第31話「試練」(2002/12/15
放送) THE TRIAL 突然、ダーラが余命数ヶ月。突然、リンゼーが短髪に。そして突然、あの人が登場! エンジェル探偵事務所(NIGHT、以下N) モーテル(N) ウルフラム&ハート(N) モーテル(N) 1765年
フランス・納屋の中(N) ビア・レストラン(N) 路地裏(N) 1765年
フランス・納屋の中(N) エンジェル探偵事務所(N) リンゼーの部屋(N) エンジェル探偵事務所(N) カリタス(N) |
「ほぅ」 「何だ、その「ほぅ」って」 「「ほぅ」は「ほぅ」だ。残念だけど私じゃこの小鳥ちゃんは救えないな」 「俺が救うから。アドバイスをくれ」 「苦しみと怒りを感じる。この間のことまだ怒ってる?」 「死んだ賢者の元に送り込まれた上、ニセ者に殺されそうになったなんて話はもうどうでもいいんだ」 「あれは辛かった。心が痛む」 「いや、別にいいって。しょっちゅう狙われるから」 「あんたのことを言ってるんじゃない。ラモーネのことだ。盗み聞きして裏切るなんて。世界的なバーテンダーだったのに。あのシーブリーズはタヒチの香り…。ん〜。クビにしたくなかった…」 「ダーラの話に戻そう」 「ちょっと黙って歌を聴いてみないか」 ホストに言われてダーラの歌にじっと耳を傾けるエンジェル。そんなエンジェルを面白そうに眺めるホスト。 「あいつのを読まないのか?」 「あんたの方が面白い。なぁ、あんたはまるでごちゃまぜのサンドイッチだ。彼女を救いたいんだろ? それはよく分かる。だが大事な点を見落としてる。一度壊れたら全て元通りにはならない。どんなに願っても」 「死なせたくない」 「何故そんなにこだわる。十分長生きしただろう。400年は越えてるはずだ」 「ヴァンパイアとしてな。その前は…チャンスに恵まれなかった」 |
エンジェルがニセの賢者に殺されそうになったのは、第28話「ウェスリーの変装」です。 どうしてエンジェルが賢者の家に行くことがバレていたのかなぁと思ったのですが、カリタスの中に裏切り者がいたのですね。なるほど。 |
第28話「ウェスリーの変装」よりカリタスでの一場面 エンジェルに賢者の話をするホスト。 「ティッシュ・マゲブって聞いたことはないか?」 ホストにグラスを渡すバーテンダー。 「あ、ラモーネ。ありがとう。一杯欲しかったとこだ。(エンジェルに向かって)気が利くだろう?」 |
まさかあれが伏線だったとは(笑)。 空のプール(N) 試練の間、控えの間(N) モーテル(N) |
エンジェルは椅子に、ダーラはベッドに座っている。 「元通りにはならないだろう。うまくいかない。だって俺には…魂があるから。もし血を吸っても…」 「もういいの」 「どうなるか分からないんだ」 「エンジェル。今はもう分かった。あなたがやっていること。あなたがやってきたこと。全て感じたわ。誰よりも私を気遣ってくれてるのも感じた。初めてよ。…それだけでもう十分」 エンジェルに優しく微笑むダーラ。 「十分じゃない」 「いいの」 「何だってお前をこの世に呼び戻してチャンスをぶら下げときながら引込めるんだ」 「多分、それがチャンスなのよ」 「死ぬこと?」 「そう。受け入れるの。本当ならとっくに迎えてたはずの死を」 言葉とは裏腹に流れる涙を隠そうと顔を背けるダーラ。 エンジェルは立ち上がってダーラに近付き、彼女の横に腰掛ける。 「絶対に離れない。この先残された時間はずっと側にいる」 嬉しそうに微笑み、何度も頷くダーラ。 「二度と一人にはさせない」 優しくダーラを抱き寄せるエンジェル。エンジェルの胸に顔を埋めて泣きじゃくるダーラ。 |
あんなに怖がっていた死を受け入れようとするダーラ。 ダーラが変わったのは、人間を助けるために命懸けで闘うエンジェルの姿に胸を打たれたことと、エンジェルが他の誰よりも自分のことを大切に気遣ってくれていると実感できたことが原因ではないでしょうか。 寂しかったんだと思うんですよね。ダーラは。ずっと寂しかった。 だから、エンジェルの最後の台詞は凄く嬉しかったに違いありません。 しっとりした良いシーンでした。 しかし、そのしっとりした雰囲気をぶち壊すように突如乱入してくる男たち。咄嗟のことにエンジェルは全く反応できず、動きを封じられてしまいます(苦笑)。 そこへ現れるリンゼー。そして、その後ろから現れたのは真っ赤なドレスに身を包んだドゥルーシラ! そうか! 彼女がいた! という感じでした(^^;) 結局、ドゥルーシラによってダーラは再びヴァンパイアに…。 ドゥルーシラがダーラに噛み付く場面を涙ながらに見つめるエンジェルと、複雑な面持ちでそれを眺めるリンゼーが印象的でした。決して嬉しそうではなかったんですよね、リンゼーも。できることなら彼も人間のままダーラの命を救いたかったのでしょう。 ヴァンパイア・ダーラの復活でこの先どうなることやら。以下、次回に続く(笑)。 |