Illust_novel01


「すべてがFになる」
初、森博嗣。大学生が島で殺人事件に遭う(正確にいえば大学生がメインではないが)という流れはいつもどおりで、楽しませていただいております。理系ミステリと言われるだけはあるなあという感じがしました。ロボットとか仮想現実とかの話は興味深い。どちらかというと理系人間なので、京極夏彦より森博嗣のほうがとっつきやすい印象を受けました。犀川は白衣を着ないらしいんですが、ついついイメージで描いてしまいました。


「うぶめの夏」
漢字を拾ってくるのがめんどうで、うぶめがひらがななのはごめんなさい。初京極堂シリーズ。上巻読み終わりましたが、(最近出た文庫の上下分割バージョンを買った)まさか関口君に奥さんがいるとは思ってませんでした。それから榎木津と京極堂は仲が悪くて、話の中ではほとんど干渉しあわない関係なのだろうと先入観で思い込んでたのですが、全然違いましたね。 みんな意外に仲がよかった。

関口君の所属している出版社の名前が稀譚舎なのですが、同じように綾辻行人の館シリーズの鹿谷門実は稀譚社に所属している。偶然とは思えないのですが。まあ綾辻さんと京極さんは結構関係があるみたいなので、(綾辻さんの本の装丁を京極さんがやってる)どちらかがあわせている可能性もあり?あと、上巻の最初の方で近くの蕎麦屋さんに注文するシーンがあるのですが、京極堂は坂を上った所にある古本屋さんで、近くに蕎麦屋さんがあるなんて、なんとなく江戸川乱歩のD坂の殺人事件を思い起こさせる並びだなと思いました。

「GOTH」
小説もいいけど、漫画もいいよね。
大岩ケンヂの絵がいいよね。

「銃とチョコレート」
乙一新刊読みました。
こんな作品もかけるんですね!
怪盗ゴディバって名前すごいかっこいいです。
でもこれゴディバがチョコレートの名前ってわかる子供がどれぐらいいるか…。
銃とチョコレートというタイトルも含め、一種の伏線ですよね。

あらすじだけ見て、王道冒険活劇ミステリーかと思ったら、すごい裏切られます。
途中までは王道なんですが、どんどん乙一マジックにはまっていく感じで…。
名探偵VS怪盗なんて、すごく萌える設定じゃないか!と思ったら大間違い。
子供がトラウマになるよこれ。
乙一さんはトラウマにしたかったみたいですけど…。

笑える要素はあまりないですが、
私が面白かったシーンは「この外反母趾め!」です。笑
乙一さん自身が外反母趾気味だったことを思い出しました。

「御手洗シリーズ」
御手洗はいじわるそうな顔で描きたい。
なぜかタートルネックのイメージ。石岡くんは白いシャツ。
飲んでいるのはもちろん紅茶です。
御手洗シリーズの中では斜め屋敷が一番好きです。
すっとんきょうな御手洗が好きです。「南大門さん!」とか言ってる御手洗がいいんです。
探偵してください…。


「犬神家の一族」
お化けやしきのネタで、犬神家がでてたので描いてみました。
金田一は悪霊島しかちゃんと読んだことがないので、また読みたいです。

「猫丸先輩の推測」
猫丸先輩の推測買いました。猫丸先輩、黒い猫を思わせる30代のフリーター。
やたら猫に似てる猫に似てると描写されてるんですが、本当に猫耳つけちゃった時は笑いました。
高校生に見える30代ってのも萌えですかね!

「刺青殺人事件」
今日は刺青殺人事件を読みました。なんか、各話のタイトルがカッコいい。非ユークリッド幾何学も小タイトルの一つ。この刺青殺人事件は明智、金田一に並ぶ日本三大名探偵の一人、神津恭介の事件です。読みにくいかと構えて読みましたが、すごくすんなり読めました。解決の前にかなり詳しいまとめが挿入されているので、整理もしやすいし、解決もなるほど〜、と納得できます。容疑者は少ないので犯人はわりと分かりやすいですが、なぜ刺青を入れた胴体が現場から消えていたのか、犯行時刻は何時なのか、を考えるのが難しいです。

神津は額が広く、女のような顔立ち。男には珍しいほどの美形。若干19歳で6ヶ国語を語り、数学の博士号をとったほどの天才。あまりに完璧超人過ぎて、金田一や明智より印象が薄い探偵君です。

「人形はなぜころされる」
高木彬光の人形はなぜ殺される読みました。 第3の惨劇の暗闇での交霊術シーンの 警部との手を握りあってのモールス信号のシーンが萌えました。

「警部の左の手を強く、恭介の右手が握りしめて来た。 その女のように華奢な手が、やはり冷たい汗に濡れている。 琴線のようにぴりりとはりつめた恭介の神経が、直接感じられるようだった。」
どうですか。
他の本でも面白い描写が…。 高校入学時の描写
「色の白い、長身のやせすぎな、頬の真っ赤な美少年。 女のようにきゃしゃな繊細な体の持ち主だった。 一高に、同性愛の野蛮な風習がなかったことを私は彼のために祝福したい」
私も祝福したい!笑

このあと手を握る強さがモールス信号であると警部が気づくのですが、
私は最初、ただ怖がって手を繋いでるのかと思った。 そんな探偵はいやだ。


「クビキリサイクル」
竹さんのイラストがとにかく好きです。昔のタッチの方がはっきりしてて好きだったなあ。
戯言シリーズの中ではクビシメロマンチストが好きでした。

「扉は閉ざされたまま」
さて、今年もこのミステリーがすごい、の季節がやってきました。1位は東野さんの容疑者Xの献身でしたね。第2位の紹介が面白かったので買ってみました。扉は閉ざされたまま。倒叙物で密室モノです。普通の密室殺人事件は扉をぶちやぶって、死体を発見した時点から推理が始まりますが、このお話は密室に入った時点で話は終わります。密室に入らずして繰り広げられる犯人役と探偵役の頭脳戦。どうしても密室の扉を開けられたくない犯人役の男と、密室の扉を開けようとする探偵役の女。密室をなるべく長い間閉じておきたい理由が犯人の動機につながります。「鍵のかかった扉を、斧で叩き壊す。」ミステリでよくあるこのシーンを、作者はあえて書かないことを選んだ。殺害時刻から8時間経過、扉はまだ開かれてはいない。

めちゃめちゃ早く読めました。結構短いお話です。一番の見せ所は、なぜ密室を作ったか、だと思うんですが、これは動機がちょっと弱いかなー…。けど、このアイディアから書こうと思ったらこうするしかないのかもしれない。私的に一番秀逸だと思ったのは、探偵役が密室を開けようとしている理由ですね。普通なら使命感や知的好奇心ですが、これはちょっと違う。倒叙物なので、最後に探偵役が犯人の至らなかったところをズバズバ切っていくのですが、あれを窓の近くに置いたのは私もまずいと思ってました! 石持浅海作品は他の作品も面白かったです。月の扉とか。
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