第18話「ゲーム」(2002/2/10 放送)
Five By Five

今回のお話は「バフィー」第71話(第4シーズン第15話)「今年の女」で復活し、第72話(第4シーズン第16話)「お前は誰だ?」でサニーデールを逃げ出したフェイスのその後。
エンジェル、コーデリア、ウェスリー、フェイス、ダーラ、リンゼー、リー、ライラ登場。

(お話の前に…)
「ヴァンパイア・スレイヤーは各時代に一人」でしたが、以前バフィーが仮死状態に陥ったときに新しいスレイヤーが誕生してしまい、結果として「同時代にスレイヤーが二人」存在することになりました。現在のスレイヤーは一人がバフィー、もう一人が今回登場するフェイスです。フェイスはヴァンパイアと間違えて人間を殺して以来、悪事に手を染めてしまいます。「バフィー」の某エピソードで大怪我を負ったフェイスは長い昏睡状態を経て復活。現在のバフィーの生活を引っ掻き回した挙げ句、どこかへ逃亡…という設定の下、今回のエピソードが展開されます。

路上(NIGHT、以下N)
ドラム缶に火を起こして暖を取る浮浪者たち。その手には銃が…と思いきや、銃を握っているのはちぎれた腕! 何とドラム缶を囲んでいたのはモンスター! そうとは知らずに声を掛け、彼らに追いかけられるはめになったチンピラは、すんでのところでエンジェルに助けられます。車を運転するウェスリーの横で、立ち上がって長剣を振り回し、モンスターの首を跳ね飛ばすエンジェル。更に車から降り立ったエンジェルは背後に現れたモンスターの首も跳ね飛ばし、モンスターの白い体液がウェスリーの顔にビシャッ…。うう…。お気の毒、ウェスリー(‐‐;)。散々ギョッとさせられたオープニングでした。気持ち悪い…。

バスターミナル(N)
バスから降り立ったフェイスに声を掛けるにやけた男。恐らく今までもこうやって女の子を引っ掛けては弄んでいたと思われる、報いを受けて当然のような気もするこの男を、そこまでするか!?というほどボコボコにしたフェイスは、彼の財布と鍵を盗みます。…それだけで彼の住所が分かるとは思えないのですが、何故かその後、フェイスは彼のアパートを拝借しています。

1898年 ルーマニア(N)
エンジェルが呪いを受ける発端になったジプシーの少女は、ダーラからアンジェラスへのバースデー・プレゼントだったことが発覚! ヴァンパイアにもバースデーがあるのですね…。それって放蕩息子のリーアム様がヴァンパイア・アンジェラスになった日でしょうか?
A:「流浪の民か…!」 D:「あちこち捜したのよ」
ということは、流浪の民の血はヴァンパイアにとって何か特別なのでしょうか? それともただ単に珍しいというだけ?
A:「君なしじゃ俺は…」 D:「死んじゃう、でしょう?」
この頃のダーラとアンジェラスはかなりラブラブだった模様(笑)。
腕を縛られ床に転がされた少女の内股に噛み付くアンジェラスとそれを見てニヤニヤするダーラ…耽美だなぁ(笑)。

エンジェル探偵事務所(DAY、以下D)
冒頭でエンジェルが助けたチンピラのマルケスは、ある裁判の関係者らしいことが分かります。どうやらエンジェルの仕事は、裁判での証言を拒んでいるマルケスを見つけ出し、彼を説得して法廷に立たせることのようですが、説得というより脅しているような…(^^;)。

「人の気持ちなんてのは簡単に変わらないの。あいつはああいう人間なんだから。根っからああなんだから、何を言っても空回りするだけ」
「エンジェル自身は変わった」
「それは流浪の民に呪いを掛けられたからでしょう? エンジェルったらどうするつもり? 呪いでマルケスに魂を授けようっていうの?」
「確かに奴は悪い。だが魂は持ってる。だから心の奥では何が正しいのかちゃんと分かってるはずだ」

このコーデリアとウェスリーの会話が今回のテーマなのかな? という気がします。ここではマルケスのことを話していますが、結局、これってフェイスのことでもありますよね。

