座頭市
見る価値 ★★★
北野武の座頭市です。かなり面白かったです。別にいい話というわけではないんですけど最後まで観ている者を離さない面白さがあります。
まずはやはり殺陣シーンの豪快さ、そして様々な音を使ったリズミカルな音楽が惹きつけてくれます。まあ随所にお笑い芸人が出ているのはおまけってことで特に意味はないようです。
今回のメッセージは「目が見えない方が人の気持ちがよく解る」、そして「目ン玉ひんむいても見えない物はあるんだがなぁ」という台詞に集約されているのでしょう。それはともかく2時間があっという間に過ぎる楽しい映画でした。
ミニミニ大作戦
見る価値 ★★☆
カーアクションものの映画です。やっぱりこういった勧善懲悪ものは見ていて清々しいですね。悪い人間が負ける、いいものです。
今回はステラという女性が仲間達と父親の復讐をしようと活躍します。「ミニミニ」というだけあって車はミニクーパー。小回りの効いたミニクーパーの市街戦はなかなか良かったですよ。
今回はストーリーはありがちでしたがやっぱりボクの好みに合っていたということで星二個付けます。
ケン パーク
見る価値 ☆☆☆
なんて言えばいいのか・・・。とりあえずケン・パークというのは少年の名前です。彼は映画が始まると共にいきなり自殺します。内容としては彼とつき合いのあった少年少女達のその後の生活みたいなものを撮っています。
なぜ評価に困るのかというとこの映画には特にストーリーらしきものがないんです。とりあえず彼らの生活は普通のようで乱れていて、その家族もおかしな人が多くて、アメリカの下層に住む人達はこんなものなのかな、と思ったくらいです。
映画では特にケン・パークの自殺に触れる場面はありませんし、なぜ自殺したかまでもどうでもいいように扱われています。とりあえずR−18指定ですが以前の「I.K.U.」のようなアダルトビデオ崩れな作品ではありません。でも何を言えばいいのか困る。
13階段
見る価値 ★★☆
13階段というのは絞首台への階段の数だそうですが、実際には絞首台には階段など無いそうです。このお話は不幸な事故で人を殺してしまった三上(反町隆史)という青年が刑務所を出所したあと、その刑務所の監視長であった南郷(山崎努)と共にある死刑囚のえん罪を晴らすという内容です。
ある死刑囚というのは樹原という男で、彼は10年前宇津木という夫妻を殺した罪に問われ7年前に死刑が確定しました。しかし彼は事件当時バイク事故で記憶を失っており、殺人をしたという記憶がありません。
死刑というのは刑が確定してから7年目が執行される確率が高い年だということで、樹原が問題の7年目になるのはあと3ヶ月後です。果たして三上と南郷は真実を見つけられるのか?調査は二転三転を繰り返し進んでいきます。
この映画、重いです。暗いです。死刑や殺人などを通して人間の命について考えるというテーマだからでしょう。それぞれの人物が抱える問題もリアルで目を背けたくなる場面も多いです。それでも一度は見た方が良いかもです。
ハイド アンド シーク
見る価値 ★★☆
久しぶりの更新はロバート=デニーロの「ハイド アンド シーク」です。
ニューヨークに住む心理学者のデビット=キャラウェイ(ロバート=デニーロ)は妻と娘のエミリーの3人暮らし。しかし、デビットと妻の関係はすでに壊れていて、冷め切った夫婦であるという設定です。
そんなある日、妻が浴室で手首を切って自殺しました。母親の死の現場を見たエミリーは精神的な病を患い、心理学者のデビットは娘を治療するため、田舎のウッド・ランドという避暑地に移り住むことにします。
しかしエミリーは新しい土地でチャーリーという姿の見えない友人を作ってしまいます。デビットはチャーリーを精神的に病んだ娘が作った架空の友人であると推測しますが・・・。
この映画の見所はなんと言ってもロバート=デニーロの名演技です。彼は本当にすごい!今回彼は一人の人間の二面性を演じるわけですがとても同じ人とは思えないすばらしい演じ分けを見せてくれます。
デニーロは以前「レナードの朝」という映画を主演したことがありますが、その時も完璧な精神病患者を演じていました。精神病患者というのは目つきや雰囲気がやはりふつうの人とは違うものです。一目見てそうだと解ります。だからレナードの朝を見たときそれが完璧に再現されていて驚いた記憶があります。普通の人にはとてもあの雰囲気は作り出せません。
今回もその時の感動を呼び覚ますに足る完璧な演技でした。
