第22話「狼たちの街」(2002/3/10 放送)
To Shanshu In L.A.

とにかくリンゼーがね…。番組開始当初はこんなにも彼に心惹かれる日が来ようとは思いもしませんでしたが、好きになってしまったものはどうしようもありません。先週の時点でかなりきていましたが、この第22話が決定打になってしまいました。
リンゼーは第2シーズンで降板しますが、ドイルのように死んでしまうのではなく、生きたまま街を出て行くという設定なので、それだけでもう安心して好きでいられるというか…(苦笑)。
第1シーズン最終話ということで、レギュラー、準レギュラー総出演。
エンジェル、コーデリア、ウェスリー、ケイト、ガン、オラクル、リンゼー、ライラ、ホーランド登場。ゲストはナビット氏と最後にもう一人。

エンジェル探偵事務所(NIGHT、以下N)
4000年もの間、様々な言語で語り継がれてきたアベルジアンの予言書の翻訳に没頭するウェスリー。テーブルいっぱいに辞書や文献を広げてすっかり夢中という感じです(^^)。
ウルフラム&ハート社で異例の出世を果たしたリンゼーが写真入りで新聞に。6ケタの収入って…。

ウルフラム&ハート・表(N)
林の中で儀式が行われ、暗黒の戦士ヴォッカが地上に姿を現します。こんな物騒なこと、人里離れた場所でやっているのかと思いきや、目の前にW&H社の建物が…(苦笑)。

エンジェル探偵事務所(N)
突然、事務所へやって来たナビット氏。会話が続かず、妙〜な間の後
「帰るよ」「じゃあ」
間髪入れずに返されてしまいます。あるイミお気の毒(^^;)。
ビジョンがやってきたコーデリアに気付き、読んでいた本を放り投げて彼女を支えるエンジェルがちょっと素敵でした(うっとり)。
眉間を押さえつつ「アスピリン…」と言ったコーデリアの横で、「アスピリン・モンスター」とメモを取ったウェスリーも別の意味で素敵でした(笑)。

ウルフラム&ハート(N)
ホーランドとヴォッカの立場が今イチよく分かりません。
とにかく偉そうなヴォッカ。リンゼーのことなど役に立たない小物扱いです。まぁホーランドのことさえ相手にしていないのですから、それも仕方ありません。しかし、ホーランドはヴォッカの態度など全く気にしません。ヴォッカの言動を右から左に流し、最終的には目的を達成します。さすが古だぬき(笑)。

汚水処理工場(N)
怖〜い顔をして現れたケイトを見て、呑気に「よぉ」と声を掛けるエンジェル。何だかなぁ…(^^;)。一方、ケイトはエンジェルに八つ当たり。わざとエンジェルを傷つけるようなことを言って去って行きます。

エンジェル探偵事務所(DAY、以下D)
予言書に魂を持ったヴァンパイアの将来が「死」だと書かれていたことについて話し合うウェスリーとコーデリア。

「これはエンジェルにとって嬉しくない予言のはずなのに、まるで前から知っていたかのように冷静な顔をしていたな」
「それが?あのエンジェルが声を上げて泣くと思う? 彼はクールなの」
「エンジェルは死んでるんだ。だから死の恐怖もないし、生への執着もない。生きているから人間には食欲があるんだろ?」
「エンジェルもある意味人間よ。魂があるもの」
「ああ。そうだけど。この世界の住人じゃない。この世界の一部じゃないんだ」
「食欲がないから? バッカみたい。…ちょっと! あたしのよ!」
「生きるのに必要なのは?」
「今!? このドーナツよ!」
「僕たちは生きているからお腹を空かし、物を食べるんだろ? そうやって僕らは変化し、老いていく。けどエンジェルは…」
「年を取る事もない。つまりエンジェルには将来がないから希望や欲望がないって言いたいんでしょ? 永遠に今の状態が続き、私たちとは別の次元で暮らさなければならない」
「そうだ」
「…冷たいわね。なら私たちで何とかしましょうよ!」
「何ができるんだ?」
「だから予言書に何か書いてないの? あれだけ私をイライラさせて何も書いてなかったとは言わせないわよ!」
「彼は“彼”なんだ」
「彼は“エンジェル”よ。天使なの。弱い人を救うの。けど今は助けが必要。何でもいいから欲しいと思うようなものを見つけてあげましょうよ」

オラクルの神殿(D)
お久し振りオラクル。やっぱり綺麗(^^)。
後ろ手に武器を取り出すヴォッカ。何も持っていない手からすーっと伸びるように武器が現れる演出がカッコ良かったです。

フリーマーケット(D)
エンジェルのために画材道具を買い込むコーデリア。紙袋2つ…。そんなにいっぱい何を買ったのでしょう?(笑)
ヴォッカの呪いを受けて、突然頭を押さえて叫び出すシーンでは何故かその紙袋が消えていました…。