クラブ(N)
踊り狂うフェイス。挑発的な格好で踊るわ殴るわ誘惑するわ…。真っ青な瞼は病んだ精神の象徴なのでしょうか。

法廷(D)
第1話に登場したウルフラム&ハートの若い弁護士(リンゼー)が再登場。第1話を見たときはすぐにでも再登場しそうな雰囲気でしたが、第18話にして漸く2度目の登場です。
自信たっぷりに依頼人の弁護を行うリンゼーの後ろでは、第6話に登場したW&Hのリーがニヤニヤしながらリンゼーと検察官とのやりとりを見ています。どうやら彼らは検察側にとって重要な目撃者であるマルケスを買収し、証言を拒否させたようなのですが…。
L:「目撃者なしじゃ立件できません。弁護側は起訴内容の取下げを要求します。依頼人はこの訴えによりいたく名誉を傷付けられました。彼は法律を遵守する立派な市民であるのです」
そこへマルケスを連れてエンジェル登場。
A:「市民には違いないが、麻薬の売人でもあるし、人殺しでもある」
エンジェルに説得されたマルケスが居心地悪そうに(苦笑)入廷したことで事態は一変。検察有利に傾きます。
久し振りに再会したエンジェルとリンゼー。お互いすぐに相手のことが分かった様子でした。無表情ながら宣戦布告のようにリンゼーをじっと見据えるエンジェルと、険しい表情でエンジェルに視線を送るリンゼー。これはこの後何かあるな…と感じさせる再会シーンでした。
このエピソードを初めて見たときはリンゼーのファンではなかったので、「あ。第1話に出て来た弁護士だ」程度の印象しかなかったのですが、今こうして感想を書いているのは第21話、22話を見てすっかりリンゼーの虜になった後なので、ファンモード全開でこのシーンを見ると、「エンジェルを睨むリンゼーの表情が素敵(はあと)」とか思ってしまうのが我ながら笑えます(笑)。

ウルフラム&ハート(D)
自分のオフィスでヘッドセットを付けて電話するリンゼー。カッコいい…(笑)。
第1話と比べると随分髪が伸びています。16話分というと大体4ヶ月弱でしょうか。4ヶ月弱であんなに伸びるのかな…。そういうと、第21話のリンゼーは今回より若干髪が伸びていた気がします。…彼の髪は伸びるのが早いのかもしれませんねぇ(笑)。
役柄の雰囲気としては短髪より長髪の方が合っている気がします。彼はちょっとかわいい顔をしているので、短髪だとかわいくなり過ぎるというか…(笑)。
電話の途中でドアをノックする音。顔を覗かせたリーを見て、指を2本立てて手招きしたときの仕草が妙にツボでした(^^)。
どうやら結局、例の裁判で負けたらしいリンゼーは、「このままじゃ後がない。最悪だ…」と言うのですが、一度弁護に失敗しただけで後がなくなってしまうものなのでしょうか?

リンゼーのオフィスを出て廊下を歩くリーを呼び止めるライラ。第16話に続いての登場です。リンゼーとリーは同じ事件を担当しているので2人が協力するのは分かるのですが、ライラはどうしてこの件に首を突っ込んできたのでしょう? リーを小馬鹿にしたりして、仲が悪そうなんですけどねぇ(^^;)。エンジェル絡みの件だからでしょうか?

エンジェル探偵事務所(D)

路上(N)
フェイスを連れ出すライラ。大人の女。イイ女。悪い女。恐らくそんなイメージを元に作られているのであろうライラですが、フェイス相手にあんなに緊張しているようでは底の浅い悪女という感じにしか見えません。そういえば、かつて「バフィー」に登場したフェイスのウォッチャー・ポストと多少イメージがダブるような気も…。悪女という点ではポストの方が遥かに上ですが。

1898年 ルーマニア(N)
ヴァンパイアの血を飲んだ人間がヴァンパイアに血を吸われて息絶えると、その体はヴァンパイアとして甦りますが、魂は消失してしまいます。
D:「あなたは…魂を持ったのね? ……忌まわしい魂を!」
流浪の民の呪いによってその体に魂を戻され、罪の意識に苦しむエンジェルに対するダーラの台詞から、ヴァンパイアにとって魂とは忌むべきものであることが分かります。
魂を得たエンジェルは自分からダーラの元を離れたのかと思ったら、実はダーラに追い出されていたのですね。ちょっと意外でした。
しかし、これって…。アンジェラスにジプシーの少女を与えたことを、悔やんでも悔やみきれなかったでしょうね、ダーラは。

