今年の夏の猛烈な暑さと、異常とも言えるゲリラ豪雨は、地球の気候環境が新たなステージに入ったのではないかとさえ思わせる。しかし、同時にこの事は、我々現代人の生活スタイルそのものが引き起こした結果とも言えると私は考えている。 余分なモノは持たない。必要なモノだけを大切に使う・・・。そして、季節のモノを有難くいただく。四半世紀以上 続けて来た生活における、このような思考と実践の積み重ねは、当然、制作への思考と方向性にも生きてくる。 数年前から、横たわる形を小作品で試していた。 昨年、夏の制作の終わりに「光のようなものを求めている」と書いた。 ヒトの身体は、この世に存在する時間を生きるための魂の器だとすれば、月の舟と名付けた今回の作品は、こちらとあちらをたゆとう、死と生をつなぐ舟である。
*金沢美術工芸大学卒業・修了制作展は金沢21世紀美術館にて
Email:cast-y.1or8.ka@iris.eonet.ne.jp Copyright.CASTY .Homepage Design by Caoru Imai |