北アルプス、焼岳-その1
2004年1月2〜4日      同行者:TA,MO,EM,KK,TH,KS,ON
記録
1月2日:旧中ノ湯登山道1850m地点で幕営
7:20 淀屋橋出発ー名神、東海北陸道ー飛騨清見IC−平湯ー安房トンネルー13:30旧中ノ湯登山口…15:501850m地点(幕営)
 予定していた新中ノ湯登山道は利用できず、急遽旧道を利用せざるを得なかったが、雪も多く味わい深い山行となった。
 しかし2つの反省点を残した。最高到達点は果たして何処か?はなはだ不確実で申し訳ない次第である。是非とも残雪期に検証せねばなるまい。
  
黒点線が旧中ノ湯夏道、赤点線が我々のとったルート。
最高点は2318mの標高点のある台地と考えるが、その割には西北面が切れていた?
今回の出発は朝立ちとした。前夜(元旦)に出発しようという意見もあった。道路の凍結を心配したのと、何れにせよ尾根の途中(2000m台地付近)の幕営なので、早朝出発で十分届くと思えたからであった。
 例によって淀屋橋で集合。(Kさんは尼崎に泊まった由。連絡していてくれればpick upして行くのに)Sさんは深草BSで乗車し、一路目的地に向かう。
 平湯トンネルを抜けると白銀の世界となり、路面にも雪が凍り付いている。慎重に車を進める。安房トンネルは全長2500m、途中に頂上があり長野県側で少しカーブしている。出て直ぐ左折すると旧安房峠への国道の分岐点となるが、新中ノ湯温泉旅館までは行ける筈だった。だったというのには訳がある。
 
出発準備に忙しい。国道の向こうに見えるのは釜トンネルから上高地方面。この日と帰りは晴れていた!
 実は分岐点(ゲートがある!)の路肩には複数の車が駐車しており、その1台の中には不機嫌そうな男性が乗っており、此処からは入れないというのだ。正月期間は中ノ湯に停まる客しか乗り入れさせないという。
 「えっ」と皆絶句。当初の予定では、新中ノ湯の先の登山口に車を停める予定であったのだった。
 これは困った。もう一度交渉してみようと彼の方にお伺いをたててみると、「だめです!」と興奮して大声で叫ばれる。「私道か?」と呟くと、「国道です!」と言い返される。まあ国道を私道化していることに間違いないが、交渉の余地は無いようだ。

 仕方ないので、中尾登山口からの入山も考えたが、最終的にOさんの示唆した意見で、地図上にある旧道からのルートを偵察した。

 釜トンネルの入り口の直ぐ脇に標識があり、焼岳4時間の表示がある。うまい具合に上までトレースも付いている(ように見えた)。此処から登ると決定した。
 しかしトレースはずっと付いていた訳ではなかった。少し登って渡渉と言うほど大袈裟ではないが、直ぐに温泉の湯で(?)赤茶けた谷を渡ると、かすかな踏み跡となってきた。その後は新雪のラッセルが待ち受けていた。しかも急傾斜である。浅い谷を登りつめてゆくが、鉄の落石防止柵が幾重にも重なっている。夏道はその間のわずかな隙間を縫っているようだ。
 それにしても急だが、如何せん浅い谷と言っても途中で休憩するには(雪崩を考えると)気分の悪い斜面だ。仕方なく1時間30分ほど休みなしで交代でラッセルを続ける。今回は皆さん鍛錬してきたのか?ほぼ一体で行動できた。
 最後はNさんの頑張りで胸までラッセルし、やや平坦な尾根上に幕営適地を見つけた。斜面を大幅に削って整地したが、それでも山側は根曲り竹で傾斜面となった.。山側の人は座っても滑る、滑る。
 
 早速寛いで宴会モード。夜に用足しに出かけると、中ノ湯と釜トンネルのナトリウムランプの明かりや車のライトが美しかった。幻想的な夜である。

まだトレースがあった頃

落石(雪崩)防止柵が幾重にも作られている。(下りに撮影)
ント内でS,N,Oの各氏
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