ウルフラム&ハート(N)
エンジェル殺しをフェイスに依頼するリンゼー、リー、ライラ。三対一での対峙なので、ここでのライラには余裕があります(笑)。この中では一応リンゼーがリーダー格なのでしょうか? 余裕たっぷりにフェイスに話を持ち掛けます。
フェイスがスレイヤーであることは掴んでいたリンゼーたちですが、彼女がエンジェルと面識があることまでは知らなかったらしく、リンゼーが「名前はエンジェル。ヴァンパイアの…」と言った途端に「やるわ」と即答したフェイスに驚きます。確かにヴァンパイアを倒すにはスレイヤーが最適でしょうが、もしも彼らがフェイスにとってエンジェルこそ唯一心を開ける存在だと知っていたら、このような依頼は行わなかったことでしょう。
余計なことを言ってフェイスの怒りを買ったリーは、首根っこを捕まれ、頭をガンガン打ちつけられてしまいます。リーを小馬鹿にしているライラは「彼女の方がうわてね」なんて言いながら見ているだけ。それは分かるとして(笑)、リンゼーに至ってはフェイスを止めもせず内線電話で「ディナーの予約は4人から3人に変更だ」などと言う始末。フェイスの荒々しさを目の当たりにして、これは期待できそうだ…なんて考えていたのかも(^^;)。最初にフェイスを使おうと提案したのはリーなんですけどねぇ…。

ビル(D)
コーデリアが受けた浮気調査の依頼は、エンジェルたちを指定の場所と時間におびき寄せる罠だったのでしょうか?(笑)
背後からフェイスが放った矢を素晴らしい反射神経で振り向きざまにキャッチするエンジェル! そんなバカなと突込みつつも、カッコ良いと思わずにはいられません(笑)

エンジェル探偵事務所(D)
ジャイルズに電話をしてフェイスが1週間前にサニーデールから姿を消したことを知るエンジェルたち。このとききっとエンジェルは、復活したフェイスがバフィーの生活をどう引っ掻き回したのか、具体的なことを聞いたのですね。
「フェイスが甦ったのなら元ウォッチャーの私に直ちに連絡するのが筋だ」と大層おかんむりのウェスリー。ということは、ウェスリーはジャイルズに自分の連絡先を知らせておいたということですよね? つまり、エンジェル探偵事務所で働いている、と。
W:「今、冷静に行動しないと君かフェイスのどっちかが死ぬぞ」
A:「彼女はそう望んでる」
W:「それでいいのか? フェイスは悪魔じゃない。心を病んだ少女だ。良くなる可能性はまだあるかもしれん」
A:「ああ、あった。去年ギリギリのところで俺は手を差し伸べたのに、どこかのイギリス人が割り込んできて彼女を連れ去った。それ以来、フェイスは誰も信じない」
C:「エンジェル。チャンスをふいにしたのはどっかのイギリス人であって、ウェスリーじゃないんだから。…ちょっと待って。それ、ウェスリーじゃ…!」
そう。ウェスリーです(^^;)。

ウォッチャーを殺されたフェイスがサニーデールに落ち着いて暫らく経った頃、彼女の新しいウォッチャーとしてイギリスのウォッチャー委員会から派遣されてきたのがウェスリーでした。
まるで性格の違うウェスリーとフェイス。お互いに信頼関係を築く前に、フェイスがヴァンパイアと間違えて人間を殺してしまうという大事件が起こります。これをきっかけに次第に悪事に手を染めていくフェイス。
エンジェルはそんなフェイスと話をし、彼女を立ち直らせようとしますが、委員会でスレイヤーとしての再教育を施そうと考えたウェスリーがフェイスを連れ去ってしまいます。
結局、フェイスはイギリスへ渡る前に逃亡。悪の手先となってバフィーとエンジェルを苦しめた挙げ句、バフィーとの直接対決で大怪我を負い、長い昏睡状態に陥ったのです。

エンジェルの部屋→エンジェル探偵事務所(D)
フェイスに銃を渡されたエンジェル。空砲だと見抜いたかのように発砲した後、その銃をフェイスに返します。銃の重さから弾が入っていないと見抜いたのね! と思いきや、いきなりその銃でフェイスに撃たれてしまいます。空砲だったのは最初の一発目だけ。これではフェイスの方がうわてって感じです(苦笑)。
でも、フェイス。何も窓を破って出て行かなくても…。すぐ横にドアがあるのに。

