【染め花ってなに?】 |
“染め花”は、まっ白の布を染めて、花を創作していきます。 最初のこの「染め」の作業が、創作する人の好みや感性など、個性が一番でるのではないかと思います。だから、“染め花”という名前もついたのでしょう。同じ染料を使用しても、創作する人によって出来上がりの色や雰囲気はずいぶんと違ったものになります。 「染め」の次には、花びらや葉の布に電気コテや手でふくらみや葉脈をつけて、自然の花のような「表情」をだしていきます。この「表情」をつける作業は、なかなか難しいものです。 そして、ワイヤーを利用して花びらや葉を「まとめ」、専用のボンドでとめていくという作業で完成です。 子供の頃、はじめて画用紙でサイコロを作った時、とても不思議でうれしかったことを今でも覚えています。先生から指示された通りに、白い画用紙に正方形を6つ並べて書き、それぞれに色を塗り、その図形の外周をハサミで切って、折ってまとめて、のりで貼り合わせると、サイコロができあがりました。幼かった私は、薄っぺらな紙から、立方体が出来上がるなんて、魔法みたいだなと思いました。 染め花にもサイコロの時と同じような感動や創作の喜びがあります。薄い布から、さまざまな種類の草花たちが生まれてくることは、大きな驚きと感激があります。(作品ができあがるたびに、大喜びしている私は、単純で幸せものなのかもしれません。) |
《染め花の製作過程》![]() ![]() ![]() ![]() |
1.創る花にあわせて布の素材を選ぶ 白地でのりづけした布を使用します。 布の種類は薄絹・サテン・ポプリン・木綿・ビロード・シール・レザーなどがあります。布地はそれぞれに固さ、つや、厚みなどが違うので、創る花や葉に合う布地を選びます。同じ型の花を、いろんな布で制作してみると、それぞれの布の特性を知ることができます。 2.花びらや葉の形に布を切る 花やがくや葉の型紙をつくり、白地の布に型紙をあててペン書きして、花やがくや葉の枚数分を切りとります。 3.布を染色する 布用染料で好みの色を作り、花びらやがくや葉の形に切った布地を染めます。部分的に濃淡もつけます。同じ染料で同じ着色をしても、布地によって、染色の濃さや明るさは変わります。 4.花びらや葉に電気コテや手で丸みや葉脈をつける 花用の電気コテで、なるべく自然の表情がでるように工夫します。 花によっては、手でひねったり、伸ばしたり、しわをつけたりします。 5.花を組み合わせる ワイヤーを使って、茎を作りながら、まとめていきます。 |
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