を開けたマディは、途端にフラッシュの洪水を浴びる羽目に。
テレビのレポーターから「探偵社を開かれるそうですね」と質問され、困惑するマディ。しかし、次の瞬間、記者たちの後ろにデーヴィッドの姿を見つけたマディは、この記者会見がデーヴィッドの仕業であることに気付き、怒って彼を追いかける。
あの手この手で機嫌を取ろうとするデーヴィッドに根負けしたマディは、デーヴィッドの思惑通り、彼を連れて自宅に辿り着くが、今度は怪しげな二人組の男に銃を突き付けられてしまう。
マディに腕時計の在り処を尋ねる二人組。
彼らこそ、クラウスを殺して時計を奪おうとした犯人だったのだ。
マディから時計は警察に預けたと聞かされ、真偽を確かめに出掛ける二人組。
これでこの事件から解放されると一息ついたのも束の間。実はマディが警察で渡したのはデーヴィッドによって掏り替えられた別の時計だと聞かされ、猛然と怒り出すマディ。
しかし、結局、こうなった以上デーヴィッドの言う通り自分たちで事件を解決しようと思い始めるマディ。
探偵社で一晩明かしたマディとデーヴィッドは、翌日、デーヴィッド曰く鑑定のエキスパートであるところの質屋で例の時計を見てもらう。その結果、次の事柄が判明する。即ち、時計は動かないこと。時刻を合わせるリューズがないこと。短針がないこと。そして裏蓋に意味不明な数字が刻まれていること。
続いてマディとデーヴィッドは昨日の朝、交通事故で亡くなったジョニー・キャプランの家を訪れる。警察で事情聴取を受けた際、クラウスがジョニーの事故現場で目撃されていたことを聞いたデーヴィッドは、2人に何か関連性があると考えたのだ。
案の定、ジョニーの妻スーザンの話から、例の腕時計はジョニーの持ち物だったことが分かる。
更にスーザンによれば、その時計はジョニーの父親の形見で、400万ドル相当のダイヤの在り処を示すカギだという。
戦争でドイツの捕虜になった父親は、帰国の際にナチスの将校からダイヤを持ち帰るように頼まれ預かったが、そのままダイヤを隠して返さなかったというのだ。
事件の進展に気を良くするマディ。
しかし、車に戻るとバックシートには昨夜の怪しい二人組の一人サイモンが死体となって置かれていた。
新手の犯人による警告だと悟ったマディは今度こそこの件からきっぱり手を引くことを決意する。
デーヴィッドから例の腕時計を受け取るマディ。
ところが、時計はマディを見送るデーヴィッドの右手の中。
翌日、時計を掏り取られたと知り、憤然として探偵社へ現れたマディに、デーヴィッドはダイヤの在り処を探り当てたと打ち明ける。
ジョニーはパイロット。ジョニーの父親もパイロット。時計の裏蓋に刻まれた数字はパイロットからパイロットへの暗号、つまり、ダイヤの隠し場所を示す緯度と経度だったのだ。
腕時計に導かれて大きな時計のあるビルに辿り着いたマディとデーヴィッドは、ビルの最上階の壁面からダイヤを見つけ出す。
すると、そこへサイモンを殺した老人が姿を現す。彼こそがジョニーの父親にダイヤを託した元ナチスの将校だった。
しかし、ダイヤを巡ってデーヴィッドとなったもみ合いになった老人は、誤ってビルから転落してしまう。
かくして事件は解決し、ブルームーン探偵社が誕生したのだった。





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