ハワイ島について
ハワイ島(Hawaii Island)は,ハワイ諸島最大の島でハワイ諸島南東端に位置し,アレヌイ
ハハ海峡をはさんでマウイ島と接する。その海岸線は約430km,面積は1万432平方キロメートル
におよぶ。現在でも,ハワイ島の下にホットスポットがある。ハワイ島はホットスポットの
活動によってできた「できたて島」である。
太平洋プレートが北西方向に移動しているため,現在ではハワイ島の火山活動は南東部に
移り,島の中央にあるハワイ島の最高峰,標高4205mのマウナケア山は休火山となっている。
その南に標高4170mのマウナロア山があり,その南東斜面にはキラウエア山があって現在でも
火山活動を続けている。ともにハワイ火山国立公園にふくまれる。1969年のキラウエア山の
噴火は大規模なものであった。1983年に始まったキラウエア火山の噴火は現在も続いている。
ハワイ諸島は火山や亜熱帯植物が茂る美しい景観とめぐまれた気候により数々のリゾート
地がある。おもな農産物はコーヒー・サトウキビ・パイナップルなどである。特にハワイ島
のコナでつくられている「コナコーヒー」は,産出量が少なく独特の風合いをもっているた
め高級なコーヒーとなっている。
キラウエア火山
キラウエア火山(Kilauea)ハワイ島南東部
にある現在でも活発な噴火活動を続けている
活火山である。海抜3000mもある巨大な火山
のマウナロア山の南東斜面に位置している。
山頂には巨大なカルデラがあり,標高は1222
m。カルデラの縁にはボルケーノハウスと呼
ばれ小さなホテルがあり,ここからの眺めは
絶景である。よほど早くから予約しないと泊
まれない。
火口の面積は約10平方キロメートル,深さは
60〜210m。ときおり火口底から溶岩流を噴
出する。最近では,噴火活動はもっぱら内部
の小火口ハレマウマウに集中している。この
小火口は直径約800m,深さ約400m。
1911年にキラウエア火山のカルデラの縁に
観測所がもうけられて総合的な火山観測をお
こなっている。ここにはビジターセンターも
つくられている。
↑ キラウエア火山のカルデラ
↑キラウエア火山から流れ出た溶岩が海に流れ
込んで水蒸気をあげている。
キラウエア火山の溶岩流
火山から流れ出た溶岩流はふつうひえて
凝固するか,火口底にたまって別の地裂
からふたたび地中に入る。しかし,火山
活動がはげしくなると,マグマの圧力が
急変し,海側斜面からしみだして海岸の
ほうにながれていくこともある(右の写
真)。この種の溶流は現在でもつづいて
いる。この流出物によって,200haにお
よぶ面積を陸地化した。また多くの家屋
が破壊された。