ウルフラム&ハート(N)
エンジェルのスーツ姿…似合ってるような似合ってないような微妙な感じです(笑)。
弁護士の一人に呼び止められたエンジェルは、彼と話を合わせようとして、二者択一から見事に間違った意見ばかりを選んで返答してしまいます。あれでよくバレなかったものです(^^;)。
ネームプレートに「Lindsey McDonald」と書かれた部屋に入るエンジェル。ここで漸くあの若い弁護士の名前が「リンゼー」だと分かります。このページでは便宜上(笑)最初から彼のことをリンゼーと記していますが、実はこのシーンで初めて視聴者に名前が明かされました。ここでリンゼー名前疑惑(笑)。第1話ではリンゼーの名前は登場しなかったものの、一応最初から考えてあったのでしょうか? それとも再登場に際して今回名前を作ったのでしょうか?
大体、どうして第1話の次が第18話なんだか…。

机の引き出しを開け、フェイスのファイルを探すエンジェル。
そこへ戻ってくるリンゼー。エンジェルを見て苦笑を漏らす。
「法律というものを知らないのか?」
「良いオフィスだ。眺めも良い。…フェイスは?」
「…何の話かな」
「金でつったな?」
「社員は大勢いる。金でつられた奴もいるだろう。相談なら誰か紹介するぞ」
「髪の黒い綺麗な娘を覚えているだろう? …乱暴な」
「我が社は危険人物を雇わない」
「じゃあ、あんたはどうなんだ? 法律事務所の売れっ子弁護士だ。高級車にこのオフィス。ボーナス。必要になりゃ、いつでも殺し屋を雇える身分…」
「不法侵入のついでに名誉毀損か? いや、それだけじゃない。私のクライアントを窓から投げ飛ばして殺した。あれも君だったよな?」
「ああ。思い出した。窓の大きさはちょうどこれぐらいだった。地面に落ちる前に死体が燃え尽きなきゃ弁護士を頼むとこだったよ」
「生憎依頼人は選ばせてもらってるんでね」
「こっちも殺す相手は選んでる。…彼女はどこだ?」
「…ここはヴァンパイアが来たら分かるようになってる。最先端のセキュリティ・システムのお陰でね。目に見えないバリアが張り巡らされてるんだ。投資に損はなかったな…」
突然現れた警備員を殴り倒すエンジェル。
「金の無駄使いとしか思えない」
「まだ一人だ。続々と来る。警察にも通報された。それに、この部屋での様子は最初からデジタル録画されてる。これから君が命懸けで闘うのを見るのはさぞかし楽しいだろうし、ビデオで一財産稼げるところだが…食事の時間でね」
互いに相手の表情を伺うエンジェルとリンゼー。
「再会できて良かった、リンゼー。決着はまたすぐに」
リンゼーの肩を叩き、部屋を出るエンジェル。
「スーツがなかなか似合ってるじゃないか。誰も気付かないはずだ」

皮肉の応酬(笑)。
結構、好きです。こういう会話(笑)。
A:「髪の黒い綺麗な娘だ。…乱暴な」
エンジェルがフェイスを形容して言ったこの台詞が何故かお気に入り(笑)。「…乱暴な」というところが特に(はあと)。間がいいのかな。

コーデリアの部屋(N)
お化けのデニスはウェスリーに嫉妬して部屋のドアを閉じていたのですね(笑)。 てっきり「部屋の中にはフェイスがいるぞ! 危険だ。入るな!」というイミで部屋のドアを閉じているのかな? と思ったのですが、考えてみたらデニスはフェイスのことを知らないわけですから、彼女が危険だなんて分からないですよね(^^;)

1898年 ルーマニア(N)
髪はボサボサ。服はボロボロ。酷い格好のエンジェルが、裕福そうな男女に施しを乞います。偉そうな紳士は罵声を浴びせて立ち去ろうとするのですが、優しそうな御婦人に促され、渋々小銭を渡してやります。ところが、どうやら空腹が頂点に達していたらしい(^^;)エンジェルは、その紳士に殴り掛かり、婦人を捕まえて首筋に噛み付きます。…エンジェル的には男性より女性の血の方が好みなのでしょうか?(‐‐;)
ヴァンパイア顔になったエンジェルを見た御婦人が「化け物!」と叫ぶのを聞いたエンジェルが「化け物だ。そうだ。俺は化け物なんだ!」と言うシーンは、エンジェルの遣り切れない思いが伝わってきて、物悲しいものがありました。