エンジェル探偵事務所→部屋(N)
エンジェルの部屋に忍び込んだヴォッカ。病院から連絡を受けて部屋を飛び出していったエンジェルを見送った後、目当ての予言書を盗み出します。そしてその後、マントの中から何かを取り出し、予言書の代わりにキャビネットに置いたように見えましたが…。

病院(N)

エンジェル探偵事務所→部屋(N)
予言書を取り出そうとキャビネットに近付いたウェスリー。鍵が壊されているのに気付きます。嫌な予感を感じつつ扉を開け…中を見てすっと後ろへ。やはりヴォッカは最後に何かを置いて行った模様。

エンジェル探偵事務所・表(N)
エンジェルが車で事務所の前に到着した途端に爆発!
これで、ウェスリーが後退りしたのはキャビネットの中に時限爆弾みたいなものを見つけたからだと分かります。ヴォッカと時限爆弾…ちょっとイメージが合いませんね。何だろう。魔法爆弾?(笑)。でも、一目見て「危ない!」と思えるものだったってことですよね。ウェスリーの態度からして。

エンジェルの部屋(N)
エンジェルって意外と沢山物を持ってるんですよね。武器とか本とか。結構貴重な本も持ってるみたいでしたが、火事って設定はどうなんでしょう。今後問題が起きたりしないのでしょうか。
ウェスリーは爆発前に逃げ切れず、爆風で飛ばされたのか階段のところに倒れていました。でも、もしキャビネットの前にいるときに爆発していたら命はなかったことでしょう。正に間一髪。

エンジェル探偵事務所・表(N)
ケイト到着。今まではケイトにいいように言われていましたが、この夜のエンジェルは一味違います。余裕がなく、つい本音をぶつけたというところでしょうか。
「お父さんのことは気の毒だが、でも俺が殺したんじゃない。自分が無能だからって俺を責めるのは筋違いもいいところだ。仇が欲しいのか? じゃあ、なってやる!」
もっと言ってやれーっ(笑)。

病院(N)

オラクルの神殿(N)
闇の世界の戦士・ヴォッカに殺されてしまったオラクルたち。ドラマの進行上(笑)女性の方は霊体となって現れ、エンジェルにヒントを与えて去って行きます。
最後にオラクルからヴォッカの企みを阻止するよう言われたエンジェルの「任せろっ」という一言が何気にカッコ良かったです(^^)

イタリアン・キッチン(N)
バイト中のガンの前に現れ、前回の礼も言わずに、いきなり「手伝ってくれ」と頼むエンジェル。あまりの不躾さに「その前に挨拶の言葉っつーものがあんだろう」「人にものを頼むならお愛想の一つも言えよな。それが常識だろうが」と注意を受けます。どうやらエンジェルはリンゼーの件で作戦がうまくいったかどうかもガンに知らせずにいたようです。力を借りたら借りっぱなし(^^;)。しかも、W&H社にヴァンパイアを送り込んだのはガンの発案だったことが判明! てっきりエンジェルが考えたとばかり思ってたのに…(苦笑)

