一個人去旅行
君はひとりで旅に出ると言った しかし帰る日取りは約束しないまま
アドリア海の海辺 風の中にギターの音
持って行くのは青ざめた記憶
けれど出会えたことには感謝していると言った
心から離れない 異郷の夜にひとりぼっちで目覚める君が
ふたりの単調な生活は要らない 自由を捜したいのだと
疑いもなく愛を信じて 僕は自分を見失った
このまま去ればよい 捨てればよい 他郷を旅する人よ
そのまま去ればよい 捨てればよい ひとりで生きるのだ
君はひとりで旅に出ると言った 瞳に暗い雲影を宿したまま
隠し切れない君の秘密に気づき 空には雨が舞うだろう
持って行くのは一冊の日記
けれどもう思い出を抱いていたくはないと言った
心から離れない 異郷にひとりぼっちで目覚める君が
ふたりの単調な生活は要らない
もう波に流されるままではいやなのだと
疑いもなく孤独を信じて 待ち続ける僕をそっと捨て去った
このまま去ればよい 捨てればよい 他郷を旅する人よ
そのまま去ればよい 捨てればよい 僕を孤独にさせたまま
このまま去ればよい 僕を捨てればよい 孤独な旅人よ
このまま僕から去ればよい 僕を捨てればよい 僕を孤独にさせたまま
僕もひとりで旅に出よう 帰る日取りを約束できればよいのだが
誰もが僕に尋ねる 自由な君を捜し出すことができるのかと
アドリア海の海辺 他郷の人 そして風の中にギターの音
心から離れない 君がひとり異郷で孤独に目覚めることが
・・・・僕は君を連れて帰る
Vivien's note :
寄せては返す小波のようなリフレイン。「このまま去ればよい 捨てればよい」。そう言いながら、捨てきれないのはお前じゃないか(笑)。自ら去って行った女性を、ひとりぼっちで泣いているのではないかと、余計なお世話をする主人公。陳昇の真骨頂ですね。思えば「人生は長い旅」。ひとり旅は、この歌詞からみる限り、道草みたいなものなのかな。でも、Vivien はひとり旅で、充分満足しているし、時にはとても幸福です(笑)。そんな Vivien を、もしかしたら不憫に思っているのかあ(笑)。
歌詞はシンプルで、それだけに複数の解釈ができる部分もありますよね。正直にいうと、この訳詞はあまり気に入っておりません。
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