コーデリアの部屋(N)

アパート(N)
フェイスに拉致されたウェスリー。両手両足を椅子に縛り付けられ、猿轡をかまされています。
F:「ねぇ、まだ5つの拷問の内1つしか終わってないのよ。残るは4つ。どれにする? 尖ったの? 冷たいの? 熱いの? うるさいの?」
…よく分かりませんが何やら凄そうです(^^;)
W:「私は君のウォッチャーだった。本当の君を知ってる」
真摯な表情でフェイスに語りかけるウェスリー。
W:「私を殺したとしてもこれだけは忘れないでほしい」
F:「…何なの? 愛?」
どこか縋るような真剣な眼差しでウェスリーを見つめるフェイス。
しかし、続いてウェスリーから発せられた言葉は彼女が期待するようなものではなく…。
W:「君は下衆野郎だ。最低だ」
途端に表情を変えたフェイスはガラスの破片をウェスリーに突き立てます。
フェイスの行動は決して肯定できるものではありませんが、彼女の本質を全く理解しようとしないウェスリーの言動を見ていると、ついフェイスに同情したくなります。まぁ、拷問されてるときに相手を思いやる余裕があるとも思えないので、ウェスリーにしても致し方なしという気はしますが(苦笑)。

コーデリアの部屋(N)

アパート(N)
窓辺にもたれて何かを待つフェイス。待っているのは闇の裁き。死の瞬間。

F:「もしこうじゃなかったらって考えない? たとえばさ、あんたがバフィーのウォッチャーで、ジャイルズが私のウォッチャーだったら。こうしてここにいたと思う? ジャイルズがそこにいたりしてね。それともこれは運命なのかな? どうしたってそこで痛めつけられる運命だった。そんなふうに思ってる? 運命とか宿命だって。大間違いよ。あんたは悪いからこうなったのよ」
多分、ウェスリーに言いながら自分にも言い聞かせていたのではないでしょうか。

そこへ、ドアを蹴破ってエンジェル登場。
「ヴァンパイアは招かれるまで家の中に入れない」原則はどうしたのでしょう?(^^;)
まさか、フェイスに襲われた住人が入院先で死亡したってことはないですよねぇ。もしくは人間に見えたあの彼が実は人間ではなかったとか(苦笑)

1898年 ルーマニア(N)
結局、一度は首筋に牙を立てたものの、「できない。もうイヤだ」と御婦人を解放するエンジェル。去っていくエンジェルの後ろ姿を見つめる御婦人は恐怖に脅えていましたが、何となく「でも、あの人の力になってあげたい…」と思っているような気配を感じたのは私だけでしょうか?(笑)

アパート(N)
A:「俺を始末したらいくら貰えるか聞いておきたいな」
F:「1万5千。プラス経費」
A:「…たったの?」
W&H社の提示額はエンジェル的にはご不満の模様(笑)。

アパート・表(N)
雨の中でフェイスが慟哭するこのシーンはシリーズ通しての名場面の一つかと。
最初は部屋の中から場所を移して闘い始めるフェイスとエンジェルですが、次第に降り出した雨に呼応するように隠されていたフェイスの本音が露呈し、最後はエンジェルの胸に縋って泣き崩れるまでが描かれています。

「分かってんの!? これが本当の私なんだ! 私はワルだっ」
一方的にエンジェルを殴り付けるフェイス。
「休むなっ」
降り出した雨の中で闘い続けるエンジェルとフェイス。
「惜しかったな、フェイス。勝ちたいのか? そうはいかんぞ」
防戦一方のエンジェルが次第に反撃に出る。
「思い通りにはさせないぞ」
自力でロープを解いたウェスリーがナイフを片手に降りてくる。
「やり返せよ! もっと! やり返せよ! 悪と闘うんだろ!? ここにいるじゃないか! 目の前に! 聞いてんの!? ほら、やれよ! お願いだからっ。なんでやんないのよぉっ。 エンジェルお願い、やって! エンジェル…。やって! お願いだから、やって! 殺して…! 私を殺して…っ」
何かから庇うようにフェイスを抱きしめるエンジェル。
「いいんだ…。ここにいるから」
エンジェルに抱き付き号泣するフェイスの姿を見て呆然とするウェスリー。
ウェスリーの手からナイフが落ちる。

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