儀式の間(N)
お墓みたいですが…。

ウルフラム&ハート・表(N)
リンゼーに軽く嫌味を言うライラ。いやな感じです(笑)。

儀式の間(N)
儀式の最中、窓を突き破って乱入してくる派手好きエンジェル(笑)。
ヴォッカは儀式そっちのけでエンジェルを倒そうとします。鎌を振り上げ「ヴォヴォヴォヴォヴォヴォ〜」ってそれは一体…(^^;)。この唸り声(?)は日本語版だけのオリジナルなのですが、何故にそのような演出を? 仮面、鎌、そしてこの唸り声。何かのキャラクターが頭を過ったのですが…。「ジョジョ」かな…。うーん。でも、どこかで見ました。こういうの。
戦闘モードに入ってしまったヴォッカの代わりにアベルジアンの予言書を読んで儀式を続けるリンゼー。ヴォッカは英語でしたが、リンゼーはラテン語です(笑)。儀式は無事終了。ホーランドたちが謎の箱を持ち去りますが、エンジェルは全く無関心。きっとエンジェルの頭の中は儀式のことより、ヴォッカを倒して予言書を取り戻すことでいっぱいだったのでしょう。もっとも、仮に儀式を止めようと思っていたとしても、あんな死闘を繰り広げていてはそれも無理な相談でしょうが。
一方、儀式の完成と共に箱から発せられた光が身体を直撃、壁に叩き付けられて気絶してしまったリンゼー。吹き飛ばされたときは手ぶらだったのに、床に倒れているときは予言書を持っていました(笑)。気絶したリンゼーをその場に置き去りにして退散したホーランドたち…何て酷い人たちでしょう! …予言書だけでも回収しようと思わなかったのでしょうか?(苦笑)
そして、エンジェルVSリンゼー。
武力では適わないと知っているリンゼーは、コーデリアのことを承知した上で、予言書を燃やしてエンジェルの力の源“ある力”との接点を取り除こうとします。どうしてそこまで非道に?(涙) 仮にもついこの前、世話になったばかりの相手なのに。それに、エンジェルにとっては“ある力”から送られて来るビジョンよりコーデリアの命の方が大切だということも分からないリンゼーが情けなくてまた涙を誘います。
でもいいの!? 燃やしていいの!? それはW&Hにとっても大事な予言書じゃないの!? と思う間もなく手にしていた鎌を飛ばすエンジェル。リンゼーの右手を切り落として予言書を奪い返します。そ、そこまでしなくても…(汗)。たとえば鎌を飛ばして炎が燃え盛る壷を倒しても良かったのでは? そして一瞬怯んだリンゼーの隙を突いて彼を殴って気絶させ、予言書を取り返すこともできたのでは? と思うのですけどねー。さすがダークヒーロー(?)。何のためらいもなくリンゼーの腕を切り落としてしまいました。
同じ悪の道を歩む人間でもフェイスには結構寛大なのに、リンゼーには厳しいですよね。エンジェルって。
まぁ、この場合は余裕のないエンジェルを挑発したリンゼーが馬鹿だった、ということでしょうか。
そして腕を押さえて呻くリンゼーを見て思わず庇護欲をかきたてられた私はもっと大馬鹿(苦笑)。
それにしても、「ほらっ」と言いつつこれ見よがしに予言書を炎に掲げたリンゼー。何もそんなに巻き舌で言わなくても…(^^;)。でも、あのいかにも悪人という感じの憎たらしい「ほらっ」のお陰で、直後のエンジェルの行為がそれほど残酷な感じではなく、悪人への制裁なのだと肯定的に受け取りやすいようにしてくれているのかも。…考え過ぎ?(笑) 残虐性が薄れているのはあのいかにも作り物めいた腕のせいですね。多分。

病院(N)
呪文をスラスラ読むウェスリー。英語ってことはないと思うのですが…さすがです。>元ウォッチャー
コーデリアが呪縛から解放されるこのシーンは、エンジェル、コーデリア、ウェスリーの目に見えない絆が見える感動的なシーンでした。

「もしその獣が汝を見つけ汝に触れるなら汝の魂は傷を負うであろう。汝の魂は狂気を知るのだ。獣は汝から力を奪い汝は友や家族の顔さえ分からない。しかし汝は獣を制する。汝と汝らはアナトールの呪文を見つけるのだ。そして汝は汝を取り戻す。次の言葉を3度唱えるがいい。解き放て。解き放て。解き放て」
閃光が走り、コーデリアの手から忌まわしい印が消える。
「よぉ」
「エンジェル…」

この「よぉ」というのが…英語では「Hi」と声を掛けているので、そういう訳なのですが、個人的には「やぁ」の方が良かったなぁと思いました。エンジェルの「Hi」が凄く優しい感じだったので、「よぉ」より「やぁ」の方が雰囲気出てると思うのですが。うーん。どっちでも大して変わらないか(苦笑)。
呪いが解けて良かった、ホッとした、でも本当に彼女は助かったのか? 少し不安…。そういう様々な感情が入り交じっての一言。良いシーンでした。

コーデリアの部屋(D)
優しく思いやり溢れるコーデリア。しかし今までも、何か事があると、そのときは結構殊勝な態度を取るものの、あっという間に元のコーデリアに戻るのが常でしたからねぇ…。今回もいつまで続くことやら(^^;)。
ここでウェスリーが「死」と訳した「シャンシュー」という言葉には「生」という意味もあることが判明。「シャンシュー」は生と死が1セットになった言葉…つまり「魂を持ったヴァンパイアがシャンシューになる」というのは「魂を持ったヴァンパイアが生きるまで死ぬ」要するに「人間になる」という意味だと解説を受けたエンジェル。珍しくにっこり笑う姿が印象的でした。

ウルフラム&ハート(N)
リンゼーの目付きが怖い…(^^;)。殺伐として鋭い目付きというか、憎しみに燃える目というか…。強い目の光に表情もキツい感じがします。
そして、ウルフラム&ハートが復活させた箱の中身は…何とダーラ!
ダーラはエンジェルをヴァンパイアにした張本人で、また彼の恋人でもあったわけですが、「バフィー」第1シーズンでバフィーを助けようとしたエンジェルに殺されてしまいました。そのダーラが復活! 「エンジェル」第2シーズンはドゥルーシラも出てくるようですし…楽しみです。放送してくれますよね!?>FOXジャパン
それにしても、ドラマを盛り上げるために一度死んだヴァンパイアを蘇らせるなんて結構荒技?(笑)


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